表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/58

オフシーズン

 10月と11月は打撃練習がメインだった。基本的にはバッティングゲージを2箇所設置して、打つ人、投げる人を交代しながら打ち続ける、ということを主に行なった。重点成長能力は打撃。


○練習メニュー割合

・打撃練習7割(投手陣はその内の半分を投球練習や走り込みにしていた)

・バント練習1割

・走塁練習1割

・守備練習1割








 12月は走塁練習がメインだった。冬休みに入ると練習時間が増え、走り過ぎて毎日が地獄のようだった。重点成長能力は走塁。


○練習メニュー割合

・走塁練習7割

・バント練習1割

・打撃練習1割

・守備練習1割



『12月中に決めなきゃいけないことがある』 


 練習中に山田監督の方から話しかけてきた。基本的には俺が神様とのメールで何かあったときに会話が始まるので、今回のパターンはかなり珍しい。何かあったのだろうか?


『相談なんだか、前に少し話したこともあると思うが推薦の話だ。野球部にはありがたいことに推薦枠が2つあるんだが、それを誰にするかを決めたい。出願は1月から始まるから、今月中に希望を決めておこう』

 

『そうですね……。俺たち1年生の代に足りないのは、セカンドと外野手2人の計3人なんだよね。だからセカンドができる内野手、外野手で有望な新入生が来てほしいですかね』


『本当ならピッチャーは毎年エース級がいてほしいけど、我儘は言ってられないからな。その案で俺もいいと思う。じゃあ俺の方から各方面に連絡をしておくよ。結果は2月には伝えられると思うから、楽しみに待っていてくれ』


 もうすぐ俺も先輩か。なんだかまだ実感がわかないなぁ。







 1月と2月は、また打撃練習に力を入れた。1月はティーバッティングや連振り(連続素振り)増やし、バットを振る回数を確保した。2月は試合に向けて実践的な練習を増やしていった。重点成長能力は打撃。


○練習メニュー割合

・打撃練習7割(投手陣はその内の半分を投球練習や走り込みにしていた)

・バント練習1割

・走塁練習1割

・守備練習1割



『推薦入試関係が一通り終わったから、推薦枠で入学が決まった生徒について伝えるぞ』


 そういえば気付いたらそんな時期になっていた。練習のことばかり考えていて、すっかり推薦の話は忘れていた。


『結果としては、無事に希望通りの生徒が入学することになった。』


『おぉ!どんな2人なんですか?』  


『内野手の方は走塁面での評価がかなり高かった。中学時代は足の速さを生かした内野安打で、高い打率をキープしていたそうだ。盗塁数もかなり多かったみたいだな。ポジションは二遊間どちらも大丈夫だそうだ』


『外野手の方は打撃の評価が高かったな。ホームランも何本か打っていて、即戦力と言われているそうだ』 


『そんな2人がよくうちに入る決断をしてくれましたね。これも監督の努力の賜物ですね!』


『いやー、実はそうではないんだ。内野手の方はパワーが足りなく長打が期待できない。高校では力負けするだろうと、他の学校が敬遠したようだ。外野手の方は守備面だな。内野はもちろん無理だが、外野でもエラーが多くてかなり大変だったみたいだ』


『なるほど……。どちらも訳ありというわけなんですね』


 秋に初戦突破したとはいえ、周りからのうちのチームの評価はそこまで高くない。来てくれる人たちにはそれなりの理由があるというわけだ。





 今日は2月最終日。長いオフシーズンの終わりがやっと見えてきた。俺は毎月のお約束、神様からのメールを確認した。




『神様            2022/02/28

 宛先:baseball.8989@anu.ne.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 月末報告じゃ!

 久しぶり、神様じゃ。元気にしとるかのぉ?今日で2月が終わるので、月末報告をするぞい。



◎個人能力値


近藤 裕太(1年)  右投げ右打ち


※各数値の最大値は100 

※数値の右側は補足説明


〇ポジション 

 ファースト38(+2)

 他0


〇打撃

・ミート力   41(+3) バットにボールを当てる能力

・スイング速度 39(+3) スイングの速さ

・パワー    41(+3) 打球速度、飛距離



〇走塁

・足の速さ 33 (+1)単純な足の速さ

・走塁技術 25 (+1)ベースランニングとスライディング

・盗塁技術 16 (+1)リード、スタート、スライディング

 

〇守備

・肩の強さ   25(+1) 距離

・送球の正確性 23(+1) コントロール

・握り変え   19(+1) 取ってから握り変える早さ

・捕球力    22(+1) 球際の強さ

・打球判断力  23(+1) ボールとの距離感、スタート

・守備範囲   28(+1) (足の速さ+打球判断力)÷2



〇投手  

・球速   98km/時

・制球力   8

・スタミナ 11

・変化球  なし



〇その他

・体力     47(+2) 練習をする上で必要不可欠

・精神力    31(+1) 様々な場面での度胸

・サインプレー 23(+1) 理解力

・バント    26(+2) バントの技術



◎チーム評価


※最大値は10


・投手力  2

・打撃力  4(+1)

・機動力  2

・守備力  2

・指導力  2

・対外評価 2 



◎アドバイス

 いろいろな打順を試してみよう。




「ふぅー。これでとりあえずは一安心だな」


 2月の月末報告になって、やっとチーム評価の数値が上がった。このオフシーズンでチーム評価に関しては、どの項目の数値も上がらないので、山田監督と2人でかなり不安になっていた。


 今回のメールはその不安を払拭してくれたので、これでやっと安心できたのだった。やはり公式戦がないと成長率が良くないのだろうか……。


 そして、とうとうアドバイスも変化した。今まではずっと『チームの武器を作れ』だったのに、いきなり打順の話になっていた。おそらく3月入って少ししたら、対外試合解禁となるのでそこに向けてのアドバイスだろう。


 このオフシーズンで鍛えた力がどんなもんか、やっと試すことができる。試合が今から楽しみになってきた。


一挙に5ヶ月も進めてしまった!来年以降はもっとイベントが発生することを祈りましょう。クリスマスとかバレンタインデーとか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ