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かき鳴らせ愛の音
大好きだよ。愛してる。そう言いたいのに。
出てくる言葉は天邪鬼。心はいつも曇り空。
すると見透かしたように、和泉が
「大丈夫だよ。分かってるよ。」
と言う。その言葉に甘えて、今まで来た。変わらなくちゃ。変わらなくちゃ……なのに変われない。どうしてたっけ?どう変わればいいんだっけ?
11年目の早春……まだ惑っていた。
……ギターを弾きたい。弾き語りならば、想いを乗せられるかもしれない。もうすぐこのアパートから引っ越す。始めるチャンスかもしれない。楽譜を集めることにした。






