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the genius cheated by god

更新は不定期になると思います。誤字などには注意をしますが、誤りがあるかもしれませんが悪しからずお願いします。

つまらない。全くつまらない世の中。この時制、人なんていつ死ぬかも分からないのに自分は大丈夫なんとかなるとかって思っている。

なぜだ。なぜこいつらと同じ次元で生きなければならない。



「よってこのときのXの値は?え〜っと村山までいったから後ろ葉上答えろ。」

「はい。答えは15です。」

「えっ?いや、違うぞ。(これ答えが間違ってるなんてこと…ないよな。)」

「そうですか。すみません。分かりません。」

「お、おう。そうか。まあ葉上も分からない問題はあるよな。うん。ちゃんと認めて偉いな。」

「葉上、いいか。この場合、Xを移項させて()でくくるんだ。だからXは(3a‐12b+5)になるんだ。分かったか?」

「それは分かりましたが、それは先生の質問の意図と少し違いがあるのではないでしょうか?先生はさっき、Xの値とおっしゃいましたね?しかしこの答えでは値に関してではなくXの等式に関しての答えになってしまうのではないでしょうか。なので僕はXを完全に解いて答えを出したのですが、やはり間違いだったのでしょうか?」

他の生徒がくすくすと笑い始めた。

「あ、いや、間違ってない…間違ってないよ。先生が悪かったね。うん。葉上くんが言うことが正しいよ。でも、この問題のXはちょっと解けないんじゃないかな。どうやって考えたんだい?ちょっとノートを見せて…ってこれまさか積分法?」

一瞬教室内が氷ついた。


生徒の中には積分という名を聞いたことがあるもの、全くしらないものと様々だったが、葉上が凄いことをしたということを生徒全員が肌で感じていた。



葉上の名が学校中に轟くのにはあまり時間はかからなかった。5月の中旬には学校中の誰もが葉上を存在を認知していた。

そんなある日、葉上のもとへ一通の手紙が届いた。


拝啓

葉上陽様へ

葉上様がご賢明であると存じ上げ次のような仕事をしていただけますでしょうか。1・ご通いになられている三山中学の数学の桂木という教師の退職

2・同じく教頭、校長の退職

3・三山中学校の伊豆半島への移転

4・移転後の生徒人数150人以上の在籍

5・島の『はなれおじい』という者以外大人(満20歳以上の者)の撤去。

6・己が教師という存在になる

7・己の両親を消す



以上の仕事ですので順序正しく成し遂げていって下さい。



※期間内に出来なかった場合はノルマ不達成として少々の罰は受けることになりますので、注意して下さい。



「ふ、ふざけるな!自分の親を殺せだと!?」

送り先を見ると教育委員会付属暗解部と書かれていた。

何が暗解部だ!どこのどいつだか知らんが俺を不機嫌にさせた罪は大きいぞ。葉上は心の中に激しい憎悪を覚えた。こいつは桂木や教頭、校長を嫌っている?いや違う。こいつは教頭や校長はただの脅しのために書いているだけだ。

本当は桂木を嫌っているやつ。

しかし、手紙の書き方からしてただの不良じゃなく少し頭が切れるやつ。

そこで葉上は一つ引っ掛かることに気付いた。両親を消せというのは脅しのためだとわかるが、学校を移転や教師になれというのは書く必要がないんじゃないのか?さらに『はなれおじい』というのは調べればすぐに本当にいるのかが分かってしまう。それを調べさせて完璧に信じさせようとしているのか?だとしたら少しではなくなかなかの秀才だ。

「おもしろい!絶対に探し出してみせる!」


その翌日から葉上の犯人探しは始まった。



恐らく俺のことを妬んでいる輩は少なくはないだろう。

とするとこのヒントだけで犯人を探し出すのは無理に近いが、同じクラスかよく俺のクラスに来ている奴である可能性は高い。必ず俺の反応を期待して近づいてくるはずだ。

そうなると俺の表情や行動をより気にしている奴ということになる。少し気にかけてみるか。

そうして葉上は自分の周りを探っていくことにしたのだった。


違う、こいつは俺に気があるだけだ。

こいつも違う。俺にがんをとばしたいだけの単細胞だ。



結局、表情だけでは得られるものはほとんどなかった。

もしかすると俺に近付いて反応を見ているということもかんがえられる。

そう考えたとき一人の生徒が思い浮かんだ。それは最近になって妙に俺に近付きだした緑山という男だ。

いつも何かに怯えている印象を持っていた。頭はきれる方で俺の次ぐらいに位置すると思われる。

可能性はかなり高いな。俺は緑山にポイントを絞って観察することにした。


「お、おはよう葉上くん。」

いつもの通りだ。

「ああ。」

いつものように冷静を装うなんて俺にとっちゃ造作もないことだ。


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