第十七話 『尋問するG』
先週は私用で更新できず、申し訳ございませんでした!
私は夢うつつの、ぼんやりとした意識の中で、その音を聞いた。
カサカサ、カサカサ
どこからか、聞こえてくる、何かが這い回る音。それが何かは思い出せないが、私はその音に聞き覚えがあった。私はこの足音にトラウマでも持っているのだろうか。この音が聞こえるたびに、私の心は恐怖と悔恨に埋め尽くされる。
ふと、足音が止まった。だが、すぐにそれはまた歩き出した。そして、あろうことか私の方へと近づいてくるではないか。怖い。一歩足音が近づくたびに、私の心臓の鼓動は早くなり、呼吸が不規則になっていく。それでも私は金縛りにあったように体を動かすことができない。
さらに足音は近づいてくる。怖い。
カサカサ、カサカサ、と。
足音は、私の耳元で止まった。怖い。心臓は早鐘のように打ち続け、過呼吸に陥る。
怖い。怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!
全身に刻みつけられた恐怖が悲鳴を上げる。一秒が一時間にも感じられる。これは悪夢だ。夢だ、夢なのだ。発狂しそうな精神をなんとかごまかし、静寂に耐える。
そして、
耳に鋭い痛みが走る。何かに噛みつかれたようなその痛みを感じた瞬間、私の意識は一気に現実へと引き戻された。
「あ、やっと起きたみたいだね」
そうだ、私はこの目の前のゴキブリ使いの少年を襲って、そして……
覚醒した脳が嫌でも現状を把握する。
私は手足を縛られて地面に転がされ、無数のゴキブリたちに囲まれていた。
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「あ、また気絶しちゃった」
手足を縛って動けなくして、千匹のゴキブリに囲ませて、耳たぶ噛んで起こしただけなんだけど、そんなに怖かったのかな?
でもこの男の人には起きてもらわないと困るから、もう一回。抵抗されたら困るから拘束はそのまま。威圧と警戒のために包囲もそのまま。万が一のために近づきたくないからゴキブリに起こしてもらうという方針もそのまま。僕のやってることってそんなにえげつない?
「じゃあお願い」
一匹のゴキブリが再度男の耳元に這い寄り、そして噛みつく。ちなみに今噛みついたのは先ほどとは反対側の耳たぶだ。
噛みつかれた瞬間、ビクッ、と男の体が震え、恐る恐るといった様子で男の目が開いた。
「今度は気絶しないでね?」
怯えた顔をのぞき込むように僕は男に話しかける。
「……え、ええ、もう大丈夫です。これ以上醜態をさらすのは私のプライドが許しません。
ややあって男は口を開いた。よかった、これでやっと本題に入れる。
「それじゃあ、あなたにいくつか質問があるんだけど、ちゃんと、正直に答えてね? もし嘘ついたら……」
「分かってますよ。彼らに食い殺されるのは遠慮したいのでね」
その返答に僕はうなずき、一気に核心に迫る質問を投げる。
「ならいいよ。じゃあまず、あなた達が何者なのか、どんな目的があって俺たちを殺そうとするのか、教えてもらおうかな」
一瞬の沈黙。そして男は口を開いた。
「私の所属する組織の名前は特務派遣部隊、通称メダリオン。君たち『セクトニアの忌み子』を捕縛、処理する特殊部隊だ」
読んでくださりありがとうございます!
なんだか中二病臭い単語が二つほど出てきましたが、雰囲気壊したりしてなかったでしょうか?




