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能力値

「本日から入部します、1年の近藤 裕太です。南中出身です。中学校時代はファーストをやっていました。よろしくお願いします!」


 俺は集まった先輩たちの前で自己紹介をした。


 今日から1年生は本入部となり、練習に参加することができる。練習の初めに1年生と2、3年生が向かい合う形で並び、1年生の自己紹介が始まったのだった。


 1年生は俺を合わせて7人。そこに2、3年生合わせても21名しかいない。ベンチ入りからは1人しか外れないことになる。


 つまり、ほとんどの1年生にベンチ入り、試合に出るチャンスがあるということなのだ。


「えー、1年生の入部が済んだところで、俺も自己紹介をしておこう。俺は山田 康夫だ。監督としてはまだまだ未熟だか、やるからには甲子園を目指す。このチームはここ数年は予選で初戦敗退が続いている。1年を含めてすべての選手にチャンスがあるからそのつもりで。では、キャプテン、ランニングから始めてくれ」


 その後は、普通に練習に取り組んだ。1年生は別メニューで体力トレーニングや基礎的な練習が多かった。


 俺が監督として過去に考えたメニューを、今現在選手としてやるのはなかなか斬新だった。  


 先輩たちはノックやバッティングをメインに練習を進めていく。羨ましい気持ちを我慢しつつも、今は基礎を固めるときと我慢して、地味でキツイ練習で汗を流すのだった。


 ここまで一度も山田監督とは会話することがなかった。いざ話そうとしても、1年生がいきなり監督に話しかけることなんて目立ってしまうのでできそうになかった。


 結局同じグラウンド上にいても、これまでと同様に特に山田監督と言葉を交わすことはなく、練習を終えて帰宅するのだった。


 



「さて、寝るか。……メールが来てるな」 


 宿題を終わらせ、いざ寝ようと思って携帯を見るとメールが来ていた。画面を見ると案の定神様からだった。





『神様            2021/04/12

 宛先:baseball.8989@anu.ne.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 元気にしとるか?

 久しぶり、神様じゃ。元気にしとるかのぉ?今日から本格的に野球部に所属したということで、お前さんの現在の能力値を送っておくぞい。途中で項目が変わることもあるかもしれんが、その場合は連絡するぞい。とはいえ、これはかなり役に立つはずじゃ。今後の参考にしてくれ。


近藤 裕太(1年)  右投げ右打ち


※各数値の最大値は100 

※数値の右側は補足説明


〇ポジション 

 ファースト12 

 他0


〇打撃

・ミート力    8 バットにボールを当てる能力

・スイング速度 10 スイングの速さ

・パワー    10 打球速度、飛距離



〇走塁

・足の速さ 14  単純な足の速さ

・走塁技術  6  ベースランニングとスライディング

・盗塁技術  4  リード、スタート、スライディング

 

〇守備

・肩の強さ   12  距離

・送球の正確性 12  コントロール

・握り変え    6  取ってから握り変える早さ

・捕球力     8  球際の強さ

・打球判断力  10  ボールとの距離感、スタート

・守備範囲   12  (足の速さ+打球判断力)÷2



〇投手  

・球速   98km/h

・制球力   8

・スタミナ 11

・変化球  なし



〇その他

・体力     20  練習をする上で必要不可欠

・精神力    14  様々な場面での度胸

・サインプレー  8  理解力

・バント    10  バントの技術




「………何これ?」


 俺の能力値が事細かに載っているのか。よく見ると俺が記憶している近藤 裕太のイメージと合っている部分が多い。神様はこんなことまで分かるのか。


 驚きはしたが、だからどうしたという気持ちで、俺は特に気にすることなく眠りにつくのだった……。


少し短いですが、場所によってはこういう場合もありますので、優しい気持ちで見てください……。

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