紅梅様の悩みⅡ
璃桜様はユキを使って友人に近づき、言霊を使う。
「こんにちは『何か悩みあるなら話そうか。友人の話とか聞くよ!』」
―― 私はさとみ 小学校からの仲の良い友達に彼氏ができた。
最初は楽しかった。
しかし、友達が彼氏を自慢するのが段々悔しくなった。
大事な話があると彼を何度か誘ったら噂になって、
友達に聞かれた時もわざと否定しなかった。
すると彼女は学校の三階の窓から突然飛び降りた。
あれから彼女は起きない。入院したままだ。
それから、彼には一度も会ってない。
彼女に申し訳ない。 ――
璃桜様がこっそり病室に入って、彼女を突く。
「起きて話そう」
『あなた誰?』
生き霊の彼女がゆっくりと体を起こす。
「梅の木の精霊さんに頼まれて、君のこと調べていたんだ」
『……』
「君の友人からも話を聞いたよ。
あの時、彼浮気なんてしてなかったよ。どうして、藁人形なんて事したの?」
『一度あそこに行ったらあまりにも梅の花が綺麗でなぜか悔しくて
知らない間に藁人形を手に持ってた』
「君の思い込みだよ。全てね。
しかし、想いってすごいんだね。君はその強い想いで自分自身を縛ってない?
でも、もう目覚めた方が良いよ」
『どうやって?』
「君の大事な人思い浮かべてみてよ。ご両親とか」
『……』
「明日、頑張って目をあけてごらん。」
数日後、紅梅様の様子を見に行った。
「彼女来なくなったわ。有り難う。これはお礼よ」
紅梅様が優しく微笑んで璃桜様に渡したのは、御守りだった。
香袋になっており、中には一粒の種がはいっていた。
「なぜ紅梅様が成敗しなかったにゃ?」
「何故って?出来ないわよ。デートの度にあんなに可愛くしていた
彼女を知っているから」
御神木となっているこの木には樹木医が付いている。
空けられた穴はもう綺麗に整えられていた。
今年も無事に梅の花は優雅に咲き誇った。
拙い言葉の羅列ですが、感想をいただけると幸いです。




