ラブコメに男主人公は必要ない!
ライトノベルのラブコメに男主人公はいらない!
女の子だけ描写してくれ!
すこし過激な言い方かもしれませんが、私の本音です。
近頃ライトノベル――主にラブコメジャンルですが――を読んでいると思うことがあります。
それは、どの作品も男の一人称で描写されているということです。
これが私には大いに不満なのです。
確かに男を主人公にすることでヒロインを魅力的に書ける場合もあるでしょう。
しかし、私には読んでいる間ずっと引っかかることがあるのです。
それは――
「この娘、絶対に読者と結ばれることないんだよな」
ってことです。
大半の人は男キャラに自分を重ね合わせて追体験できるかもしれません。
しかし、私にはどうしてもできないのです。
私も男だからできるはずなのですが、何度試してもダメでした。
一人称が「俺」で、他人の好意にも気づかないほど鈍感な主人公では同一視できないのです!
つまり読者である私は「よく知らん男子高校生の恋愛を見させられている」状況になるわけです。
しかも、自分は絶対に介入することができない。
考えてみてください。これはとても辛いことです。
本当に魅力的で愛している女性がいて、思いを伝えたいが話すことさえできず、人間的魅力もよくわからない男子に横取りされる――その恋を止めることも「こんな男ダメだ!もっと立派な人と付き合ってくれ」と助言することもできません。
これは地獄です。
見守ることしかできないのですから。
しかも主人公に振り回されてヒロインが不幸な目にあっても助けにいけないのです。
こんなつらいことがありますか⁉
他の読者は感情移入できて、自分を投影できているのに私はできない――この隔世感は凄まじいものがあります。
ヒロインには共感でき、彼女たちの行動に涙が止まらなくなることもあるのです。
ですが、どんなに頑張っても主人公には感情移入できない。
まず私は「俺」という一人称を使ったことがありません。
中学から現在に至るまでずっと「私」で通してきました。
女子に対しても男子に対しても丁寧で紳士的な口調を心がけてきたつもりです。
なので、ライトノベルの主人公たちの口の悪さに耐えきれないのです。
一体どうすればこんな乱れた言葉遣いができるのか?
もう少し上品に喋ることはできないのか? 年上の人に対する敬意は?
余分な思考が頭を占めてすんなり物語の世界に入っていかないのです。
女の子が主人公の作品だと別ですが、それだと出てくるのはたいていの場合、男です。
今度は好みのミスマッチが起きてしまいます。
そりゃあ、男の娘は大好きですが、イケメンはお呼びではありません。
私は美少女キャラと恋をしたいのです!
私のような意見を持つ人は少ないとは思います。
けれど、こういう人もいるのだと少しでも共感してただけたら幸いです。
おしまい。