エピローグ
吾輩は猫である。 いや我が輩は化け猫の生まれ変わりである。
名前はある。現在の我が輩の名前は『ロウ』と申す。
そして、この幼子が今の主人 千義桜珠様である。
桜珠様はもうすぐ二歳になる。
賽の河原から戻った瞬間、我は転生したことを悟る。
一週間で転生したようだ。
戻った瞬間『ロウ』と桜珠様に呼ばれた。
主人が代わったことに驚いた。
璃桜様は意識不明ではあるがまだ生きている。
もうすぐ会えてまた我の主人になるとばかり思っていた。
それから二週間経つと
「りおうにいさまが きょう めざめる」と桜珠様が予見する。
桜子以外の家族が集合した。
我は変化して窓の外から璃桜様を見守る。
璃桜様が目を覚ましたが、やはり絆は切れていた。
侘しい気持ちが我を包みかけたので、慌てて逃げた。
それからまた二週間、璃桜様が家に帰ってきた。
思いっきり撫でられ嬉しかったが、
「あれ?今回は黒猫じゃなく、三毛にしたの?」
爆弾の発言だ。
恋人の白猫ユキにも黒が良かったとフラれたばかりだ。
噛みついてやろうかと指を見ると右手の薬指が輝って強い力を放っている。
この人はどれだけの加護を持つのだろう。
振り返ると桜珠様が璃桜様とよく似た顔で笑っていた。
拙い言葉の羅列ですが、読んで頂き有り難うございます。
感想等いただけると幸いです。