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第3話 ~過去の真実~

いつの間にか朝になっていた、いつの間にか眠っていた、目を覚ましても先輩は寝ていた、ベッドの上で


「…違う…寝てるんじゃない……」


そうだ、違う、先輩は昨日ヤツに襲われたんだ、今事件で有名な空飛ぶ人間に

そして俺はそいつを見た、そして逃げられた、何も出来なかった


「……ごめん…先輩」


少しして椅子から立ち上がると、学園に向かうことにした、正直学園にいける状態じゃ無いけど、行かないといろいろ面倒くさいことになりそうだ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

学園に着くと秋斗が立っていた


「よぉ……大丈夫か?英樹……顔色、悪いな」


「…大丈夫……心配させて悪いな……」


「無理すんなよ…」


秋斗は俺を気遣ってくれた、とにかく明るい話を聞かせてくれた

しかし、気分は大して変わらなかった

教室に入ると今度は美菜が駆け寄ってきた、二日連続で早いなんて珍しいこともあるんだな


「おはよう、英樹…その……大丈夫?」


「おはよう……美菜………うん…大丈夫」


「……そう…」


美菜は少し泣きそうな表情をしたが、すぐにいつも通りの笑顔になると席に戻っていった

周りのクラスメイトも気を遣ってくれていた、なんか皆には申し訳ない気持ちだった


「そうだ…今日は集会があるらしいわよ」


「まぁ、そうだろうな、さすがに三人目だからな、まさか先輩とは思わなかったけどな」


「……そうだな」


二人の話を聞きながらメモを取り出した

昨日の女子生徒二人を見て気付いた事を書いたメモだ、まさかとは思うが、これしか思いつかない


「……秋斗、この学園にサイドテールをしてる女子生徒はあと何人居る?」


「は?……」


「サイドテールはあと何人?」


「いや…ちょっと待て!?略しすぎだ!!……おい英樹…おかしくなったか!?」


「……なにかわかったの?この事件の関連性が」


秋斗は全く理解してなかった、いや、俺も完全に理解は出来てないが、美菜はどうやら俺の話をちゃんと聞いてくれていたみたいだ


「…多分な」


「そう…とりあえずサイドテールにしてる学生は朝倉先輩ぐらいよ、後は気分で変えてる人もいるけど基本いつもしてたのは先輩だけだったわ、そういえば、襲われた二人のクラスに聞きに行ったら珍しくサイドテールで登校してきたとは聞いたわよ」


意外な情報だった、そして、美菜の話を聞いて納得した自分がいた、結論を決めるのは早いが、犯人は聖堂院学園の女子生徒、そしてサイドテールの人を襲っていたんだ、関連性は出来た、犯行期間が一ヶ月空いた理由はヤツの活動中にウチの学園の女子生徒でサイドテールをしている人がいなかったからだ、先輩はその時部活も早く切り上げて美菜と秋斗と一緒に帰っていたから見つかることが無かったんだ、そして、俺の中で一つの可能性が出て来た


「っと、そろそろ時間だから行きましょ?」


あまり行きたくないが体育館へ向かった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

全員体育館に集められた、今から全校集会があるだけなんだが

まぁ、あるのは校長の長話があるだけなんだけど、丁度いいので事件の整理を行うことにした

まずこの事件の中心にいるのは転校生の水無紗月だ、初めの事件が起きたのが彼女の来る一ヶ月前、確かにこれだと彼女は全く関係していないことになる、がしかし、昨日食堂で聞いた話だと、彼女がいた孤児院では彼女の幼馴染みが行方不明になったと言っていた、しかも彼女がここに来る一ヶ月前ぐらいにだ、うん少し無理やりな気もするがこれでつながる

そして、犯人がサイドテールの女子を狙うことについてだが、水無紗月の容姿を見ると彼女もサイドテールだ、転校生初日、二日目の昨日、そして今日、彼女はサイドテールだった、となると、犯人がサイドテールの女子を狙うのは目的が水無紗月本人だからではないかということだ、これも無理やりな気もするがつながるはず、先輩が言っていた魂を抜くという夢物語だが、まぁ、空を飛ぶぐらいだし、出来ないことはないだろう、これは無理やりすぎるな、と冗談はこれぐらいで、実際に世界には悪魔儀式で魂だけを抜いて別の場所に閉じ込めるというものが存在している、ということは、犯人は対象者の目の前で瞬時にその儀式を行い魂を別の……多分自分の魂の器に閉じ込めているのではないかと考えられる、だから被害者3人は魂を抜かれたような状態になっているのではないかと思う

ここまでつながれば一つの真実が出てくる、犯人は水無紗月の魂を狙っていること、襲われた3人は水無紗月に似た容姿、つまりサイドテールと学生服という理由で襲われただけだということ、夜に活動するのは飛んでるところを見られたくないということ、そして間違った相手を襲うのは夜に街灯が無いところで襲うから顔が分からず髪型で判断しているということなんだろうな

まぁ、すべて推測だし、証拠は何も無いから実際のところ分からないんだけどね

こんなことを考えているといつの間にか校長の話が終わっていた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「いや、その解釈はさすがに無理があるんじゃないか?」


昼休みになり、食堂で二人に集会中に考えた事件の真相を話した


「確かに、つながるのはつながってるのよねー…でも、それだと分からないことがまだあるのよね?」


「まぁ…な、空を飛んでる理由も分からないし、そもそも狙いが水無さんなら孤児院にいたときに行えたはずだからな」


「もしかして、水無さんがこっちに来ることが事件のきっかけだとしたら?」


「なるほどね、紗月が孤児院から居なくなるからこんな事件を起こした、もしくは孤児院では出来なかったから外で事件を起こした、そう考えられるわね」


二人は俺の考えをそこまで否定せず、更に可能性の提示を行ってくれた、本当にいい親友を持ったものだと我ながら思った


「でだ、英樹…実はなコバッチから水無さんの居た孤児院の名前を聞いてきてるんだ、ほら」 


「仕事が早いな」


メモを受け取り内容を見る

“マザーレイス孤児院”

と書かれていた、なんだろう、マザーレイスという名前をどこかで聞いたことがある気がする、いや気のせいだろう


「それはいいけど、英樹、秋斗……最大の謎が残るわよ?」


「美菜の言うとおりだな、空を飛んでいる謎だな、よし、俺と美菜がこの謎を解明しておこう、英樹はお前の考えた真相を真実にするためにその孤児院を調べてみてくれ」


「分かった……とりあえず自習時間中に部室に行って調べてみる」


「えぇー…秋斗となんて嫌なんですけど…」


「文句言うな美菜…今一番ツラいのは分かってるだろ?」


「……分かってるわよ………でも、飛ぶ謎は秋斗が考えなさい、私は紗月に直接聞いてみるから」


「まぁ、それでもいいけどよ、あまり水無さんを」


お互いのやるべき事を確認して俺達は食堂を後にした

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さて、始めるか」


小林先生から部室の鍵を受け取ってから今に至る、小林先生に理由を説明すると鍵を渡してくれた、ただ「あまり無茶しないように」と言われてしまった


「マザーレイス孤児院か…まずこれから調べてみるか」


早速水無さんの居た孤児院を調べてみた、しかし


「……どういうことだ…名前が無い……」


画面にはマザーレイス孤児院の名前が出てこなかった


「仕方ない、なら…やるか」


まさかこれを使うとは思わなかった、全校生徒の情報が集まっているこの情報システムを使用した


「……あった」


水無さんの情報を調べて、ここに来る前に居た場所を探した


「マザーレイス研究施設……孤児院じゃ無いのか……何故孤児院なんて言ったんだろう」


不思議に思ったが、今はそんなことより彼女の居た研究施設を調べることにした

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

しばらく調べてみると、いろいろな事が分かった、彼女の事、行われていた研究、そしてまさかの事実を


「……」


人類神化計画、それが行われていた研究、そして、その研究の実験対象が水無紗月と書かれていた


「なんだこれは……まさかこんな研究と実験が……」


見ていくと正直恐ろしい計画だと思った、人を意図的に神にするなんて正気の沙汰とは思えない、しかも表向きには神の如き身体能力を人類に与えるための計画と書かれているが俺にはどう見ても水無紗月という媒介を利用して人類を支配しようとしているのではないかと思えてしまった


「……そんな」


そしてもう一つ、書かれている資料データに俺の名前も書かれていた

“水無紗月の精神の安定にはやはり手島英樹が必要”

どういう意味なのかはまだ分からないが、次の資料データには

“手島英樹のクローンを作成、水無紗月の記憶操作”


「……」


知りたくない事実と知りたくなかった自分の昔が書かれていた、俺は昔ここに来たことがあったのだ、両親に連れられて、そして水無紗月という少女に俺は出会っていた

しかしどういうことだ、俺は彼女と出会っていた記憶はないし、彼女も記憶はないみたいだった、もしかして俺も記憶操作されているのかもしれない


「…まさか……そんな……」


調べていく内に衝撃の事実を見つけた

クローンは俺だけではなく水無紗月も造られていた、そしてその名前が“朝倉佳織”と書かれていた、信じられなかった信じたくなかった、全身の血の気が引く感覚がした

その後はしばらく何も考えられなかった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「紗月、ちょっといい?」


私は斜め前に座っている紗月に声をかけた


「どうしました?」


紗月は不思議そうに私の方を向いた

周りのクラスメイト達もガヤガヤと話していたので、私は空いている英樹の席に座って紗月に近付いた


「昔いた孤児院ってどんな所だったの?」


「え?うーん……普通ですかね?」


「そっか…」


まぁ、孤児院ってどんな感じなのかは分からないけど


「秋斗ーちょっと来なさい」


離れた席で紙を見ながら考えている秋斗を呼んだ


「……なんだよ」


秋斗は嫌な顔をして、渋々こっちに来た


「どう?何か分かった?」


秋斗の耳元で聞いてみた、秋斗は


「まだ分かるかよ、そもそも人間が飛ぶなんてどうやってと説明できねぇよ」


うんざりした表情で言った、そりゃそうだけど、昼休みに任せろと言っていたクセに諦めが早いのなんの


「どうせ女の子の事でも考えていたんでしょ?」


「アホが、確かに毎日ラブレターがあるが今はそんなことを考えている余裕がねぇんだよ」


「…ほんとアンタって残念系イケメンだよね」


秋斗は確かにイケメンで、女の子にモテている、だけど未だ浮いた話を聞いたことがない、ちなみに私は秋斗に恋心など抱いてはいない、よくて悪友というぐらいかな


「うるせぇ、お前に言われたくないな」


「はいはい、しかし英樹は大丈夫かしら?」


「…さぁな、今回ので相当気が滅入ってるからな、俺たちが支えてやらないといけないだろうな」


「そうね……私があの時先輩と帰っていれば……」


「過ぎたことを気にするな、そういうのは結果論って言うんだぞ」


「分かってるわよ、バーカ」


そう言うと私は立ち上がった


「紗月、秋斗の相手をお願いね」


「えっ?……」


「おい……どこに……」


「英樹の所」


そう言って私は部室に向かった、秋斗はやれやれといった感じで紗月と話し始めた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

部室に入ると、パソコンと睨め合っている英樹が居た、しかし、真剣というよりはもう調べたくないという表情をしていた


「大丈夫?英樹?」


近づいて英樹に話しかけてみた


「……あぁ、大丈夫だ」


そう言う英樹の顔は暗かった


「ちょっと…何があったの!?」


「……いや、何も……」


英樹はデスクトップに映っていたタブを閉じた


「教えて、一体ユグドラシルシステムを使って何を見たの?」


ユグドラシルシステム、全校生徒の情報システムの集結体、ユグドラシルの樹から付けられた名前、英樹はそのユグドラシルシステムを扱うことが出来る、本人も私達も何故扱えるのか分からない


「……美菜、俺は……」


そして弱々しく英樹は話した、そして、調べてみた情報を私に話してくれた、紗月のこと、英樹の過去、そして、紗月のいた場所で行われていた研究を


「……頑張ったね、英樹」


英樹の話を聞いた私は自然とそう言っていた、そんな情報を見ていたら暗くなるのに、それでも私が来るまでずっと調べていた、私ならすぐに調べるのを止めていまいそうだ


「…ありがとう美菜…おかげで情報を整理することができた」


どうやら、私に説明しながら自分も調べた情報を整理していたみたいだ、一度にいろんな情報が出てきたら戸惑うのは仕方ない、というか私はあんまり把握できてないのだけれど


「私なんかが役に立てたのか分からないけど、どういたしまして」


そう言うと、私と英樹は席を立ち教室に戻った

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

美菜が英樹の所に行ってしばらく俺は水無さんと話していた、彼女の昔や幼馴染みの事などいろんな事を聞いた


「へぇ、仲いいんだね」


「はい、彼とは昔に約束したことがあるんですよ」


「そうなんだ、ちなみにどんな約束?」


「もし大きくなってここではないどこかで出会えたなら、二人で暮らそうって」


「うわぁ、なかなかスゴい約束だね」


予想以上の重い約束だった、まぁ、それは人それぞれと言うべきなのだが


「だけど、幼い頃なら夢のある約束だな」


「まぁ、幼い頃から一緒にいましたから約束しなくても一緒にいましたけどね」


彼女は少し苦笑いを浮かべていた


「だけど、まさか彼が居なくなるなんて思わなかったですけど」


「そうだよね…どうして行方不明に………いや、まさかな」


ここで、一つの線が浮上した、そして、これならあの時の英樹の考えは成立することになる

そんなことを考えていると、教室の扉が開き、英樹と美菜が戻ってきた


「おっと、戻ってきたな」


二人はこっちに歩いてきて目の前で立ち止まった、そういえば俺は今英樹の椅子に座っていた、そう思うと、俺は立ち上がった


「わりぃわりぃ、ちょっと使ってた」


「別にいいけど…」


英樹はそう言って自分の席に座った、どうやら結構お疲れモードだ、まぁ、特殊な情報を調べるのは神経を使うからな


「そういえば、手島君今までどこにいたんですか?」


水無さんは英樹が何故昼休みから教室にいなかったのか不思議そうにしていた、まぁ、何をしていたのかを知っているのは俺と美菜だけだし、クラスメイトの奴らもある程度は察している様子だしな


「ちょっと調べ物をしてたんだ……」


水無さんの質問に答えながら、英樹はノートを取り出し何かを書き始めていた、それを見ていると美菜に呼ばれた


「なんだよ」


「ちょっと来て」


美菜は自分の席に座り、俺を手招きしていた

俺は美菜の隣に立つと少ししゃがんだ


「何か分かった?」


どうやら水無さんと会話していた事を報告しなければならないみたいだ、まぁいい、ちょっと報告しなければいけないことがあるからな


「水無さんと行方不明になった幼馴染みは約束事を交わしていた」


「へぇ、どんな?」


「もし大きくなってここではないどこかで出会えたなら、二人で暮らそうって」


「…なるほどね、ますます犯人としての疑惑が深まったわけね」


さすがの美菜もおんなじ事を思っていた、まぁ、英樹の考えを聞いた後だからこそなんだろうけど


「それで、お前はどうなんだ?」


「なにが?」


「情報だよ…」


「英樹が調べた情報でいい?」


頷くと英樹が調べた情報を聞いた、なるほど、大変な調べ事だったみたいらしい


「なるほどな、これで空を飛ぶ謎が解けそうだ」


しかし、その情報のおかげで俺は一つの仮説を立てることができた


「そう、まぁ、私と英樹は既に気付いているけどね」


「……そりゃそうだよな…」


早かった、既にコイツらは謎が解けているなんて、いや、英樹が調べたからなんだろうけど、そうなると俺は水無さんと会話していただけになる、楽しかったからいいんだけどね

そして、しばらくして小林先生が教室にやってきた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時間は放課後になり、事件の直後ということで部活は中止、ほとんどは下校していた


「……」


美菜と秋斗も先輩がいる病院へ行ったみたいだ、教室には俺と水無さんが残っていた、彼女は話があるといって残ってもらっていた


「……えっと…みんな帰っちゃいましたよ?」


「あぁ、やっと話ができそうだ」


これからする話はできれば誰にも聞かれたくない、この事件にとって重要な話だ、そして、彼女を傷付ける話なのだから


「さて、一つ聞くけど…水無さんの幼馴染みは音無零央だよな?」


「うん、零央君だよ?……あれ?私零央君の名前を教えましたっけ?」


「……調べた、水無さんの事と水無さんがいた孤児院の事を」


そう言うと彼女は不快な表情を浮かべた、そりゃそうだ、自分の事を勝手に調べられるのは誰だって嫌なことだ


「どうしてですか?」


「……はっきり言う、俺は今回の事件は水無さんの幼馴染み、音無零央が起こしていると」


「零央君はそんなことをする人じゃないですよ……変なこと言わないでください」


若干呆れた様子で彼女は言った


「そもそも、零央君と襲われた人達は全く関係ないですよね?無差別なんてあり得ませんし、そもそもどうして零央君がここに居るんですか?」


と、正論を並べてきた、確かに彼女の言っていることは間違いではない


「簡単さ……ここに水無さんがいるから」


「な…なんですか、それ……そんな理由で納得できません……だって、零央君は知らない……」


「知る事なんていくらでもできるさ…会話が聞こえればな」


「……そうだとしても、どうやってここまで来るんですか?孤児院からここまでいくつ県を越えるか……」


「……空を飛んだら問題ないさ」


「はぁ!?」


あり得ないと言いたげな彼女に証拠の資料を見せた、大変だった、必要な資料データを全部印刷してきたのだから


「水無さんのいた孤児院……いや、研究施設が行っていた研究資料だよ」


「……そう…ですか」


彼女は資料を全部見ていた、見終わると頭を押さえていた


「大丈夫か?」


「…ねぇ……ここに書かれているのは……本当のこと…なの?」


「あぁ……本当だと思う……」


「何を信じればいいのか分からない……零央君は…手島君のクローン?……」


見終わった資料を返してもらうとカバンに入れた、これは後で処理しておかないといけないな


「……ごめんなさい、ちょっと頭の整理が追いつかないです」


そうだろう、実際俺だってすぐに整理ができなかったし、それにまだ信じられない


「とりあえず、俺は帰るけど…」


「……今は…一人にしてほしいです……」


俺はカバンを持つと彼女をそのままにして教室を出た

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

学園を出るとカバンから資料を取り出した

正直こんなことが書かれていても信じられない


「…そうだ、親に電話してみればいいな」


俺の親が研究者なのを忘れてた、そして、ここに書かれているのは俺の親の名前だ、ならば聞いてみたら早い、そうすればイヤでも信じなければいけなくなる


「っ!!」


あの時の嫌な気配を感じて空を見上げた

そこにはヤツがいた、先輩を襲った事件の犯人、音無零央

ヤツは夕方だというのに空を飛び俺を見ていた、そして俺のクラスを見ると、笑った


「…見つけた」


何かを呟くとヤツはどこかへ飛び去った


「何をしに……しまった…」


そうだ、今彼女は教室に一人でいた、彼女が居る場所がはっきりとヤツにバレてしまった

しかし何故ヤツは今襲わなかった、いや考えても仕方ない

となると数日にはヤツは彼女を襲いに来る、その前に対策を考えないといけない

そう思いながら俺は帰路についた

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