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謀略の天使

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広場はグラウンドくらいの大きさで、噴水や花壇などが美しく整備されている。その中央には大きめのベンチがあり、真田は再びそこに腰掛けた。


「待ってたよ。どうだいこの国は?日本と違って美しい国だろう」


「そりゃ異世界だからな。俺達の国とは根本的に違うから比較のしようがないね」


「これも全て確固たる法制度が備わっているからなんだ。景観一つしてもルールがある。全てが制度化され犯罪の無い美しい国。流石は神の国、僕の理想郷だ」


「その制度とやらが行き過ぎなんだよ。贖罪制度とかいうふざけた奴隷制を止めさせろ。こんな小さな子供まで理不尽に隷属させられてるんだぞ。これのどこが美しい?」


「確かに贖罪には行き過ぎた所があるのは確認出来ているよ。だが例外を認めては規律そのものが揺らぐんだ。絶対的正義を持つ神の意思こそが法であり、民はその法を何があっても守らなければならない。その結果、この美しい国が生まれるんだ」


「お前らの自分勝手な理想実現の為の仕方ない犠牲とでも言いたいのか?そんなの独裁じゃねーか。お前じゃ話にならない、長谷川はどこだ?あとルルはどこだ?」


「2人とも君の後ろにいるじゃないか」


後ろ?振り返り2人の姿を探すがどこにも見当たらない。


「どこにもいな・・・」


再び振り返るが今度は真田の姿が無い。


「っ!真田、どこに消えた!?」


叫んだと同時に俺とシーナの周りに四角形の菱形結界が張られた。


「嵌めやがったな、真田ァ!」


結界を破ろうと強く蹴るが弾き飛ばされる。シーナも結界に触るとバチンッと弾かれ、その場に尻もちをつく。


「ルシア、融合だ!」


ルシアに呼びかけるも反応が無い。


「無駄じゃ、今この結界の中では全ての魔力を封じられておる。悪魔であるルシアも同様じゃ。妾とした事が油断しておった。まさかアイツらが帰還しておるとは」


繋いだシーナの手を通してエルメスが悔しそうに語る。


「お前は大丈夫なのか、エルメス?この結界を破れるか!?」


「妾は悪魔ではなく神じゃ。この結界の効力は悪魔程受けないが一定の魔力抑制効果は受ける。シーナと融合したとしてもこれを破る程の魔法は使えん」


こうなったら力ずくでと何度も蹴り破ろうとするがビクともしない。


「無駄だよ、仲立。この結界は魔族の干渉を弾き、物理、魔法のどちらも決して通すことはない。君とその子だけでは結界を壊すのは不可能だ」


結界の四隅の延長上を目視すると、勝ち誇る真田優希の他に、長谷川希莎、夏川千里、そして俺の宿敵である鳴海英志の姿があり、それぞれが結界へ魔力を供給している。


「鳴海と夏川?!お前ら今までどこに!」


「ごめんねー、仲立君。さっき王城(ここ)に戻ってきたの。よく分からないんだけどユウキに頼まれちゃって」


夏川が苦笑いで返答する。


「ユウキに事情は聞いたぞ。悪魔と結託し一体何をするつもりだ。神聖王国(俺の国)で勝手な真似はさせんぞ。正義の名の下にお前を裁く!」


蔑む目で俺を見つめ、あいかわら事実と違う自分勝手な決めつけを押し付けてくる鳴海。

冷静に話し合いをするつもりでここに来たのだが、真田の裏切りと他3人の振る舞いにキレるを通り越して呆れてしまう。


「お前ら本当に、揃いも揃ってクズだな。特に真田、長谷川。何が正々堂々と話し合いだよ。こっちは約束通り2人で来たっていうのに、お前らはその約束を破り、尚且つこの結界(ありさま)かよ」


俺の呆れに対し、真田は


「何を言っているんだ、君の目は節穴か?ここには関係者、すなわちクラスメイトしかいないじゃないか?それに話し合いをしないとは言っていない。この状態でも出来るじゃないか。俺は何一つ嘘はついてないよ、フフ」


この真田(クズ)と喋ってても埒が明かない為、普段真面目な生徒、長谷川希莎に視線を向ける。


「長谷川、お前はそれでいいのかよ。穏便に済ませる為に話し合いするとルルと打ち合わせたんじゃないのか?」


「し、仕方なかったんだよ。だって仲立君は盗撮の事もあって信用出来ないし。それに悪魔と一緒なんて。瑠々を騙してるんじゃないかって思ったら怖くて。そしたら真田君がちょっと閉じ込めるだけだからって」


「仕方ないを言い訳にするなよ。結局はお前がリスク背負いたくないだけだろーが、嘘つき野郎」


どうやら長谷川という女子の本性はこれらしい。

いくら普段いい事を言っていても、自分に危険が迫ると平気で他人を裏切る。長谷川だけじゃなくここにいる4人、いや大抵の人間の持つ共通点なのかもしれない。

それよりここに居るべきルルの姿が見えないのが気になる。


「長谷川、ルルはどうした。ここに連れてくる約束だろ」


直前まで一緒に居たはずの長谷川に問う。


「だ、大丈夫!瑠々は無事だよ!ちょっと別の部屋で眠ってもらってるだけだよ!」


「お前ら、ルルを無理やり眠らせたのか。そんなこと許されるとでも思ってるのか。犯罪じゃねーか!」


それに対し鳴海英志が口を開く。


「許されるんだよ仲立、俺達はこの国の代表。そして俺はこの国の王だ。俺はこの国の平和の責務を背負っている。国の危機に面した今、俺達の行動はすなわちこの国の正義だ。瑠々さんには悪いことをしたが、これもお前の洗脳を解くためだ。彼女にとっての最善と判断した」


「は?洗脳?!」


だめだ。これ以上こいつらと話していてもイタチごっこだ。

厳しいがこの状態で話し合いを進めるしかない。


「分かった、この状態でいい。但し、今度こそ約束しろ。これ以上俺とシーナに危害を加えるな」


「それはお前次第だ、仲立。素直に俺達の言うことを聞くなら解放しよう」


「言う事なんて聞くかよ。これは話し合いだ」


睨み合う俺と真田の仲裁をする様に長谷川希莎が口を開く。


「と、とりあえず仲立君はこの国に危害を加える気は無いってことだよね?」


「ああ、直接何かするつもりは無い。ただこの子をこの国にいる姉に会わせてあげること、ふざけた贖罪制度の見直すこと、宝玉集めについてお前らと協力したい、その3つだ」


俺の要求を聞き、黙り込みそれぞれ何か考えている4人だったが鳴海英志が開口する。


「お前の言い分は分かった。だが全ては飲めない。条件付きでいいなら検討してやろう」


「条件だと?」


「そうだ。まずその子を姉に会わせること。これは叶えてやってもいい。次に贖罪制度の撤廃、これは無理だ。罪ある者や危険分子にはそれなりの対処が必要だ。この国の平和を維持するためには必要なことだ。最後に宝玉探しの協力だが、これは問題ない。いずれにしろ俺も宝玉を探すつもりだ。俺の下でお前達2人が贖罪人として手伝うことを許可しよう。お前達は自らの罪を滅ぼし、尚且つ正義の名の下に宝玉探しも手伝えるんだ。これなら許可する」


鳴海(こいつ)は本気で言っているのか?俺達に贖罪人として宝玉探しを手伝えだと?

全て自分達に都合の良い事しか言ってないくせに、何故それが正義だと言えるんだ。こいつらの考えが全く理解出来ない。


「そんな理不尽な条件があるかよ!全部お前らにとって都合のいい内容じゃねーか!」


真田の方を見ると呆れ気味に首を横に振っている。

長谷川は下を向いて俺と目を合わせようともしない。

夏川は相変わらずの苦笑いだ。


「この条件が飲めないのなら、お前達を国家反逆罪としてここで捕縛する」


「ふざけんな!何様のつもりだよ。そんな条件は絶対に飲む気はない。お前らに利用されて生きるくらいなら死んだ方がマシだ」


俺の言葉に反応した真田が


「やれやれ、仕方ない。ならば望み通り君達を罪人として捕縛し極刑とする。おい兵士達よ、この者達を捉え牢獄へ。それとその男のネックレスは没収しておけ」


真田の命令に反応し、広場奥の扉から多数の兵士達がなだれ込み、俺とシーナを捕縛する。

両手両足を捕まれ、同時にネックレス(ルシア)も剥ぎ取られた。縄で縛られている最中、シーナは俺の顔を見て静かに頷いている。その目には何かの覚悟が伺えた。


「連れて行け」


兵士達に対し命令する真田を睨み


「お前ら覚えておけ。この借りはいつか50倍くらいにして返してやるよ。あと、ルルとシーナに手荒な真似する様な事があれば絶対に許さん!」


真田は俺を見返し


「君のその目、もう悪魔そのものじゃないか。やはり俺の見立ては間違えていなかったらしいね!瑠々さんの事は心配無用、俺が一生かけて守ってやるよ」


他の3人は気付いていないが一瞬ゲスな笑いを見せた真田は、跪く俺を見下し勝ち誇っていた。

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