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化け猫の転生恩返し  作者: 日向彼方
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千部本様の子孫Ⅰ

 彼此(かれこれ)一五〇年以上、(われ)は何度転生したことだろう。

明治に入ると、かっこいい黒猫に転生した。

昭和になると、雄に転生していた。

願えば性別はどちらでも構わないようだが、ボス猫になるには雄がいい。

この頃には、死んでも一ヶ月ほどで転生するようになっていた。

ただ、何度生まれ変わっても、短尾で必ず右眼に刀傷のある隻眼(せきがん)の猫であった。


 慶応・明治・大正・昭和・平成と過ぎていった。

もう時代は令和というらしい。

今の我が名は“八重郎“という雄の黒猫だ。

主人(あるじ)千義(せんぎ)一正様。

この御方は千部本様の子孫である。

家族は妻の聡子・中学二年生の娘桜子様

そして、小学三年生の息子璃桜様だ。

だが、この家族は変わっている。

今までは我の声が聞こえるのは主人と子供か孫のうちの誰か一人であったが、

今回は家族皆と会話が出来るのである。

これは、転生をするようになって初めてだ。

嫁の聡子の実家が稲荷神社の神主であり、陰陽道宗家のためであろうか。

聡子の父・倉橋明蔵と弟の倉橋晴明(はるあき)とも会話が出来るのだから……

妖狐を使い魔とし、悪い妖を狩る陰陽師(おんみょうじ)は我の苦手な相手である。

しかし“末代まで恩を返す”と言ってしまったのだ。

約束だから仕方ない。

主人の家族は守らなければなるまい。


読んで頂き有り難うございます。

感想等いただけると幸いです。

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