通り魔事件Ⅱ
【残酷な描写】事件・怪我等の描写があります。
璃桜様達は“間違えた”という言葉が気になっているようだ。
朝、後藤刑事が迎えに来て、次の三件目の現場に向う。
若い刑事がまた運転しているが、顔色が悪い。
三件目の現場で異様な残影を覚えた。
璃桜様も感じていた。
怯えた“すねこすり”という妖を春が捕まえて連れてきた。
雨の中出歩く妖は少ない。
しかしこいつは雨の中で人に悪戯をするのが好きな妖だ。
我に睨まれて、すねこすりが語り出す。
『悪戯しようとして後つけたら、いきなり人を殺した』
「どんな感じだったにゃ」
《あれは悪霊が人に憑依してる。怖かった。あれは普通の人の眼ではなかった》
すねこすりがブルブルと身を震わす。
他の妖も思い出したように話し出す。
《そういえば、三丁目のビルの屋上にいた悪霊が最近いない》
《人殺しに憑依した》
『自殺して悪霊になった奴にゃ?』
《そうそう!飛んだ。飛んで人にくっついた》
《女に振られて恨み持った奴》
《人殺しと波長が合ったんじゃねぇ》
「なんか変なのが沢山居るんじゃないのか?」
後藤刑事は視る事は出来ないが、感じる事は出来るらしい。
璃桜様が薄笑いで頷き、また妖達に尋ねる。
「その取り憑かれた男は誰か解るかい?」
しかし、皆頭を横に振る。
拙い言葉の羅列ですが、感想をいただけると幸いです。




