第二話 拳銃と指輪
二話め〜
「おっ匡倖じゃないか、どうしたエロ本買いに来たのか?
生憎うちには置いてないよ」
女性が口元に笑みを浮かべながら俺に話掛けてきた。
「何言ってんだよ久姉!腹が減ったから菓子パンでも買おうとおもって来たんだよ」
「な〜んだそんな用か、面白くないねぇ」
ここは、学校のふもとに在るコンビニ 【ハギワラ】。
そして、今俺と話ている人が萩原 久恵ここハギワラのオーナーだ。久姉の家と俺の家は遠縁に当たり、昔からよく面倒を見てもらた。
「ところで匡倖…あの変な力どこまで押さえれる様になった?」
久姉はいつの間にか真面目な顔付きに成っていた。
「そうだな…20〜40ってとこかな」
そう答えると久姉は手にしていた物を投げて寄越した。
「ガチャガチャのカプセル?
これがどうかしたのか?」
「これにヒビを入れてみな、壊すのではなくヒビを入れるだけだ簡単だろ?まあ、昔のお前はそれを潰したけどな。」
俺は苦笑いしながら手の中にあるカプセルを見つめる。
俺は右手でカプセルを握ると…
鈍い音が辺りに響き渡り、暫し沈黙を落とした…。
「まだまだじゃねーか!クソガキ!!」
何処から取り出したのか分からないが、久姉の手には鈍く光る拳銃が握られていた。
「ちょま…」
「うるせぇ!!」
夜のコンビニに銃声が轟いた…。
俺は細く入り組んだ道をパンをかじりながら歩いていた。
「ハハハ時間が時間だけに誰もいねぇや」
多分時間帯にも問題もあるが、大きな要因はこの通りが切り河通りと言うことだ。
ここでは3ヶ月前から通り魔殺人事件が多発している場所で、つい二日前も男性が一人刺し殺されたばかりだ。
「いや〜それにしても物騒な世に成ったも…ん?何だあれ」
道端に何か落ちているのに気付き、歩み寄り拾い上げてみた。
とても質素な造りをした、なんの変鐵のないただの指輪。
その筈なのだが、何か引き付けられる…そんな感じの指輪だ。
「だけど…」
所々錆びたり欠けたりしているため、どうするべきか決め兼ねた俺は取り合えずその指輪を家に持ち帰ることにした。
か…感……想を…