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猫目夕の扉  作者: 小説の欠片
出会い
3/5

扉の前へ

その猫は私の歩くペースに合わせてくれているのだろうか?

ゆっくり歩いてみたり小走りになったりと変化は著しいものの、

距離が離れれば振り向き止まってくれている。

自転車は邪魔だと思ったので、少しの間丘の上へ置かせてもらうことにした。

案の定、猫は庭や河原、屋根の上をスタスタと歩いていくので持ってこなくて正解だった。

なんだろう。猫の恩返しのような感覚だった。

この猫を追いかけた先には何があるのだろうか…?

そして細い路地を渡っていくと、コンクリートだった地面が徐々に石に、石が煉瓦にと変わっていった。

そして一歩一歩進む度にふわっとした感覚に襲われた。

自分は一体何処にいるのだろうか?

こんな不思議な場所が存在したなんて知りもしなかった。

私は猫を見失わないように下を向いて歩いた。

次第に猫が早くなって行くので、それにつられて私も走った。

「痛っ!!!」

猫に夢中になった時、突然前のものに頭をぶつけてしまった。

「あれ?」

猫は既に見えなくなっていた。

どうなっているのだろう。

ふと前を見るとアンティーク風のドアと、黒茶色のタイルの壁。

ドアには洒落た字でこう書いてあった。


『扉屋·夕』


と。

扉屋?家の扉を売っているのだろうか。

よくわからずに立ち往生していると、ドアががチャリと音を立てた。

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