約束した日
はい。無限のフロンティア発売記念にロボット物のオリジナル小説を書いてみた。
うん最後適当になったかも
「ふー終わった終わったー勉強なんてしんどいだけだなー」
俺は神 空也。どこにでもいる男子高校生だ。どこも秀でたこともない男子。
美形でもなく不細工でもなく中肉中背の男だ。平凡こそ我が人生
「おーい空也ーカラオケいかね?」
友人が俺を呼んでる。カラオケかーいいなー。でもなー。
「すまん今日はちょっと用事があるから」
「彼女かー? 妬んで祝ってやるぞ!」
いや祝うなよ。呪ってくれよ。俺はお前が彼女作ったら呪うから。
「秋元ー彼女作っていたらお前に脱★童貞について語ってるさ」
こいつは秋元修二俺とバカやっているやつの一人。一年の学園祭の時にパンチラ写真を売っていた猛者だ。ちなみに売り上げは37万だったはず。まぁただのバカだ。
「空也君は彼女作っていたらきっと僕たちに教えて攻略法を聞きにくるはずだから彼女じゃないはずだよ♪」
「吉雄……どんだけ俺をチキンだと思っている」
こっちは斉藤吉雄。こっちも俺とバカやっている。見た目だけならインテリ美形男子なんだけどな。
「うなぎを触った瞬間逃げ出す程度のチキン具合かな」
「否定できないからきつい……」
「まじかよ空也!」
「黙秘権を発動する」
「まぁ秋元君今日は勘弁しよ。今日は妹さんと母親さんの命日なんだから」
「あ、そういえばそうだった。空也すまん」
「いやいいよ。俺は平気だし慣れたからな」
そう俺の母親と妹はもういない。父さんとの二人暮しだ。父さんは海外で仕事しているのでほぼ一人暮らしと言ってもいいが。
「まぁ今日も空也君の家にいくからね」
「ふはは、新作のエロゲーの話でもしながら飲もうじゃないか」
「俺は熱く語れるほどの知識無いんだけどな」
「そこは気にしない方向ですよ♪」
一人暮らしだから俺の家にあがりやすいく学校も近いためもあって二人はよく来て泊まっていく。
嫌ではない。孤独を感じなくてもいいからだ。さすがに一人はさびしいものもあるからだ。
「今は3時30分か墓地に行って帰ってくるのは…5時くらいかな」
「よしならカラオケに行くのやめて6時に空也の家に行くかー」
「なら妹カーニバルでももっていこうかなー」
「俺の妹の命日に妹モノのエロゲーもってくんなよ……」
「こんなときだからこそ妹補給だ! 空也君!」
「あーはいはいー。んじゃまた後でなー」
「母さん……裕佳……俺は元気でやってるからな……友達ともバカ騒ぎして楽しんでる。だから安心してくれ」
墓に花と線香とお菓子を丁寧に置く。
母さんと裕佳がいなくなったのは12年前の旅行の時だった。死んでいるか、いないかは分からない。
俺はそのとき、風邪でホテルで寝込んでいたから詳しくはわからなかった。
父さんが戻ってきたのがかなり遅い時間で部屋に入ったらすぐに泣いてお前は絶対に放さないと言ったことは覚えている。
結局死んだかどうかはわからなかった。でも12年だ。母さんはしっかり者だしサバイバルにも慣れている。そんな母さんが12年も音信不通なのは殆どないと思う。
だから母さんたちが戻ってこない理由は死んだこと以外では考えれない。
一番最後まで生きていると信じていたいのに墓を親につくるように言われて父さんは辛かっただろう。
父さんの親は母さんを嫌っていた。そして父さんは生きていると信じているから墓に行って死んだと認めたくない。
必然的に俺と母さんの両親と友人しかここに来ること人がいない。それが少し悲しかった。
気づいたら結構時間が経っていた。いい加減に戻らないと……
「……(じー)」
気づいたら俺の隣に少女がいた。その子はひたすら俺が持ってきたお菓子を見ていた。
背は俺の頭ひとつと半分ぐらい小さい。
髪は白く背中ぐらい伸ばしている。その白銀のような髪は絹を連想させた。
髪に負けず肌も雪のように白かった。俺が近くにいると穢れてしまうような錯覚を覚えさせるほど綺麗な純白の肌だ。
しかし瞳は血のような鮮やかな赤だった。その瞳がこの容姿に組み合わさるととても人間には思えないかった。
天使か悪魔に見える。どちらかといえば悪魔かもしれないな。そんな女の子がつぶらな瞳でお菓子を見ている。
「……お菓子食べる?」
「……(こくこく)」
パッと顔が明るくなり俺がお菓子をくれるのを待っている。まるで犬のように見えてしまう……
俺は包みをとりドラ焼きを彼女に渡した
「はい」
「……(もきゅもきゅ)」
少しずつ食べていく。なんか可愛いな……って危ない危ない。俺はロリコンか! いやこのぐらいじゃロリコンじゃないだろう。うん。
「……あり……が……と」
「きーにするな」
少し恥ずかしがりながら俺に礼を言う。あーあ母さんと妹のお菓子が……
まぁいっか。この笑顔が見れただけでも収穫だと思うし、母さんも妹もこの子に食べさせるだろうしな。
「お兄ちゃんの名前……なんていうの……?」
「あ、俺は神空也だ」
「じん……くう……や? 空也お兄ちゃん……?」
「そうそう、いい子だね。君の名前は?」
「アリア・マカリオス……」
外国人かー。まぁそうだろうなー白い肌ならアルビノ体質なのかもしれないけど、この瞳は確実に日本人じゃないよな。
「君? 外国から来たの?」
「が……い……こく?」
あれ? 日本人じゃなくてもこれだけ日本語喋れるなら外国って言葉も知っていると思ったんだけどな。
「アリアちゃんどこからきたの?」
「あそこから……」
「あそこって?」
指差してるけどいまいち分からない。どこだろうか……
「ハマルトロース研究所……」
ハマルトロース研究所? ああ、最近治安維持部隊の機体を造っている今最もホットな会社じゃないか
「ってええ!! あ、アリアちゃんが職員!?」
「……(ふるふる)」
どうやら違うらしい。ふぅよかった……もしこんな子が科学者なら正気失うところだったよ。
「どうしてそこにいるんだ?」
「うーちゃんが……拾ってくれたの……」
うーちゃんって。まるで友達みたいな呼び方だな。
「そうか……怖いことされていないか?」
「うん……うーちゃんは暖かいの……お兄ちゃんも暖かい」
だろうなうーちゃんとか言っている時点で仲がよいだろうと思う。それより
「俺も暖かい?」
俺って暖かいのか……
「うん……とっても、やさしい日差し……なの……」
「そうか……俺は酷いヤツかもしれないぞ? たとえばほら雨雲かもしれないぞ」
「空也お兄ちゃんは……雨雲じゃない……」
「そうか……嬉しいな」
幼い子は人の善悪に敏感とかいうからな……
けど俺って自分では根で結構悪人だと思っていたんだけどな……すこしガックリしたけど同時にほっとした。
「そうだ約束しよう。もし辛いことがあったりしたら俺が相談に乗って一緒に解決できるようにするから」
「うん!」
満面の笑みで俺に返事をしてくれたアリアちゃん。その顔が嬉しかった。
「……(びくっ)」
「どうしたんだ?」
さっきまでの明るい顔とは異なり急に脅えた顔になった。何があったんだ?
「こんなところにいたのかM-19315迎えに来たよ」
アリアちゃんは俺の制服の裾を力の限りつかんでいる。
「君は? まあいいや。その子返してくれないかな?」
「お前は誰だ?」
男はビックリしたように俺を見た。
「へー僕のこと知らない人がいたんだ……。なら自己紹介しようかな。藤柴義明。肩書きは機神解析部門副所長です。あ、今は所長か」
「機神って……なんだよ……」
「あ、これって一般人に秘匿だったんだ。そりゃ知らないわけだね。あはは」
アリアちゃんはさっきからふるふると震えている。こんなに震えているんだ後ろを見なくても分かる。本当にこの人物に脅えているのが。
「さてその子返してくれないかな?」
「嫌だといったら?」
「僕聴きわけがよくない子供って大嫌いなんだ。素直に渡してくれたら命をとらないよ」
「命なんてくれてやるよ。そもそも悪役がそんなこと言っても説得力がないぜ。どうせ機密やらなんだで口止めに殺したり監禁するんだろ? それなら守ったほうが少しは得するんでね」
「空也……おにい……ちゃん?」
「僕に歯向かうの?」
「ああ、歯向かうさ。俺は約束したからな。辛いことがあったら俺が相談に乗ってあげて一緒に解決するってね。ついさっきした約束だ。こんなに早く約束を破ったらさすがに男としては恥だからな」
「本当に苛々するね。君。僕の邪魔はしないでくれないか?」
そういうと銃を取り出す。おいおい……早速反則気味なものきたよ。
「君が素直に渡してくれたら死にはしなかったのに……」
「ま……って……」
俺の前にアリアちゃんが立った。俺より身長が小さいのに懸命に体を広げて俺を庇っていた。
「なんだい? M-19315」
「わ……たしがもどるから……このひ……とは……」
「M-19315に錯乱されてしまったら困るからな。まぁ仕方ない。ちゃんともどってくるんだよ?」
「わかり……まし……た」
そういい。藤柴という奴の後ろを歩き始める。
どうして……どうして……俺なんかを庇うんだよ……
「アリアちゃん! どうして……俺なんか庇ったんだ!」
俯きながら、口をひらく……
「いきていてほしいの……わたしより……きっと幸せになれると思うから……」
「ア、アリアちゃん……」
「よかったね。M-19315のおかげで死なずに済んだのだから。でもそろそろ五月蝿くなったからね。だまっていてくれないか?」
その後俺はただ泣くことしかできなかった。約束を守れなかった自分の無力さに。
――そのあとどれくらい時間が経ったのだろう。空は茜色になり俺の影が長く伸びている。
影はまるで俺を嘲笑っているように感じる。無力はきっと罪なんだ……。
気がついたら俺は墓地の裏の山にある井戸の前まで来ていた。
光が届かないほど暗く深い闇がそこにあった。この中に入ればきっと俺は楽になれるのだろう。
(いいのか?)
いいんだ。俺はどうせ無力だ。何も守れはしない。
(無力が罪なのか? その前に本当に無力なのか?)
なにが言いたいんだ。
(無力の人間はいない。人それぞれ力がある)
嘘だ。所詮同じだ。
(力の性質が似ているだけだ。同じなんて言葉は本来存在すべき言葉じゃない)
おまえは何で俺を止めようとする。
(力があるのに約束を守らないからだ)
俺は無力だ。本当は約束なんて結ぶべきじゃなかった。
(無力というのは聞き飽きた。本当はどうしたいのだ)
本当は?
(助けたいのか、助けたくないのか)
助けたい……助けたいさ! 約束を守りたい。それでアリアちゃんを笑顔にしたい!
(その言葉が聞きたかったのだ。我が汝のために約束を護り導くための力となろう)
それってどういうことだ? おい! 反応がなくなったのか?
近くに何かがあるような感じがした。俺はその何かがあるところに向かった。
「な、なんだこれは……」
たどり着いた先にはロボットがあった。見た感じはロボットだ。いや普通にロボットだ。
んーこれは……スタロウス研究所にある機体で公式発表されている軍専用モデルとところどころパーツが一緒だが大型のランチャーユニットが装備されている特別製か?
新型機なんだろう。装甲は少し薄そうだがかなり機動性は高そうだ。
武装だけ見ると高エネルギーの遠距離砲撃型か? でもあんまり合ってないと思うんだけどな。装甲が厚くエネルギーパックとかをたくさん積める機体のほうが効率はいいと思うんだが……
ちなみに俺は射程が極端に低いナイフ系の武装を高機動力の機体で使うって戦ってるのが好きだなー。まぁ撃墜率は高くなるだろうけど……
って何考えてるんだよ。そんなこと考えている場合じゃないってーの。
ここはどこなんだろうか……墓地の裏の山だとは分かるのだがどこなのかまったく分からない。
少し歩いたところに下を見渡せれるところがあった。これは幸いだ。うん。
しかし、俺はこの下の光景に驚いた。
軍らしき人達がが市民を変な柱に入れているのだ。どんどん入っていく。そして逃げたものは……撃たれてしまっている。
歩兵だけなら何とかなるかもしれないが向こうにはハマルトーロス研究所製作の機体を柱のルートに数体配置している。上空にも多数の機体が見えている。
どんどん殺されていく。悲鳴が俺のところまで聞こえる気がした。どうなったんだ……今までの平和は……無くなったのか……。
(いいのか見過ごしても?)
これはもう俺だけの力じゃどうしようもできない……。ロボット相手にどうやって勝てと言うんだよ。
(あれに乗れ)
あれってあの機体か? どう考えても無理だ。あの武装じゃエネルギーや弾数が持つわけが無い。
(けれど見過ごすというのか?)
見過ごすわけがない! そこまで言われたらヤケだ! ヤケになってやる! 俺の覚悟を見せてやる!
俺はさっきの場所まで戻る。コックピットが開いていた。だれか中に入ったか? いやそれはありえないと思う。それなら音がするはずだ。しかもこれはコックピットに昇りようのケーブルがある。
しかしそれならさっき俺が気づくはずだ。ケーブルが降りてきた。まるで俺を乗せたいかのように。罠かもしれない。けど俺はコックピットに乗り込む。
乗り込むとコックピットの部分が閉まる。さて覚悟を決めよう。
コンピュータが次々と起動し始める。これで動くだろう
「行くぞ!」
カチャカチャ
え! まじで嘘でしょ! 動かないとかそういうオチ!?
「システム起動……パイロット確認……パイロットアンノウン……名前を申し上げてください」
「神空也……」
なんだこれは? 動かすために必要なのか? さっさと動いてくれ……助けないと……助けないと
「神空也……データベースに接続中……該当なし。マスターが不在の今あなたを乗せる権限は私にはありません……お引取りください」
「納得できるか! お願いだ。力を貸してくれ!」
「ナビゲーターの私にはそのような権限はございません。マスターかお嬢様の許可が無い場合は乗せても動かせないようになっております」
「そんな! 頼む……アリアちゃんとの約束を護りたいんだ。あなたには分からないけど知れない……けど……」
「アリア……ですか。少しその約束について聞かせてください」
「え、あ、うん。墓でアリアっていう少女を見つけたんだ。銀髪で白い肌で赤い瞳の。その女の子が藤柴義明っていう研究所の現所長に連れ去られたんだ。俺は守ると約束したのだが護れなかったけど……まだ間に合うはず……だから……」
「その話本当ですか?」
「本当だ」
ナビゲーターの交信画面から俺を見ている。
「仕方ありません。力を貸しましょう。けれども嘘をついた場合この機体を自爆させていただきます」
「ああ、いいよ」
これで助けられるんだな。
「私はステファノス。この機体のオペレーターを担当しております。パイロットはアリア・マカリオス。今だけ臨時にパイロットチェンジを行います。この穴に自分の血を垂らしてください」
俺は躊躇いもなく近くにあった何かの破片で腕を切りつけ血を垂らす。
さっきまで一部のものしか起動してなかったが今すべてが起動している。これなら……ん? epangelia? これは……読み方はエパンゲリアーか? どうゆう意味なのか? まあいいや。
「データ更新。武装一新致します」
「どういうことだ?」
「この機体はパイロットの血の情報を得てそれによって武装を変えるのです」
「ということは俺好みの武装になるということ?」
「ええ、そうです」
ありがたいがロボットなんて動かしたことが無いので不安だ……大丈夫なのか?
「いまならまだ引き返せますよ……」
「やっぱりお前は向こうの味方か?」
「いいえ、敵対関係です。けど……民間人を危険に晒すのは忍びないので」
「俺は戦うよ。そう決めた。もう逃げるところもないからね」
「覚悟を決めているのなら私は全力でサポートさせて頂きます」
「ありがとう」
「では発進します。3……2……1……」
「「GO!!」」
「すべてを飲み込め。何もかもを。クフフフ、アハハハ。この地に眠る魔を私は解き放つ。そうすれば私の勝ちだ。私の夢が叶う! この少女生贄とし、今こそ蘇らせる。アハハハハ! まずは血と悲鳴で埋め尽くそう。嘆きの歌声と血色をした楽器が奏でる音色が奏でる音楽はそなたに捧げるラプソディーだ。聞いてくれ!」
「い、いや……くうやお兄ちゃん……たすけて……たす……け……て……もういや……」
「何もかも遅い……フハハハ」
周りはどんどん黒くなっていく。しかし柱の明るさでまだ夜を感じさせなかった。この宴は終わることは無いのだろう。
男の狂った笑い声しか聞こえない……空也お兄ちゃん……本当は逃げたい……後ろに隠れたかったよ……
「食らえ!」
迎え撃ってくる敵にミサイルをぶちかます。さすがに結構振動がきて慣れない。
「換装終了いたしました」
「武器はなんです!?」
「近距離は対機神用荷電粒子振動式長剣〈カリバーン改〉と二刀剣状人工金鋼剣〈クロスエッジ〉、コンバットアーマーブレイカーの三種類。中距離はブレイドチャクラムのみ、遠距離は初期装備のマイクロ・ミサイルです。弾数は6発。ミサイルコンテナは一つ装備しています。ミサイルコンテナの中はマイクロ・ミサイル333発入っています」
「それで十分だ!」
俺はクロスエッジを取り出す。近距離用が大半を占めてる以上近距離武器で攻めたほうがいいだろう。無理に弾切れにする必要も無いことだし。
近くにいた敵に急激に接近し敵を斬る。しかしこちらの機動力が相手の動きよりはやい。敵がこちらを撃つ前に行動できる。
「敵、9時方向と2時方向より来ます」
「了解!」
俺はブレイドチャクラムを放つ。中距離ならこっちで撃つほうが斬りにいくより早いためだ。
横に移動し居合い抜きのような要領で2時方向の敵を倒す。
「本当に乗ったの初めてですか?」
「ええ、初めてですよ!」
後ろから来た敵をミサイルで打ち落とす。実はさっきから酔いかけてます。
けどこのパイロットがアリスちゃんなので吐いて汚すのは避けたいという意志だけで吐きそうなのを我慢している。
「それにしてはよくここまで操作できますね」
「そうですかっと!」
下からの機関銃の攻撃をかわし敵をクロスエッジで斬る。この場所はもういないみたいだ。
「空也様、柱を壊してください。念のためですけど」
「はい」
ミサイルを撃ちその柱を壊す。壊れたところが人が雪崩のように出てくる。これはとらわれていた人なのか?
「たぶんこれは……早く他の柱も壊しに行きましょう」
「なにかわかったのか?」
「ええ、これはまずいです。これは魔王機復活のための儀式です。周りはバリアで中心部の柱が復活の祭壇です。この柱のなかに人がはいると人の生命力、体内の血を奪い中心に集められます。だから早く壊さないと人が次々死にます!」
「魔王機? いや後でにする! 了解だ。しかし残りはどこだ……」
「残りは三本、場所は西、北、南、です。中心が魔王機の育つカプセルだと思ってください」
「なら時計回りで行って最後に真ん中を壊そう」
「たぶんこれは真ん中を最後に壊さないとバリアが壊れないものだと思いますので真ん中を後回しにしていいと思います」
「それじゃ行きますか! あ、でもここの人たちはどうするんですか?」
「この柱は一回壊れたら元に戻らないはずです。それに敵もバカじゃなければ私たちを倒すために人員をまわすと思うので大丈夫だと思います」
「それなら大丈夫ですね」
北に向かう。さすがに敵が多いと思ったが案外そうでもなかった。
敵の機体数は4機しかいない。
「拍子抜けですね……」
「しかし安心はしないでください。ここが少ないということは違う地点はもっと多いはずなのですから」
「あ、そうか」
敵の一機がこちらに気づく。俺はスラッシュチャクラムを放つ。そのひとつが敵に食い込んだが他の機体は避けてしまう。敵はこちらに加速してくる。
俺はクロスエッジを取り出しこちらも加速する。前にいた敵を斬る。後ろの敵が自動小銃を構えている。俺は腰に装備されているナイフ状のコンバットアーマーブレイカーを相手に投げる。
それは直線に飛び敵に突き刺さる。敵に当たった瞬間電流が走り機体の動きを止める。これは敵を倒す武器ではなくどちらかというと敵の動きを封じるものらしい。
他の敵が機関銃を放とうとしている。
俺は麻痺している機体を盾にする。(中にいる人ごめんなさい!)
盾になった機体が弾を受けて爆発する。俺は後ろに下がりミサイルを発射する。そのミサイルは敵に被弾し、爆破させる。その煙は煙幕となり俺の姿を隠す。徐々に煙幕が薄れていく。そのなか敵の姿を発見し俺はブレイドチャクラムを投げる。弧を描き向こうの敵を切り裂く。
「全機破壊確認! 柱を壊してください」
「はい!」
俺は柱をミサイルで壊す。ガラスが割れたときのような音が鳴り、赤い水晶が割れる。そして中から大量の人が出てくる。
俺は西に向かう。やはりさっきより数が多かった。
「やはり数が多いですね。数37です」
俺はミサイルを一気に発射する。一度に撃てるのは最大6発だが自動で再装填されるためある程度連射できる。俺は一気に数を減らした
「敵の数5になりました」
31体はミサイルで倒したらしい。不意打ちが成功するとは思いもよらなかった。
横から近づいてきたときを回し蹴りを食らわせ敵にぶつける。そこに俺はミサイルを放つ。まとまっていたのでまとめて4体撃破する。
「後ろにも敵兵が!」
後ろに来ていた敵にスラッシュチャクラムを放つ。それと同時に俺は加速し敵に近づく。敵はスラッシュチャクラムを避けたが俺の接近に気がつかなかったないでいたらしく俺に斬られた。
「柱を!」
「了解です!」
俺はミサイルを放つ。ミサイルの爆風により水晶のような柱はまたガラスの割れた音のような音を鳴らせ崩れていった。
「なんか呆気ないですねー」
「本当にあなた初めてロボットに乗ったんですか?」
「ええ、まぁ」
南地点に向かっている途中にいきなりそんなことを言われた。
「そんなに上手かったんですか? 俺って」
「ええ、想像できなかった。ここまで操作に慣れているなんて……」
俺は少々恥ずかしかった。親がいないのであんまりほめられることが無かったからだった。
「そういえば機神ってなんなのですか?」
「そうですね。後もう少しでつくのでどこまで詳しくいえませんが言いますね。太古の昔創られたのが機神なのですがそれには二つの種類が存在していたのです。最初の機体を神機と魔機と呼ばれていました。そののち神機は四つにそして魔機は七つに分かれました。そしてその4つに分けられた神機は四神機と呼ばれ魔機は七魔王機とよばれるようになりました。そこからさらに天使機や魔神機などが生まれたのですがここでは割愛します」
「もしかして神話とかの神とか悪魔とかって……」
「もしかしたら機神たちのことを指しているのかもしれませんね」
最初の神機がいたのだからそれがヤハウェだとすると四神機はたぶん四大天使にあたるのだろう。そして七魔王機は七つの大罪の悪魔たちをそれぞれ現しているのか……
「あ、そういえば神機と魔機の違いって」
「簡単に説明しますと神機は武装を変える能力を持っているのです。例えていうなら戦闘中に剣を指してそこから銃に変えて零距離射撃みたいなイメージと考えてください。あと血は使いません」
その戦い方少しエグいな……
「魔機は血を使い、周りの環境に働き掛ける事ができます。例えるなら重力を一部だけ掛けたりなど」
神機は武器で魔機は環境を変えるのか……
「そういえばこの機神はどれにはいるのですか?」
これは血を使っているが武器変わるし……
「これは純白の翼の悪魔やら漆黒の翼の天使などといわれています。私は神魔機となずけたいと思います」
「どうして?」
「神と魔が交わりながら神と魔とは違う存在。それなのに神か魔に属するのはおかしい気がしまして」
「それはそうかもしれませんね」
俺は納得した。神とも違う魔とも違うのになぜそれに合わせるのか。合わせる必要なんて無いのだ。
そんなこと考えている間に南地点についた。敵は2機。さすがに大量生産はできなかったのだろう。あと少しだ。あと少しで救えるんだ。待っててくれよ!
「ちっ小賢しいな! 機体も南地点の二機と私の機体しかもうないのが痛いな……けれども一気に西地点の機体を撃破とは……敵は誰なんだ……一騎当千の力だな。しかしあと少し……あと少しだ!」
南地点の水晶のような装置を破壊した。あとは中央のみ。俺は加速器をフルで稼動させる。
「空也さん敵には気をつけてくださいね」
「はい!」
しかし俺は気分が高揚していた。もう少しで助けられる。そう思うと急ぎたくなる。
中央につく。中央の水晶の真ん中に彼女はいた。
「アリアちゃん!」
「え、くうや……おにい……ちゃん……?」
彼女は疲れているように見えた。おそらくこの水晶のような装置に生気をすわれているのだろう。
「ああ、空也お兄ちゃんだ! 助けに来た!!」
俺は機体の手を伸ばす。これで……
しかし俺の機体の手に弾が被弾する。
俺は急いで腕を切断した。左腕の部分が落ちていき、爆発する。
「よくも僕の邪魔をしてくれたね? 君は誰なんだい?」
「うるせぇな。藤柴!」
「あーあの少年か……あっはっはははーっはははっははははっははははっはは」
「な、なんだ」
「撃ち殺しておけばよかったなー。そうすればこんなことにはならなかったのに……あと兎さんも厄介なことしたなぁ……その機体を奪われなかったらこうならなかったな。全てが空回りかぁ」
「ああ、そうかもな。悪党はそんだけ間抜けなんだよ!」
「でもこれ以上は壊させない。ほらこの水晶の中の魔王機がドンドンと叩いているだろ? あと少し。あと少しで僕の勝ちなんだからなぁああああ」
藤柴の機体が電光石火の勢いでこちらに接近してくる。俺は後ろに下がりながらブレイドチャクラムを放つ。
向こうはサイドステップで軽やかに避け接近をしてくる。俺はコンバットアーマーブレイカーを放つ。
「甘いんだよぉぉおおおお!!」
それを藤柴は右に避けた。
「甘いのはお前だ!!」
ブレイドチャクラムが俺のところに戻ってくる。それが藤柴の機体にあたり腕を切断する。
「なに!?」
「ちゃんと後ろも見ろよな」
「許さない、許さない!」
藤柴は急に残っている手を天に指す
「空也さん! 下に!」
「え!?」
俺は翼のブーストを切り下に落ちる。
俺のいたところに竜巻が発生していた。
「あれが魔機の能力です。きっと魔神機です」
「強いのか!?」
「ええ、魔王機には劣るものの普通の機体とでは圧倒的に強さが違います」
厄介だな。血が必要とことは限りがあるのだろうがきっとやつは限界まで使うだろう。こっちの勝利条件はなんだった。アリアちゃんを助けることだ。あとあれはアリアちゃんを生贄にしているだろうからアリアちゃんを助ければなんとかなるのでは? そうすればなんとか助ける方法だが……機体で向かっても隙をつかれゲームオーバーなら……あの手だな。
「ステファノスさん……操縦できます?」
「一応できますが生身で操縦できませんのですこし反応が鈍くなります」
「時間稼ぎ頼めるか?」
「ええ、それぐらいならなんとかできます」
ならあの手を使おう。失敗したら終わってしまうがこれしかたぶん方法は無い。
「どうしたぁぁああああ! ガキだから疲れたのかぁ!?」
「それじゃ頼む」
「ええ、ハッチオープン!」
俺はコックピットから飛び降りる。水晶の上にどんぴしゃだ!
「アリア大丈夫か!?」
「お、おにい……ちゃん……」
水晶の中に埋もれていた。俺の脚もずんずんと埋もれていく。
俺は一気に潜るように水晶の中に入っていく。アリアの腕をつかもうとしたが少したりない……
「アリアちゃんお願いだ! 腕を伸ばしてくれ!」
下には逃さないように触手でつかもうとしている魔王機があった。
てめぇなんかにアリアちゃんはやらない絶対にだ!
アリアちゃんも少しずつ腕をのばしている。後もう少しだ!
腕をつかんで俺は急いで上に登る。
触手はなおも追いかけてくるがこちらの速度には追いつかない。
ギリギリのところで俺たちは浮き上がる。
「ステファノスさん! 助けました!」
『今から向かいます!』
下に機体が向かう。俺はそれに飛び込んだ。
ハッチをしめアリアを俺に乗せておく。まぁアリアがお姫様抱っこのような格好で俺にしがみついているから楽なんだけど。
「貴様! よくも生贄を!」
「生贄じゃない! アリアちゃんじゃボケ! あと触手なんてキモイんだよ!」
「触手だと……ありがとう。教えてくれてな!」
藤柴は水晶に攻撃し始めた。どういうことだ?
そして水晶が割れる。そこには水晶の中で見た魔王機の姿があった。
「どうして……水晶を壊したら大丈夫なはずなのに……」
「ステファノスさん。こうなったらあれとも戦うしかないですよ」
「そうですね……」
「魔王機としてはまだ不完全だが貴様らを倒すにはまだ余裕だ。しかも武器ももうつきかけているだろう? クロスエッジは折った。コンバットアーマーブレイカーも壊した。ブレイドチャクラムも壊した。マイクロミサイルも尽き掛けている。どうやって戦うんだ?」
どうやらそのようだった。武器はクロスエッジとマイクロ・ミサイルしかない。しかもクロスエッジは片方が壊れておりマイクロ・ミサイルもあと20発しかない。
けれども戦うしかない。助けたんだ。絶対藤柴に負けない。勝ってやるんだ! あれ……そういえばもう一つ武装があった気が……やっぱりカリバーン改があった……。
これさえあればまだいける……!
「それでも俺は戦うさ。まだ無傷な武器だってあるんだしな!」
「なんだと!」
俺はカリバーン改を起動する。白銀の色をした刃が出現する。
「くらえ魔王機!」
俺は魔王機に一閃する。魔王機は苦しんだが倒れなかった。
「火力不足か……」
「まだ……おわってない……!!」
「アリアちゃん!?」
アリアちゃんが起き出しPCのキボードみたいなものでコマンドをすごい速度で入力している。
「お願い……お兄ちゃん撃って!」
「ああ! いくぞ! シュート!」
何が起こったがわからなかったが眩い光があふれ出していた。
なるほど……実際に零距離射撃をするとは思わなかったな……
光が止み目の前の光景が見えるようになった。目の前には魔王機が存在しなく地面がえぐれていた。
「……ええ!?」
空は藍色だが光を放つ白いもののおかげで綺麗に見えた。けど目の前のクレーターで台無しだった。
「アリアちゃん……これ半端ないよ……」
しかしアリアちゃんは可愛い寝息をしながら俺に抱きついて眠っていた。
「ビックリですね……はぁ空也さん……お嬢様を起こさないであげてくださいね」
「あ、はい」
自動で降りていく。きっとステファノスさんが動かしているんだろう。
俺も眠くなったな……寝るか……
朝、俺は通学路を全力で走っていた。まさか寝坊するとは……
「おーっす、空也も遅刻かー!」
「勝手に遅刻にすんな! まだ間に合う!」
なんとかギリギリに校門を通り。俺と修二は勝利の味をかみ締めていた。
「あーあ、昨日あんなことあったから休みになってると思ったのに」
「昨日なんかあったか? 修二」
「お前臭いものには蓋するタイプだな……」
「いやあんまりしないが……」
少し違和感をもって教室に入りみんなを見る。すこしみんなやつれているようだ。
すこしたちHRが始まった。
「さて今日から新しい生徒と教師がこのクラスに所属することになった。入ってきたまえ」
「転校生なんて珍しいな」
「おーそうだなぁー空也。あーねむ。どうせ美人じゃないだろうし期待してないよ」
「おまえなぁ……」
あきれていると二人が入ってきた。気のせいか俺の知っている人かもしれない。
うん、気のせいだ。俺はあいつらのこと知らないはずだ。
「さて自己紹介を右から」
「あの子可愛い!」
修二はすぐにおきてまるで食わんとするように見ている。
「まぁ可愛いけどな。うん」
「あの人も美人じゃないか。なぁ? 修二君」
「ああ、やっぱりそう思うか! さすが同士吉雄」
俺の前の席で盛り上がるなよ。どうして……どうして……
「アリアちゃんとステファノスさんがここに」
「あ? 知ってるのか?」
「いやべつにぃ?」
というかステファノスさんって画面の中にいなかったか? 人じゃなかったよな……
「え……っと……アリア・マカリオスで……す。よろしく……おね……がい……します」
「「「よろしくおねがいしまーす!!」」」
おおう。すごい人気だな。おい
「席はそうだな。あそこの端があいているのであそこで」
狙ってるのか? 教師てめぇねらってるのか? 妬みの視線が痛い……
「今回このクラスの副教師に就任しましたステファノス・セーメイオンと申します。担当教科は外国語です。これからよろしくお願いします。」
「「「よろしくおねがいしまーす!!」」」
あれアリアさんがソワソワしてるなー気のせいだろ。
「それではHRを終わります。一時間目は今日の六時間目のLHRと交換しているので休み時間に質問しないで一時間目にするように。では会長」
「きりーつ、礼!」
「「「ありがとうございました!!」」」
意外に殺到しなかったな。うん一時間目にあるからいいんだろう。学校案内だって帰りにやればいいし。
アリアちゃ――アリアさんがぴょこぴょこ歩いて俺の隣の机に座る。
「あ、お兄ちゃん……」
そして俺に気づき俺にべたーとくっつく。
妬みの視線を受け一時間目が始まる。
そして質問がくる
「昨日の魔物の襲撃であの機体で戦ったのってアリアちゃんなのですか!?」
ああ……なんか冷や汗が……
「え……(ふるふる)」
首を振る。よしこれで……
しかし指を俺に向けている。嫌な予感しかいない。
「お兄ちゃんが……戦ったの……」
みんなが一気に俺を見る。穴があったら猛烈に入りたい……
俺の人生たぶんここで変わるんだろうな……
まぁいいか。やっぱり蓋をするのはやめておこう。
向き合って。ちゃんと約束どおりに護っていこうと思う。
どうでしたか。最後適当だったでしょう。はっきりいって途中からめんどくさく(げふんげふん)なんでもありません。
さて無限のフロンティアですが。OPに感動した。すごいね! 相変わらずMAP移動しょぼいけど! よかったよかった。思ったことはヒロインが逞しかった! そしてアクセルつえぇぇ!! もうフィーバーでしたよ。