序
――――――死ね――――――
――――――殺せ――――――
――――――消えろ――――――
全て星の消えた世界。
闇よりも冥い宙空。
世界の始まり。
私達の始まり。
この星の、
今から一億年前――――――――。
そこには、
繁栄を極めた都――――。
そこにある幸福、富、力・・・・・・。
誰もが追い求める物が、
そこには溢れていた。
『オマエ ノ ノゾミ ヲ モウシテ ミヨ』
それは、神に魅入られた者達・・・・・。
それは、神に見放された者達・・・・・。
身体も心臓も腐れ果て、
乾いた大地で朽ち果てる・・・。
叫び声。
また、殺戮―――――――。
いつからか、
血が大嫌いになり、
何よりも、
血を求めるようになった――――。
『ソナタ カナシキ カイライ ト ナリ』
老婆の言葉。
それも今から一億年前――――――――。
私はいったい、
何人殺してきただろう――――――――。
長い長い、
眠りの中、
永遠に続けと、
涙が零れた・・・・・・。
『ワレ カイライ ト ナリハテ』
神の傀儡は言った。
『カミサマ』
この世界に、
神はいない。
信じて、
我等は神の傀儡となる。
神などいないと知りながら、
縋るものを求めた――――。
叫び声。
繰り返す、殺戮―――――――。
何度目だったか・・・、
とうに忘れた――――。
いつからか、
鉄臭が大嫌いになり、
何よりも、
鉄臭を好んでいた――――。
『オマエ ハ イツ マデ イキテ イル』
そうやって私達は、
この世界で生き続けてきた。
ずっと、
ずっと・・・・・・。
――――――消えろ――――――
――――――殺せ――――――
――――――死ね――――――