闘いⅠ
【残酷な描写】
殺戮・戦闘の残酷描写があります
我々が青龍様の池に到着した時、管狐の鈴が飛んできて
《 緊急通達! がしゃ髑髏 復活。戦闘に備えよ! 》と叫ぶ。
「鈴何があった?」一正様が尋ねる。
《 水晶が割れ、悪霊が飛び出しました 》
「皆大丈夫ですか?」璃桜様が鈴に聞く。
《 宗家、晴明様、桜子様は無事です 》
「それは?」
《 あっ 鵺様から璃桜様へお預かり物です。では、私は急ぎますので 》
一礼して去って行く鈴。
『とと』
預かり物とは精霊神だった。
『とと。胸のそれ頂戴』
璃桜様が紅梅様から頂いた御守りを出すと
『それ』と言って中身をぱくりと食べてしまった。
「精霊神!」掌サイズだった精霊神が倍ほどの大きさになる。
『ねぇ、精霊神じゃ呼びにくいでしょ!急いで名前付けて!』
「えっ?では、璃白では?」
『いいね』名を付けられてまた一回り大きくなる。
騒ぎに青龍様がやって来る。
《 来たな! また珍しい者を連れているな 》
『青龍殿 玉を狙いに来るよ。僕が玉を守るから青龍殿はやっつけて』
《 ほう 理解した 》
精霊神・璃白様が御神木に手をかざすと枝が撓りはじめ玉を包んだ。
遅れてやって来たがしゃ髑髏が御神木の周りを回り始める。
《 我が子に手は出させぬ 》
そう言うと、がしゃ髑髏を一噛みにする。
散った悪霊を我が紅き右眼に吸い込む。
『楽勝だにゃ』
《 これは本体ではないはず。気をつけろ! 》
―― 目の奥が痛む ――
『左手出して』
精霊神・璃白様が璃桜様の左手に口を付けると手首に花のマークが浮かぶ
『何かあったら必ず呼んでよ とと 今日は森に帰る』
我が呼び寄せた八咫烏に乗って精霊神の子が去って行く
《 では儂も! この宝珠で がしゃ髑髏を封印せよ 》
青龍様が宝珠に神力を注ぐ。
《 あやつが玉と思いその宝珠を狙うだろう。気を付けよ 》
読んで頂き有り難うございます。
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