3 準備
「───君には最初の雑魚貴族になってもらいストーリーの手伝いをしてほしい」
「はぁ?どういうことだよ」
「要するに最初の噛ませ犬になって裏でそこの主人公の無双を手伝ってほしいってことだよ。」
よく買っていた小説とか漫画の裏でストーリーを手伝ってほしいってことらしい。
自分の部屋をもらったんだし受けるか。
「それで了承してくれるかい?」
「受けるよその手伝い。」
「ありがとう。でその世界でやってほしいことなんだけど………」
この神の言っていることを訳すと、主人公のストーリーが始まる前にきみを貴族に転生させるから魔王の弱体化とか主人公が活躍する戦争とか促したりさせてねってことらしい。
「その他諸々は向こう行ったときにその魔導書に送るから見てね。それと暴れすぎるのもだめだけど基本自由だからね。」
「俺の転生後の情報は?」
「レイカルト・メイ・ラルフで男爵の子供で6歳だよ」
「あっ!───思い出した。帰ってくるとき死んでね」
「はぁ!?」
要するにその世界で死んで輪廻に入る前に拾うからということだ。なんでそんな重大なことを忘れてんだよ!!!
「準備ができたら言ってね。」
さっき重大なことを言って何事もなかったように話す。神の価値観はやはり俺とは違うのかもしれない。
「わかったよ」
とりあえずステータスに気になるものがあったから確認しようか
〚名 ?
種族 準神
スキル 自動適応 武器召喚
グレートスキル 万物創造
オプションスキル 管理状況把握
称号〛
まずは自動適応からだ自動適応
〚権能詳細: 世界言語 適応 身体変化〛
この中でも〘適応〙は世界に滞在する時間で 技術や魔法、スキルを獲得できるというものなのだ。
〘身体変化〙はその世界に適応した身体に作り変えられるというもの、最初の気分の悪さはこれが原因のようだ。
(あれを何回も味わうのだろうか、はっきり言って最悪だ。)
次は〘万物創造〙だ。これは準神になったときに手に入れたらしい。
万物創造
〚権能:自然物変化 創造 事象干渉〛
先ずは〘自然物変化〙だが一時的とはいえ
風や電気などの自然エネルギーを武器や防具に作り変えられるというものだ。
〘事象干渉〙の能力は多大な力を使い運命を少し変えることができる。
この中でも一番驚いたのは〘創造〙で本気の力を使えば、本物の生命さえ作れてしまうという。
(これは気をつけて使おうか、)
よし全てのスキル確認し終わったし、神に行くって言おうか、
「準備し終わったし行くよ。」
「早いね、それじゃあ行こうか。」
神が何か言ったあと世界が暗くなって俺は常闇に落ちていった。
「がんばってね〜〜。」
一瞬無責任すぎる言葉が聞こえた気がするが
気のせいだろう。
そうして俺はこの世界に来た時の苦しさを感じながら落ちていった………
ちなみに〘武器召喚〙はそのまんま設定した武器を召喚するものです