第十一話・「クローーーッ!!?」
クソゥ!!予約投稿忘れたせいでストックを減らしてしまった!
と、いうことで予定通り二週に一回の月曜投稿です。前回のは自分のミスですので仕方ないんです……。
「ーー……主殿、この服ぶかぶか」
「……我慢してくれ」
今はそれしかないし……。って、そうか、服も買わないといけないんだよな。他にも、宿のお金も払わないといけないし、生活用品も揃えておかないといけないのか。……あぁ、働くって大変なんだな。
「マサヤはその薄着で大丈夫なのか?」
「ん、別に大丈夫だ」
ライラに心配された俺の今の服装は、半袖のワイシャツに制服のズボンのみ。靴は一応運動靴だったから幸いだ。
……って、この服装珍しい……っていうか、普通はないデザインだよな。だから街で凄い見られてたのか……、それとも、ただ単にライラが綺麗だからか、ギルド長がいたからなのか。……うん、全部だな。
そんな事を考えながら、街に戻って服を第一に買う事を決めた俺だった……のだが、もう夕暮れ。開いているかが不安だな。
「……さて、そろそろ門に着くのだが、その前に1つ言うておく事がある」
森を抜け、舗装された道に抜けた時、先頭を歩いていたメルラルドが立ち止まる。一体どうしたのだろうか?
疑問を感じていると、振り返ってゆっくりと口を開く。
「まず、今回のクエストはご苦労じゃった」
「うーん、確かに。あんなに魔狼がいるとは思わなかったな」
これまでの事を振り返り、魔狼の群れに囲まれた時を思い出す。あれは結構怖かったが、メルラルドが冷静だったから俺も冷静でいられた。
「それについては、妾の注意不足じゃ。すまなかったの」
俺の言葉に負い目があったのか、そんな事を言って頭を深く下げるメルラルド。何言ってんだこいつは……、
「お前1人に任せっきりにするなんてできないし、誰もお前を責めるやつなんていないだろ。な?」
「うむ、逆にあの数の魔狼を止めていたのはどうやっていたのか気になるな!」
『ウォン!』
「……話はわからないけど、今生きてるなら良い」
うん、聞いておいてなんだけど、クロはなんて言ってるのか分からんし、レムはいなかったんだよな。良いコメント言ってるけど。
「そうか、そう言ってくれると助かる」
そう言って笑うメルラルド。
「よし、じゃあこの後ギルド行って依頼料貰って服買いに行くぞ!」
「私はこれだけで十分だぞ?」
「……れむもこれだけでいい」
「いや、流石に変えはないといけないからな。
てか、レムは絶対に買わないといけないからな!」
その格好で歩くとか、俺が捕まるわ!
「ほれ、何ふざけておるんじゃ。早く服を買いに行くぞ」
ちゃっかりついてくる気かよ!
「初依頼祝いというのはなんじゃが、妾が奢ってやろう」
ならば良し!と、心の中でガッツポーズを取る俺。現金な野郎だな……。
そんな事を考え、門の前まで行くとーー、
「あ、ユリアーネさーーんッ!?」
頭の部分を外し、なにやら困った表情のユリアーネさんがいた。否、俺たちを見るなり俺にタックルしながら抱きついてきたんだが……。いや、女性に抱きつかれるのは嬉しいんだけど、鎧だから勢いつけてくると俺の体へのダメージが凄いというかなんというか……。
「お前らは、一体どこまで行っていたというのだ!!」
「えっと、そこの森ですけど「じゃあなんでこんな遅かったんだ!?」いや、魔狼とですね「メルラルドさんがいたんだろう!なら、もっと早かったはずだ!!」えぇ〜……」
なんて言えばいいんだよ……。
噓偽りをついていない俺は、メルラルドに視線だけで「助けてくれ」という。すると、分かってくれたのか、軽く頷き、ユリアーネさんの前に出てきて言う。
「マサヤとライラがイチャコラして遅れた「んなわきゃねぇだろ!!!」なんじゃ、騒がしい奴よのぅ……」
「嘘をつくな!嘘を!!」
なんでそんな嘘をつく!ユリアーネさんも唖然としてるじゃん!
「そ、そうだったのか……。いや、その、それだったらすまなかったな……」
「だから違うって!」
なんで納得するんだよ!
……はぁ、全く、これがついさっきまで死闘を乗り越えた奴らの会話かよ……。……いや、死闘ってほどではなかったのか?魔狼ってなんか最初に遭遇したデカい魔物に比べたらまだマシだもんな……。
そういえば、あの魔物はなんという名前なのだろうか?後でメルラルドにでも聞いてみるか。
「……とりあえず、早く服買いに行こうぜ」
「ん?そういえば、マサヤは服装が変わってるし、ライラは血まみれだな。……それに、その少女は……」
「……れむっていう。主殿に服貸してもらった」
うんうん、ちゃんと自己紹介をするとは偉い子だ。……あれ、なんか発言が年寄り臭いな……。
「……あるじ……どの……?マサヤは、こんな少女に主殿などと言わせているのか……?」
え?あ、しまった!俺の呼び方変えたほうが良かったか!!
「いや、これには事情がありまして……」
なんとか言い逃れようと、頭をフル回転して言い訳を考えていたのだが、それより先にユリアーネさんが口を開く。
「……マサヤ」
「は、はいぃ!」
もう終わった……。俺は変態のレッテルを貼られて生きていくことになるんだ……。
そう思い、激しい絶望感に飲み込まれていくと、
「奴隷は流石に高いだろう」
「本当に申し訳……え?」
今何て言った?聞き間違いじゃなければ『奴隷』って聞こえたんだけど。……いや、流石にこの世界に奴隷制度があることは知ってるが……、
「奴隷……?」
念のため、もう一度確認を取る。まさかユリアーネさんのような正義を背中に刻んだような礼儀正しい人が奴隷だなんて物騒なことを言うわけがーー、
「あぁ。……もしかして、違うのか?それだったら、即牢獄行きになるが……」
あるんかい!
「いえ、そうです!奴隷です!可哀想だったので買ってしまいました!後先考えずに申し訳御座いません!!」
そう言いながら見事に腰を直角に曲げ謝る俺。
「ユ、ユリアーネ……ククッ……そろそろ、通してくれんか、の……プハッ!」
おい、なに笑ってやがるメルラルド!お前こうなる事知ってて黙ってたろ!
そう思い、怒りを覚えながらも、俺が頭を下げたままにしてるとユリアーネさんが、
「いや、立派に人助けをしたんだ。責めはしない。こちらこそ、買い物に行く邪魔をしてすまなかったな」
と言って通してくれたが、メルラルドの堪え笑いに何も疑問を抱かないのだろうか。
不思議に思いつつ、門を通り街に入ろうとすると、
「さて、マサヤよ!服を買いに行くのだろう?」
「……主殿、引きつった笑顔。大丈夫?」
ライラとレムが両脇から顔を出してきた。うん、二人とも美形だから癒されるけど、この状況は照れるな……。
「おう、大丈夫だ。だからいっぱい服を買おうな。値段は気にしないでいいぞ」
若干の照れ隠しを含めながらそう言うと、
「え、何故じゃ!?もしかして怒っておるのか!?妾がこうなる事を知ってたのに黙ってたのも全部お見通しなのか!?」
……やっぱりか……。
『ワンッ!』
……ん、そういえばクロは何処にいる?
「何処から来たんだお前は?
…………可愛い奴だな……えいっ……!」
『ワォォォォォン!?』
「クローーーッ!!?」
その後、再びユリアーネさんの元へと戻り、あの甲冑に抱きしめられてグッタリしたクロを抱っこしながら服屋へと向かったのだった……。すまない、クロ……。
今回も無しです!




