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第3話:ゲームスタートを迎えました

 「では、次の方どうぞ」

 「は、はいっ!」


 魔法が使えるかが今日判明するから緊張してるのかな?あの子。平民はあまり魔力がないからそんなには期待できないけど。

 魔力検査は神聖魔法と鑑定魔法の応用で、ステータスを見ることはできないが、神にお伺いを立てて魔法や職業(クラス)適性を見ることができる。魔力総量を見ることもできるので、目立ちたくない人はステータス改竄用のスキルをゲットしておくことをお勧めする。

 …本音を言えば私は目立ちたくないというか、この役割(主人公というやくわり)から一刻も早く逃げ出したい…が、逃げ出そうとするたびに自動的に元居た位置に戻されるという最悪のループに陥った時点で主人公の役割(システム)からは逃れられないと悟りました。

 なので、もう【聖女】適性があると発覚して色々な陰謀やら何やらに巻き込まれることは決定されていて、覚悟を決めなければならないということだ。


 「次の方~どうぞ」

 「はい」


 どうやら私の番らしい。

 

 「この祭壇に向かって、祈りをささげてください。貴女の魔力総量、職業(クラス)適性、魔法適性などを見させていただきます」

 「わかりました」


 ちなみに、この世界の主な宗教は【ミュルズラシル教】という。創造神ミュルズラシル様を筆頭とする、数多(あまた)の神々を信仰する多神教だ。

 この国は【シュルプリージア】王国といって、戦や破魔を司る神〈アンジューヌフロワ〉を主に信仰している。彼は他の国々でも主神(創造神)と並んで信仰されているが、それは彼が【魔王】を倒す【勇者】を遣わして下さるからである。歴代の【勇者】の魂は彼によって選ばれており、どの【勇者】も高潔で清らかな心の持ち主だ。

 …だが、私は彼のことはあまり好きではない。何故なら、彼は…


 そんなことを考えながら祈っていると、突然、目の前が真っ白な光に包まれた。


 「こ、これはまさか…!!」

 

 イベントが始まったのだろう。光が収まりざわめく周りを落ち着かせながら、神官達が私の周りに集まってきた。

 そして、動揺と興奮を隠しきれぬまま私に告げた。


 「お待ちしておりました!【聖女】様!」


 と。

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