プロローグ
初めましてレモンですm(__)m
初投稿なので至らない点は多いかと思いますが、暖かい目で見守ってほしいです
「出会いは突然に」と言う言葉がある。
それは「人生何が起きるかわからない」と言うことを意味している。
俺は今ゴブリンに襲われている。
人生何が起きるかわからないとはいってもまさかゴブリンに襲われる経験をするとは俺は思ってはいなかった。
ゴブリンからの逃走中にそんなことを考えながら俺は昨日までの生活を思い起こすのだった……
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昨日まで俺は普通に生活をしていた。
普通に自分の部屋の布団で起きて
普通に朝ごはんを食べて
普通に学校に行き
いつも通り家に帰り
いつも通り晩御飯を食べて
いつも通り風呂に入った
風呂の後にテレビの前でくつろいでいると
玄関のチャイムがなった。
どうやら宅急便らしい
送り主は祖父母である。
内心またか…と思いつつ俺は封を開けた
中身は仮面であった。
祖父母は世界旅行を趣味としていて時折
どこのものともわからない品物を送ってくるのだ。
はぁ…また必要のないものが増えた
そう思いつつ俺は仮面に視線を戻した。
それにしても不思議な仮面である。
華やかというわけでも怪しいと言うわけでもないが何か魅力がある仮面であった。
普段ならそんなことをする俺ではないが
何かに惹かれた俺は仮面をつけてみた。
その瞬間視界が闇に包まれる。
俺は驚き仮面を外そうとするが手をあげてもそこには手がなかった
と言うよりは仮面しか認識できなかった。
まるで自分が仮面になったかのような感覚
そして終わりのない闇に落ちるのを感じた。
数秒後
俺は見知らぬベッドに横になっていた。
手足の感覚は戻っていた。
起き上がり周りを見渡す
完全に見覚えのない風景
どうやら小さな山小屋の中のようだ
窓の外を眺めると大きな山が見えた。
山頂からは煙が出ていて見るからにやばそうだ。
改めて部屋の中を見渡すとカバンと弓と剣が置いてあった。
俺は剣を持ち上げてみた
想像以上の重さに驚くが振ってみる。
重すぎて剣に振られてるような形になり
横に置いてあった弓を壊してしまった。
次に俺はカバンを開けてみる。
中にはナイフや緑の液体と青い液体が入ったフラスコがあった。
青い液体を見た俺はもしやと思いつつ手を前にかざす。
そして大きな声で「ファイヤ!」と叫んだ
数分後 俺は燃え盛る山小屋を外から見ていた
やりすぎてしまった…
燃え移りそうな範囲に木はないため山火事の心配はないが誰のものともわからない山小屋を燃やしてしまった。
山小屋からカバンと剣を持ち出すことに成功したものの目的地もわからず俺はあてもなく歩き出した。
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それにしても暑い。
かれこれ30分ほど歩いているが
どこもかしこも木木木で飽きてきた。
なぜか太陽は天頂から動かないので影もない。
木の下の草はまるで針のように
尖っていて座るのは難しそうだ。
と言うか剣で切ろうとしても弾かれた。
どんな草だよ……そんなことを思いつつ
合計して1時間ほど歩いた頃だろうか
先の方に大きな岩が見えてきた。
岩の下にはかげもあるのがわかった。
足取りも軽くなり俺はやっと見つけた休息の地に向かった。
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顔のすぐ横を矢が通り過ぎる。
どうやらゴブリン達は現実から逃げることすら許してくれないらしい。
岩陰にはたくさんのゴブリンがいた。
ゴブリン達はなにやら忙しそうにしていたので俺は目を合わせないで静かにその場を立ち去ろうとしたがゴブリン達の中でも大きな奴と目が合ってしまった。
はっ!これは恋!?ではない恐怖である。
本能で危険を感じた俺は一目散に逃げた。
大ゴブリンが何か指示を出すと3匹ほどのゴブリンが俺を追いかけてきた。
そして今に至るというわけである。
体力も尽きゴブリンとの戦闘を覚悟する俺。
ゴブリンの方に向き直った時だった。
頭上を大きな影が通り過ぎた。
その影は俺を追う3匹のゴブリンの内2匹を両足で掴んで彼方へ飛んでいった。
遠ざかるシルエットは小柄な龍のような形であった。
謎の生物は置いておいて俺は状況を打開すべく残りのゴブリンを注視する。
残るゴブリンは1匹見たところ短剣ようなものだけであった。
あらためて覚悟を決めてゴブリンに向き合う。
力任せにゴブリンに剣を振り下ろす。
俺の渾身の一撃をゴブリンは軽々と弾いた。
やばい!と思ったが間に合わず
ゴブリンの一撃が脇腹にささる。
慌てて剣を戻すとゴブリンは距離をあけた。
あらためて自分の状況を確認すると
脇腹から血が出ていた。
ゴブリンは血を見て楽しそうに笑っていた。
こちらは楽しくないがこのままでは
あと数分で死にそうである。
必死に助かる方法を考えるが
痛みでそれどころではない。
考えている間もゴブリンは攻撃をやめず俺の傷は増えていく。
せめて盾があれば攻撃を防ぐことができるのに……
あ!カバンだ、カバンがあるじゃないか
立派な盾ではないがないよりはマシである。
カバンを構えた瞬間ゴブリンが剣を突きつけてきた。
カバンで防ぐが所詮はただのカバン
何かが割れる音がしてから盾にしたはずのカバンからゴブリンの剣が飛び出てきた。
その剣は確実に俺の心臓を突き刺していた。
倒れる俺
意識が遠のく
今までのことが思い出される。
これが走馬灯か……
あれ?おばあちゃんが川の向こうで手を振っているよ………
え?あれ?おばあちゃん!?
あの人はまだピンピンしているはず……
なんなんだ!?とりあえず起きなきゃいけない
目が覚めた
ケガはない
いやむしろ絶好調かもしれない
目を開けるとゴブリンが俺の剣を持って遠ざかるのが見えた。
そう、俺は生きていた。
ゴブリンが十分に離れたのを確認して俺は起き上がった。
いったい何があったんた?
ゴブリンの剣が刺さった辺りの服は破れている。
つまり確実に剣は刺さったはずだ
しかし俺は生きている。
ふとカバンを見るとカバンにも穴が開いていた。
そこからは緑の液体が流れ出ていた
カバンの中には割れたフラスコの破片が入っていてそれで指を切ってしまった。
痛っ!しかし傷はない
不思議に恐る恐る破片でもう一度指を切る
痛みはあるものの外傷はない。
これは…まさか……
疑いながらも慎重に破片を集める
やはり思った通りであった
ちょうどフラスコの底の破片に商品名が記載してあった
『フルポーション!どんな傷もなお〜る』
え?ふざけてるの?なんでこんなものが入ってるんだよ…
そう思いつつ穴の空いたカバンを改めて背負い俺はゴブリンが戻る前にこの場を去ることにした。
サーカス団…出てきませんでしたね……
次回はサーカス団との出会いです
行き当たりバッタリで手探りで進んでる感じですがプロローグを最後まで読んでいただきありがとうございますm(__)m
では、また(=゜ω゜)ノシ
11/4 エピ→プロ