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第二話・犠牲とは

 はいどうもー、笹 半田です。


 前回の後書きにつけ忘れていたのですが、二週間に一回。月曜に投稿します。訳がある場合は、事前に知らせますので、ご了承ください。


 それでは、第二話をどうぞ!


※修正しました

 ……とりあえず、俺のスキルを試したい。だけど試せる度胸が無い。……しかし、使えるようにしないと生きていけない。


 くそ、せめてあの神がなんか説明くれればこの状況も少しはマシになってたかもしんないのに。……まぁ、今更無いものねだりしても遅いんだがな。


 でも、このステータスはどうかと思う。こんなの無理でしょ。だってどうやってテイムするんだよ。やり方も分かんないのに攻撃方法は素手のみ、防御力もほとんど無し、HPは多いのかも分かんないし、相手の攻撃力もどれくらいか分かんない。


 例えるなら、購入したゲームは攻撃力ほぼ無のキャラが主役(自分)、初期リスポーンは化け物がウジャウジャしてる森(現地点)で説明書(神の説明)は捨ててるから(聞いてないから)自分の能力は詳しくは分かんないし相手の能力は未知数。……無理ゲー過ぎだろ!!


 まずなんだよ攻撃力ほぼ無って!まぁそうだよな、攻撃力と素早さがFって、普通に考えたら多分こん中で一番低いんだと思う。


 それでも頼みの綱として、異世界だから魔法もあった。けども……魔法適正で攻撃っぽいの無くね?補助魔法で肉体強化とかも良いと思うよ。でもさ、やり方が分かんないんだよ!!


 次は化け物がウジャウジャしてる森。……まぁ、これは犠牲者なのだから仕方あるまい……。


 そしてこれが本題だ。…………せめて説明しろやあのくそ神がーーーー!!!


 マジでありえねぇよ!いくら犠牲だからってさすがにある程度ここはこういう世界だとかは言ってくれても良いんじゃない!?


 やっぱりあれか!犠牲者で敗者の俺にはそれすらも知る権利は無いと!?それ遠回しに死ねって言ってるじゃないかよ!!


「…………にしても、この洞窟まだ奥あるんだよな」


 ……とにかく、頭の中で言いたいことは全部言った。後やることは自分の能力の把握。あと、この従魔師(テイマー)の文字が本当なら、あの化け物をテイムとやらすれば、仲間にできるーーはず……。


 そして、この洞窟に入ってすぐ、横に小さな穴がある。そこに俺は今いる訳だが、この穴を無視すればこの洞窟は更に奥がある。


 ……しかし、この攻撃力ほぼ無の俺が行ったとしても化け物が出たら即死だろう。テイムをすれば良い?だからやり方分かんねぇんだよ!


「でも、行くしかねぇよな……」


 この洞窟は、森に比べたらいくらか安全だと思う。


 理由としては、さっきから居ても何も来ないのと、奥に行ったとしても、一方通行だから不意打ちは無いはず。天井とかに張り付いてたらキツいけどな……。


「とりあえず、荷物纏めといておくか」


___________________________________________


「………………………………」


 あれから約1時間後。特に何の進展も無いまま歩き続けていた。


 もしも化け物がいたらという事を考え、声は一切出してない。


「……あ、何だここ?」


 変な開けた場所に出た。


 洞窟のはずなのに、光があって、木が所々に生えてて、中央に湖があって。……うん?


「あれは、……人か?」


 その湖には人が浮いていた……いや、立っていた。綺麗な青色の長い髪を垂らし、目を瞑ったままで。


 その光景に俺は目を奪われていた。どれくらいしたのだろう。その人物は目をゆっくりと開け、こちらへと顔を向ける。その瞳は髪と同様に(あお)く、遠くから見ても吸い込まれそうなほど透きとおっていた。


「人間か……。貴様の名は何だ?」


「……俺の名前は『マサヤ・ミズノ』。気づいたらこの外にある森にいた。あんたの名前は?」


「私か?私に名前は無い。貴様と一緒で気づいたらこの洞窟にいた」


「名前が無い?気づいたらこの洞窟にいた?神に会ったりとかはしたのか?」


「神とは何だ?」


 ん〜?それじゃあ俺と同じで飛ばされた訳ではないのか?そしたら何でこの洞窟にいたのかが謎だな……。


「言い忘れていたが、名前は無いが種族名はある。『ヨルムンガンド』だ」


 ……ヨルムンガンドって一応化け物だよね?それだったら会話も出来るんだし今チャンスじゃん。


 そう思い、俺はヨルムンガンドへと近づき、ある頼みごとをする。


「あのさ、特になにもないんだったら仲間(・・)になってくれない?」


「……仲間?」


「そう。実はーー」


 これまでの経緯を話して、自分の今の状態も説明する。


 ヨルムンガンドは頷きながら無言で聞いてくれていた。そして、全て言い終えたら「なるほど」と呟き口を開く。


「ーー要するに、自分の能力は詳しくは分からないし、すてーたすとやらを見ても攻撃力が無い。だから私を仲間にしたいと」


「そうなんです……」


 ……なんだろう、改めて言われるとヘコむな……。若干へこみながらもヨルムンガンドの返事を待つ。すると、


「……仲間になってもいいぞ」


「マジで!?」


 本当に言ってるのか!?何か裏が、


「あぁ。……しかし、私にメリットはあるのか?」


「それは……」


 喜びも束の間、俺のテンションは一気に下がった。


 なぜなら、ヨルムンガンドが納得するようなメリットはないからである。逆にデメリットしかないだろう。そんな事を言えば仲間になどなる筈もない。


「……やはり貴様も私の力だけが目的なんだろう」


「っ!?」


 俯いた俺にさらなる言葉がのしかかる。……確かにその通りだ、俺は力が欲しい。この世界を生きていける力が……。



 ……でも、それだけではない気がする。確かに力も必要だ。けれども、ヨルムンガンドを見て何かがつっかかっている。あと少しで出そうな、そんなもどかしさが俺を襲う。そして、ふと顔を上げたその時だったーー、




「何で泣いてんだよ……」




 俺の目の前まで近づいたヨルムンガンドの目から涙が溢れていた。


 それには本人も気づいていなかったらしく、その涙を拭うように目を何度も何度も擦る。それでも何故か止まらない。


 近づこうとした俺は、改めてヨルムンガンドを見て気づいたーーこいつは女の子なんだと。


 ……俺は力が欲しいからといって、相手の事など考えてなどいなかった。でも、ヨルムンガンドは女の子なんだ。気づいたら洞窟にいて、自分の力を狙ってくる奴がいるのだ。それは不安になるだろう。


「……なぁ、お前これまでどれくらいの奴に目つけられた?」


「そんなの……覚えてるわけがないだろう……!」


「そいつらはお前の力しか見てなかったのか?」


「そうだ!最初の奴は力を貸したあとは私を殺そうとした!次もそのまた次も力を貸したあとは私を殺しに来た!!どうせお前もそうなのだろう!?」


 ……何を言うかと思ったら、俺がヨルムンガンドを殺す?


「ハハハ……それは無理だろ」


「っ!?そうやって嘘をついてーー」


「だって言ったろ?俺攻撃力皆無だって」


「……」


「確かにお前の力が欲しい。……でも、それだけじゃない」


「……他にも何かあるのか……?」


「あぁーーお前が欲しい」


「なっ!?」


 ……この条件が、ヨルムンガンドにとってメリットになるかは分かんない。けれど、これは今言わなくてはいけない。


「俺はお前を裏切らない!

嫌になったら殺してくれても構わない!

貸してもらった力の分だけ俺がお前の『力』になってやる!

お前は幸せになる権利だってあるんだ!そのためだったら俺はいくらでも犠牲(・・)になってやる!!


 ……だから、この世界を生きるための『相棒(パートナー)』になってくれ」


 ……俺が言ったメリットは、『気に食わなければ殺していい』『万が一の場合は、身を呈しても守ってやる』。上手く言葉に出来なかったが、伝わっただろうか……?……てか、これメリットとは言わないか……。


「……それは『そういう事』と受け取って良いんだな?」


 ……ん?そういう事ってどういう事?


 冷静になり、先ほど言った事を考える。………………って、これ告白じゃねぇか!なんだよ「お前が欲しい」とか!どんだけ上から目線なんだよ俺!!


「どうした?……もしや、私を騙そうとしているのか?」


「いや、違う!それは違うんだけどーー」


「……なら良いんだ。でも……」


「でも……?」


「……その、いきなり『パートナー』は早いと思うのだ。だからだな……まずは……『仲間』から始めさせてくれないか……?」


 ……当初の目的とは違うけど、とりあえず仲間にはなってくれるみたいだ。……にしても、今さら誤解だとか言えない雰囲気だよなぁ……。


 などと思いながらも仲間を手に入れたことにより、心に余裕ができてこの世界に来て初めて笑っていたのに、マサヤは気づいていなかった。

 犠牲とは、生贄などの意味もありますが、誰かの為に命を投げ打ってまで助けようとする行為も犠牲です。……ですが、命は大切にしないといけないので、あまり不用意にこういう発言は控えたほうが良いと思います……。


 特に雅也、お前だ。


 いや、言わせたの俺だけどさ……(メタ発言)。

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