死神とぼく
なぜ書いたのだろうか?
ぼく。
という人間をどう表すかによって、その人の世界が変わるなんて事は無いだろうけど、あえて表すと……
何だろうね?
こんなに無駄で長ったらしい一文で前置きしたのはいいのだけど……、まったくもって思いつかなかった。
と。
いうわけで、ぼくという人間はこのように面倒くさいことをいつも考えていると考えてもらっていい。ここでなぜ、ぼくという人間のことを表しているのかというという疑問にぶつかる訳だが……、まあこればっかりは、ぼく以外の人には分からないだろう。もし分かったならその人は名探偵と呼んでもいいし、こんな戯言に付き合うよりかは宝くじを買いに行く事もお勧めしよう。
話を逸らしてきたが複線のへったくれも無いから安心して欲しい。
じゃあ、なぜぼくが話を逸らしていたかという疑問にもぶつかるわけだが……
なんてことはない。ただ今、ぼくがしようとしている事が滑稽だからだ。
笑えないぐらいに滑稽な事、ただ風呂場でカミソリを手首に中てているだけだ。
まあ、中てているだけだ。まだカミソリをひくつもりは無い。
死ぬ前に少しだけ、ほんの少しだけ考えることがあったので、こういうふうに思考をしているわけで……
「たくっ……、さっきから何、ちんたら思考してるのよ」
ちんたら思考することの何が悪い?
「時間が無いの。こちらとしては、いい加減、私の存在を認めて欲しいのよ」
そんな事言われても、ぼくには関係が無い。
親が帰ってくるのは、明日の今頃になるだろうし……
「これだから、ニートは……」
言っておくけど、ぼくはニートでは無い。
ちゃんと働いていたし、ちゃんと社会を回してた。
ただ……、それに飽きただけで……、生きるのが面倒くさくなっただけで……
「それを世間一般では駄目人間って言うのよ」
わかってるさ。それくらい。
だからこうしてるんだろ?
「とにかく0時ちょうどに死ぬはやめてちょうだい。そうすれば、飴ちゃんあげるから」
え? じゃあ、1時にする。
「いいの!? 飴ちゃんで?」
ともかく飴ちゃんをくれ。じゃないとぼくは……
「ぼくは?」
新世界の神になる!!
本当に何故書いたの俺?