契約
「僕学校行ってみたい。だけどハンターもしてみたい。それが出来るなら一緒に行く!」
「だそうです。」
「わかった。だったらそれで契約しよう。メリー、学校って週5だったか?」
「そうよ。」
「そうだな。だったら基本的に俺らは4人行動だが…シュウが参加しても問題ない依頼はそっちの予定も見ながら極力呼ぶことにしよう。なに、実践練習だ。万一があれば俺らが守ってやる。後、薬草採取は今まで通り好きにやってもらって構わない。と言うより早くハンターレベル上げて貰いたいからな。」
「実践練習って、いきなり強力な魔物とか?予めですが私弱いですよ。」
「どこがだ。」
リールさんに突っ込まれてしまった。
「人間には分からないと思いますが、私は超遠距離射撃型です。ウィリーさんより距離が遠いと思ってください。ただ、灯台下暗し如く側の敵は対応出来ません。格闘場でタイマンなんてしたら私はすぐに殺されてしまいます。」
「あー、ウィリー姉さんも敵が近いと戦えないからね。短剣はもってるけど…。そんな感じなのね。」
「わかった。それも考慮しよう。互いに長所を行かすのがパーティーってもんだからな。」
「あ、えっと…よろしくお願いします。」
「ああ。まあ、学校行くなら将来ハンター以外になるかも知れないが、自己防衛は学んでいて損はないからな。こっちから声かけた以上は鍛える。まあ、マイの強さ的に荒行事になってしまうかもだけどな。」
「シュウ君精神的に傷つけても許しませんからね?」
「だってリーダー。」
「うーむ、善処しよう。ベイルにも頼むか。メリー、彼魔法は使えると思うか?」
「うーん、学校行ったら適正審査あるからそこで分かるかも。私的にはシュウ君の戦い方が何が正しいか決めなきゃダメだと思うよ。テイマーなんだし、魔物との共闘とかもありかもね。」
私的にそれはないだろう。私は植物の声を聞きとてつもない距離の敵を植物達の情報を元に仕留めるのである。シュウ君が敵に気づく前に敵は束縛されている。現状もそんな感じである。むしろ、無警戒時の私の視野に敵が入ってしまった方が危険である。それだけ接近を許しているのだから。まあ、空中とかだとそうしないと倒せないのではあるが…。
「あれ、シュウ君。ここの記載間違ってるよ?」
「え?そうなの?」
シュウ君が入学手続き書類を書いているときにメリーさんから指摘が入っていた。まあ、卒業生みたいだしそう言うのは詳しいのだろう。私はいつも通り机に突っ伏しながらそんなことを考えていた。
「聞きたいんだが、お前も入学するのか?」
書類が私のところにも置いてあるのでリールさんが突っ込んできた。
「あの夫人が私も入学して学べ見たいなこと言っているんですよ。私魔物なんですけどね…。」
「うーん。不思議だな。まあ、確かに見かけとは全然中身は違うとは思うが…、なんと言うべきか…マイ、お前も10歳ぐらいの子供に見えるんだよな。いや、馬鹿にしているとかそう言う意味じゃないんだがな。」
「あー気を使わなくて良いですよ。ただ私は魔物ですし…人間ははっきり言いますが苦手です。シュウ君いなかったら未だに森の中ですよ。」
「まあ、マイが森の中ではなくこの街にいてくれたお陰でお前達と同種の魔物と殺り合わなくて良くなったんだがな。本当に殺し合いが起きていたらどうなっていたか…。…そういえばなんだったかなぁ。確か、お前達の魔物について種族名が決まったような記憶があるんだが…。」
「え、そうなんですか?」
「ああ。突然変異種で片付けていたが、マイと同じ種族の住処も発見されているし開拓のこともあっただろう?それに、今後何かしらがあって討伐とかなった場合にはハンターランクの基準が必要になる。まあ、現状マイの今までの行動や一度偵察部隊とかの被害を考慮しBランクハンター必須、Aランクハンター推奨になるとは聞いたな。」
「彼らも人間は毛嫌いしている方が多いですからねぇ。まあ、私がいるので人間側の方から仕掛けない限り手は…あ。」
「どうかしたか?」
そう言えばすっかり忘れていることがあった。