出会い
素人作品です。会話文多めですので苦手な方はご注意ください。r18シーンも今後出てくる可能性があります。その際は※をタイトルにつけておきます。また、他サイトと二重投稿をしております。無断転載ではないのでご安心ください。
優馬「先輩のことが好きなんです!」
伊月「…は?」
ある日のこと、高瀬伊月は後輩の小田優馬に告白された。あまりの急なことに伊月は声を発することができなかった……
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優馬は仮入部で伊月に出会ったから水泳部に入部した。元々水泳は得意だったが、中学の頃にあまりタイムが伸びず、高校では別の部活に入ろうとしていた。しかし、泳いでいる伊月を見て、彼は思わず見惚れてしまっていた。
優馬「先輩…ちょーかっけえ…」
伊月「ありがと、君も水泳部はいらない?」
無意識に優馬は呟いていたようで、伊月からのお誘いをもらったのだ。優馬は目を輝かせて、もう一度水泳をやろうと誓った。
優馬「はい!先輩の泳ぎ、めっちゃカッケーっす!!」
伊月「そうかな…なんだか照れるけどありがとう」
伊月は頬を紅潮させ、彼から目を逸らして言った。その姿が優馬の鼓動を加速させた。
(あれ、なんで俺までキンチョーしてるんだろう…)
優馬は訳もわからなかったが、とりあえずこの気持ちは忘れるようにした。
かれこれ優馬が入部してから一ヶ月が経過していた。優馬の目には毎日伊月の輝く姿が映っていた。練習後は部員みんな帰っている中1人で自主練をし、後輩や同学年の部員にもエースとして的確なアドバイスをしてくれる。周りからの信頼も厚く、誰もが憧れる人間だった。優馬もその1人で、この人に絶対ついていくと決めていた。
そんなある日、優馬と伊月がバディ練習をしていた時のこと、優馬は自己ベストを出すことができた
優馬(よっしゃ!自己ベスト!)
1人でガッツポーズをしていると伊月が優しい笑顔で
伊月「お前いい調子だな」
と伊月が優馬に声をかけ、手を優馬の頭にポンと乗せた。その瞬間優馬は胸の高鳴りを覚えた。顔が熱くなっているのを感じる。
優馬「あ、ありがとうございます」
伊月は優馬の返事の後、ニコッと笑い、また練習に戻った。
月日が流れ、大会2週間前となっていた。伊月はエースとして結果を残さないといけないという責任感に追われ、いつもより激しく休憩も取らず練習をしていた。そんな伊月を優馬は見かねて声をかける。
優馬「先輩、もう少し自分を大切にしてくださいよ。無理しないでくださいね。」
伊月「ああ、心配かけてすまない。」
優馬「先輩のことみんな憧れてるんすから、体壊されちゃみんなに心配かけますよー」
伊月「そうだな」
そう言って微笑む伊月の姿は優馬にはとても眩しかった。トクンと心臓の鼓動を感じる。
優馬(なんか、緊張しすぎじゃねえか、俺)
その日の帰り道、あたりは真っ暗で街灯も少なかった。伊月と優馬は珍しく一緒に帰っていた。
優馬「先輩ー、今日は疲れましたねー。」
伊月「お前もまだまだだな笑」
優馬「でも、俺先輩がいなかったら今ここにいないです。ここまでやってこれてるのも先輩のおかげです!」
伊月「別に、俺はアドバイスをしてやっただけだ。お前の努力があってこそだろ。」
優馬(ああ、やっぱり先輩のこと(先輩として)好きだな…)
「はい!これからも頑張ります!」
この感情は憧れからくるものだと優馬は信じていた。
優馬(憧れの人に会う時とか誰だってキンチョーするモンだよな)