そうそふだだをこねる
余裕の表情でワインを飲んでいたゼットに『三人の子供が出来た』と爆誕発言して、飲み掛けのワインを盛大に噴き出させて2日後、
「今日は、儂はココに泊まって行く! ヤシャ孫達と一緒に寝るんじゃぁ〜〜〜〜!」とゼット商会の会長が、空船コティアのロイヤルスイートのリビングルームで駄々を捏ねていた。
昇降機付き格納庫の一つを占領して建築中の屋敷は、工廠艦でも特に土木建築に特化した空船のナギ、400m級/工廠艦ナギサマル号の協力を得て、順調に進んではいるが、なにぶん『自分の手で屋敷を建てたい!』と云う願望があるので、俺が不在の時にはナギ一人では進められない事も有り、思ったほどには進んではいない、多分、ナギにお願いすれば4〜5日後には完成するのだろうが・・・
今は、屋敷の土台となる『石材を使った基礎』の部分が完成しているだけで、屋敷を古い建築方法の一つで『木造軸組工法』と云う加工方で建てるので、今は木材の先端部にホゾやミエを切って、木材と木材を接合出来る様に加工している最中で、もう少しで入手した柱材に加工を施し終わるので、次に手が空いた時にナギの手を借りて、棟上げをして屋根を作るる予定ではある。
そんなわけで、今の俺と3人の幼児達が生活の場として寝起きしているのは、コティアの艦橋部に作られたロイヤルスイートルームとなっているのだが、ここでゼット爺ちゃんが、寝室がもう一つある事に気付き、しかも、夕食後にチャトレから、頭の上にちょこっと飛び出た小さな三角形の耳を、片方だけペタっと寝かせて、
「おじいちゃん、きょうはお泊りしていかないの?」と、小首を傾げながら聞かれてみろ・・・ しかも、シロとクロが嬉しそうに『先にお風呂だよ〜 おじいちゃんの背中を洗ってあげるの〜!』『じゃあクロは、おじいちゃんの頭〜 ♪・・・( 髪が無いから簡単 ♪ )』と、両手を引いて浴室に案内している。
多分、俺でも抵抗するのは無理だ!
そんな訳で、ツルツルに禿げている頭の頭皮まで真っ赤にして、ず〜〜〜〜っと、全力でゼット爺ちゃんが老執事に向かって『明日の朝からの予定は、全てキャンセルじゃぁ〜! 儂は、明日の朝は可愛いヤシャ孫達と一緒にまったりとして過ごすんじゃぁ〜〜〜〜!』と、散々駄々を捏ねているのだが、
「旦那様、今夜の食事会の為に、どれだけの予定をキャンセルしたとお思いですか? しかも、本当は今夜の内にナナシャ王国を出発して、カインズ帝国に向かう予定でしたのに、それも旦那様が強引にご予定を変更なされて・・・ 」と、老執事が苦言を呈していたが、
「なに?儂のビッグトランザム号を出せばカインズ帝国なんぞ直ぐじゃ!直ぐ!」
「ビッグトランザムを出すんですか?・・・」
「ああ、向こうの皇帝の要望が、例の件であれば、儂の800m級/巨大輸送艦ビッグトランザム号を出すのが妥当だろう? 息子の400m級/輸送艦では少々荷が重いであろうからな?」
「確かに、向こう皇帝も会長の空船なら納得するでしょうが・・・」と一歩引き、シロとクロとチャトレ達3人の幼児達が寝付くまでと云う事になり、その後は、3人の幼児達が疲れて寝落ちするまで、ゼット爺ちゃんの『爺バカモード』は全開だった。
翌日、ゼット爺ちゃんの姿が見えない事に落胆した3人の幼児達だったが、俺の知らないうちに、ゼット爺ちゃんの空船、ビッグトランザム号と直通回線を開いており、朝から幼児達に『次はいつ泊まりに来るの?』『お土産楽しみ ♪ 』『おじいちゃん、お仕事頑張ってね!』と口々に言われ、強面の顔をデレッ♪ デレ♪ にして、ビッグトランザム号の空船の姫テレシアに、ドン引きした顔をされていたのが妙に笑えたのは、ゼット爺ちゃんには内緒である。
そして今日、俺の予定は何も入って無いので、工廠艦ナギサマル号の姫、ナギに色々と教えて貰いながら、屋敷の棟上げをする予定だったのだが・・・
「サード兄さま、早く食べないと折角のスープが冷めてしまいますわよ! ♪ 」
「サード様、私が温め直して来ましょうか?」
「あら、テスが行く事は無いわ! 今日の料理当番に頼んだら?」
「いいえカルラ、こう云う細かな所にも気を遣える女性が、男性達にモテる条件だと、私のデータバンクには残ってます。 違いますでしょうかサード様?」
「うぅん〜 テスが言ってる事は正しいとは思うけど・・・? サード兄さまはどう思われます?」
「あらぁ〜 カルラちゃん、カルラちゃんの年頃の女の子達って、まだ『花より団子』なお年頃なのかなぁ〜?」
「いえティア様、私の保管しているデータバンクの検索情報では、カルラ様ぐらいの年頃の女の子達は、早い女子はもう意中の男性に対して色々とアピールし始める頃だと・・・」
「ええいクリス! カルラに余計な事を吹き込むなッ! カルラには私が付いてるんだ! クリス、お前もヒトの事を言えた事かッ!? 前の主人に対してどんなアピール戦を繰り返して来た?! 確かアレは『テス〜!!!』」
「分かった!分かったからテス、もうそれ以上は言わないでくれ・・・」
「アーアッ! またクリスがテスにイジられてる〜 ♪ 」
「ナギも余計な事は言わない!」
俺が医療区画の病室を出て、寝起きする場所をコティアに移して以降、最初は俺とシロとクロとチャトレの4人が、ロイヤルスイートの食堂で、クリスが作ってくれる朝食を食べていたのだが、そこに、泊まりに来ていたカルラが合流して、どうせならクリスとカルラの空船のテスも一緒にとなり、次に、早朝から顔を出していたナギが加わった事で、ロイヤルスイートの食堂が一杯となり、朝食の場を旅客用の食堂へと移動して来たのだが、いつのまにか?王都に所属している主人不在の『空船の姫』達が、入れ替わり立ち代りで、コティアで朝食を取っているのだ・・・
今朝も我がコティアの食堂は大賑わいである・・・
気付けば、この『異世界で運送屋さんをやってます。』を投稿し始めて、昨日で1ヶ月経っていました。
これまでに、この話しを39話投稿させて頂き、総アクセス数5980pv / ユニーク1338人、55ptの総合評価を頂き、その内3名の方から評価を、また17名の方からブックマークして頂けました。( 9/25 6:55現在 )
本当に感謝です。
ありがとうございます。(((o(*゜▽゜*)o)))♡
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八葉 門希 / 2019、09、25 / am 7:00




