表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

OUTなWORLD

Rescue Me

作者: CANDY

石像のお腹はお皿になってます。

 断酒をしたら風邪をひいた。


 一週間ほど熱が下がらず、死にそうになった。

 もちろん、熱ではなく、食糧的な問題と衛生面において。


「姉ちゃん、せめて汚れた食器は洗い桶につけろよ」( ̄^ ̄)


 弟のエプロン姿に将来を見る。

 コイツは立派に嫁のパンツを洗うだろう。


「ちり紙もベットの横に、ごみ箱あるだろーが」


「因みに、弟よ。今日の夕食は何であるか?」(ФωФ)


 外は雪の週末である。

 おかげで自宅待機となり、病欠には丁度よかった。


「雑炊のお餅入りだよ。大根とか野菜と卵も入ってる」


 良い嫁になるであろう。


「やっと熱も下がったんだから、酒とか飲むなよな」


「断酒した。おかげで禁断症状と風邪の症状で、時々妙な夢を見てな」(・_・)


「禁断症状って、姉ちゃん、それヤバいから」Σ(゜Д゜)


 最近、眠ると妙な夢を見る。

 酒を止めたので、あの微妙に中2臭い夢も見ないというに。


「洗濯物、部屋干しだけど丁度湿度が上がっていいかな」


 所帯じみてきた弟を見ながら暫し思案する。


「電車も止まりそうだから、今夜は泊まっていくがよいぞ」(ФωФ)


「なんで、王様口調?」(´・ω・`)


 まぁ、誰か一緒に寝れば普通に寝れるだろう。病気の時は、人間弱るからね。





「で、今回は洞窟?」


 リアルな夢が更にバージョンアップした。

 寒い。

 そして、今回、足下に魔法陣はない。

 代わりに雪景色の山々が足下に見える洞穴にいた。

 そして、遠目の灰色の空に、デッカい鳥。

 あれはロック鳥か?アラビアンナイトですか!(゜ロ゜)


 まぁ、お約束として、背後の洞窟に何かいるよね…

 何だろう、暖かい空気が後ろから吹きかかってるよ!

 すごい鼻息だよ!多分、生き物だね!(T▽T)

 …




「姉ちゃん、起きた?なんかさー停電だって。寒いわけだよね。ストーブつけるね。ガスは大丈夫そうだから、朝ご飯作るわ」


 ‥うちの子は、よい子だ。悪い女に気をつけろよ。

「でさ、なんで寒いのに瀬戸物の蝦蟇蛙と一緒に寝るわけ?風邪拗らした後なんだから、暖かくしなよ」(・_・?)



 体温を測ると平熱だった。どうやら、禁断症状の方らしい。ラジオが大雪の情報を流している。


「弟よ、朝ご飯は何であるか?」


「え〜手抜きでうどんだよ。卵とネギいっぱいで、梅干しも入れちゃうぞ」( ̄^ ̄)


「焼おにぎりも追加で」


「醤油と味噌どっち?」


「味噌」


 因みに、弟は男子校である。

 不憫だ。

 こんなに料理上手でも、大学デビューしか望みが薄いとは。


「姉ちゃん、その蝦蟇蛙はまだしも、玄関の猿とテレビの横のアレは捨てよーよ」(´・ω・`)


 萌がたりないと友人がくれたフィギアがポーズを決めている。

 しかし、どの辺りが萌なんだろうか?


「一応、あれは海外旅行のお土産らしいぞ」


「石像が?」


「セクスィポーズのオッサン萌え?」(´・ω・`)?


 十五センチぐらいの高さの石像である。

 人間が仰向けに横たわり、膝を立てて上半身をおこしている。両肘をついて、顔を横に向けており、腹の部分が平らになっている。小物入れにしてはちょっと不便だ。


 中南米かどっかの遺跡にあるのと同じやつらしい。


「姉ちゃん、どう考えても呪われてるから」(--;)


「ん〜縁起物らしいけど」


「そうなの?」


「友達がこれを前の男に送ったら、泣きながら、このお土産と一緒に貸してたお金を半分返しに来たって」( ・∇・)


「半分かよ!つーか、何で泣いて」(゜д゜)


「精神的に疲れたらしくて、石像の目が光ったとか、捨てても捨てても戻ってくるとか、言ってたらしい。つーか、石像の目は光らないよね」( 〃▽〃)


「完全に呪われてんじゃん」(((((゜゜;)


「まっさか〜携帯とか非通知は着拒否にしてんのに、すんごい勢いで掛かってきて無言とか、ストーカーされてるみたいで。心当たりに泣きながらお詫びの行脚だって話。因果応報?」(ФωФ)


「そんで、その駄目な男は?」(--;)


「背後に気配がするとか、鏡に何かうつるとか言い始めたらしくて。今は入院中?大変だよね」


「つーか何でそんなの貰うかな〜」


「男と別れたっつったらくれた。もし、何かあったら、この萌え石像を使えと」( ・∇・)


「萌って何が?これ、どーみても縁起悪いよ」(-_-;)


「そーかな〜、駄目男と完全に縁が切れたし、諦めてた現金が半分でも戻ったんだよ〜」


 朝食の後、そのお土産の石像の前で、弟がうなっている。


「捨てたらヤバいかな、チェーンメール方式か?いやいや、まさかね〜」(ー_ー;)


 それを見ながら、茶を飲む。

 そういや、今回は、ゾンビとか見なかった。めでたい。やはり、萌の石像のご利益だろうか?


 ただ、ちょっと気になるのは、夢の中で振り返ったら何がいたんだろう?って事。

 岩山の天辺に巣穴があるとか〜まさかねぇ〜( ・∇・)

 ‥段々スケールアップするとか、どんだけ禁断症状出てんのかな。(>_<)



今回はブードゥじゃなかったの巻、しかし、命の危機はレベルアップ…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ