ステンレス
ほら、今日も
キラキラしている
君は、何にも侵されない
とても強靭な
ハードなハートを
持っている
そんな君に近付く僕は
200mlの空き缶みたいに
手を触れるたび
少しずつ、少しずつ
茶色く気持ちを
変色させる
君に出会ってもう十年
君に出会ってまだ十年
つないだ手が
折れそうになる鏡を
必死になってつなぎとめる
口を開けば出てくる言葉
君の言葉は美しいのに
僕の言葉は錆びついて
まるで、ステンレスみたいじゃない感じ
ハートがダウンしたくなる
もう一度加熱して?
熱膨張
収縮するのは、もう少し先
ありがとうございました。