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駐在員事務所

 やっぱり、爺の性だよなぁ~!

何かをするにも理由(わけ)が有る。此の辺鄙な場所に送られた。

此処にハルゼー三世の遺体か再生可能な遺伝子でも保存をして居たのだろう。


 それでも、五千万年は長いだろう。

爺さん、主神 ゼブルスだろうな、出来るのは。

何もかも計算し尽くされた転生劇か。


 ドラゴンも近くに配して、登場人物の配役も決まって居るのだろう。

マニストの街へ誘導、人参もマロニー商会も上手く組み合わさって居たな。

俺の嫁願望も、地球での犠牲者探しも独身者を選んだのだろうな。


 エルフ嫁にも何か理由が有るのだろうな。

疑心暗鬼だな。でも、神を相手に打つ手は無い。

長いものと言うか、神には巻かれないと直ぐに消されるな。


 色々と頭の中で思考がグルグル回って居るけど何も解決はしない。

成る様にしかならない、ましてや神が関わって居る案件。

大人しく従うしかないのだから。


 ヤンバルガ―基地のエネルギー問題も目途が付いた。

駆逐艦アルカイックが夜勤をして貯えた魔力を基地のエネルギー源に。

後一週間もすれば満タンに成るだろう。

昔はどの様にして魔力補充をして居たのだろうな。


『ヘラ、昔は魔力の補充はどうして居たのだろうな?』


『昔は、前世の原子炉に似た動力炉が稼働して居た様です。ウランに当たる

アペニン物質の枯渇ですね。何処かに有るでしょうけど資料も技術も

紛失して居ますね。前世のコンピューターに当たる物が駄目になって居ますから』


『でも、僅かながらでもエネルギーが残って居て制御されて居たのだろう?』


『脳細胞で言えば、数個の細胞が生き残って居る状態ですね。後は時間と

エネルギーの問題かと。もう少しで自動修復が始まると思います』


『流石に、ヘラでも難しいのだな。此処は異世界何が起こるかは分からない。

打てる手は全て打ちたいな。時間が有るのかも分からないのだから』


『やはり、早期警戒システムが欲しいのでしょう』


『ハルゼー三世の時代には有ったのだろうけど。壊れているのだろうな』


『壊れたシステムの復元に注力します』


『頼むよ』


 ヤンバルガ―基地は時間に任せないと行けない。

他に今出来る事は、何が出来る?

カリペド男爵領の都市計画は、石工達に任せている。


 ガルバー帝国の様子も知りたいけど。知るすべはマロニー商会かな。

本当は自分自身で知りたいけど、国王でも無く辺境の男爵養子の身分。

金は有るから、私兵を用意したら諜報活動も可能に成るな。


『ヘラ、ガルバー帝国に諜報網を作ろうか』


『そうですね、自前の情報収集が一番ですからね。良いと思います』


『基本的には、マロニー商会さんを頼ろうと思う。商売を隠れ蓑にして

帝国への侵攻の第一歩にしたい』


『帝国は内戦状態です。武器は欲しいでしょうね。戦略物資の鉄を供給したら

飛びつくでしょう』


『一度カリペド男爵領に帰ってから、お父様に報告してから始めよう』


 


「第八回だったかな、家族会議を開催します」


「アドラ、今日の議題は何だ?」


「カリペド男爵領で特に変わった事は起きて居ません。しかしながら、

今は春です。帝国が普通なら攻めて来る筈でした。でも今は内戦

だとか?それを知るすべを私達は持って居ません。そこで諜報組織を

造ろうかと」


「しかし、それはフロル王国の仕事ではないのか?」


「でも、王国からの知らせは此のカリペド男爵領まで届きますか?

届いたとしても、手遅れになって居たら困るのは私達ですよ」


「俺達で情報を集めたら一番良いのは良いのだが。人材と資金だな」


「人材は、帝国兵が居ますから。資金はまあまあ有りますね」


「お前は、帝国一国を買える程の金を持って居るのだろう」


「いやあ、お父様それ程は・・持って居ますよ。フフッ」


「エイミーには言うなよ、せびられるぞ!」


「ええ、分かって居ます。此れから、マロニー商会に行って来ます」


  ・・・


 現在マロニー商会は、町の中から移転して倉庫や工場地区に。

馬車に乗って移動する。ロボットの内二名はエイミーの新婚旅行に

警護用に付けている。


「ダニエルさん、少しお聞きしたい事が有ります」


「私で分かる事でしたら」


「帝国についてですけど。ダニエルさんは帝国には行った事が有りますか?」


「帝国は、敵対国ですから。フロル王国の者は誰も入れませんね」


「マロニー商会は、大きいですから。帝国内に店を持って居ると思いましたけど、店どころか入国が出来ないのですね」


「そうです、帝国との国境の町での商売です。通貨も駄目ですからね。

物々交換が普通です。商人同士での付き合いで通貨での支払いも有りますけど

よほどの知り合いでないと無理ですね」


「それでは、帝国内の情報は帝国の商人からしか聞けませんね」


「その情報も正確かどうかは疑問です。長年の取引での信用からでしょうね」


 ぽっと出の俺達では正確な情報は教えてはくれないだろうな。

やはり、捕虜にした帝国兵を送り込まないと無理だな。


「ダニエルさん、帝国の地図等は持って居無いでしょうね?」


「我が国もですが、正確な地図は軍事機密ですからね。無理ですね」


「カリペド男爵領の鉄は帝国にも売って居ますか?」


「敵に塩は送りませんよ。でも誰かが横流しはして居るでしょう」


「分かりました、今日はありがとうございました」


 ・・・


 離れに帰ってから、ヘラと打ち合わせをする。


『ヘラ、捕虜達の情報は管理して居るのだろう。帝国の地図を造ろうか』


『はい、準備は出来て居ます』


 何時もの如く、俺の右手がプリンターのノズルに。

広い羊皮紙の上に地図を書いて行く。


『位置的に良さそうな秘密基地候補を書いてくれるか』


 右手が適当に印を付けながら地図が出来上がって行く。

地図が出来上がってから、地図を見ながらの調整をする。


『帝都を囲むような位置取りだな』


 帝都は大きい、直径は五キロ程有る。

城壁の中に拠点を造れば良いけど、駄目なら城壁の外だな。

スラム街も有るだろう。


 実際に帝国に行って今の状態がどうなって居るかを確認してからだな。

転移拠点を造らないと、馬車での移動には時間が掛かる。

通信手段が限られる此の世界。伝書鳩に早馬かな。


 帝国の捕虜兵士達を実家に帰して、情報収集させる。

情報は紙に書いて、勿論暗号文にする。

いつ何時に、漏れるかも知れないから。


 手紙にして転移拠点にポストを設置して其処に投函する。

俺が、転移して手紙を収集して持ち帰る。

ポストは、見つからない様に隠蔽工作は必須だな。


 帝国兵捕虜達も選別した。

それ程高い貴族位の者は居ない。旗頭のリスタル・ガルバーが一番だな。

次に高いのは伯爵の息子が居るけど、継承順はリスタルと同じ様な物。

跡継ぎを戦場には送らない。


 でも、帝国は内戦状態。一族もろとも滅んだ貴族も居るだろうな。

其処え、継承順位が低くても血脈が残れば有難いと思う者も居るだろう。

お家再興の一筋の光になるのだから。


 家族には、家族会議で話し合った様に。

帝国に情報網を造りに行く事は了承済み。

エイミー達は、まだ帰って居ない。無事なら上等。


 アンジェラと一緒に、駆逐艦アルカイックで帝国に向かう。

帝国兵捕虜達は、収納の中だ。

季節は春先だから、雪が残って居るかも知れない。

今の時期の方が、冬ごもり中だから内戦も休戦中だろう。

人々も出歩いては居ないだろうな。


 数時間の飛行で帝国の帝都上空に到着した。

やはり、雪景色である。すっぽりと白い雪に覆われている。

前回に来た時に、地図は作って有る。

内戦で破壊された家屋も有るだろう。現状との差を調べる。


 捕虜たちの記憶と照らし合わせて、分かる範囲で家の持ち主を調べる。

貴族街で、没落した家なら一番良いのかな。

ビンゴでした、伯爵の息子の家の残骸が残って居ます。


 シュルツ・ガビアン家、ガビアン伯爵の六男シュルツ。

彼を相続人に仕立てよう。

今は、深夜。転移で屋敷の残骸の傍に降りる。

瓦礫は収納して、新しく屋敷を建てる。


 カリペド男爵領で随分修業をしました。

先に地下室ですね、転移部屋を作らないと。

転移部屋は、予めオリハルコンミスリルで作って居ます。

直径十mで、多分ドラゴンのブレスでも大丈夫。


 屋敷は御影石製で、断熱も考えて作ります。

北国ですから、暖炉は要りますね。

色々丁寧に作って居たら、朝日が昇って来ます。

勤務時間は夜勤です。今日の作業は終了。


 駆逐艦アルカイックに帰って食事をして寝ます。

昼夜逆転の日々を過ごす事三日で屋敷の外観は完成です。

後は内装ですけど、住むのは五名程度です。

冬の間は、する事は無いですからね。


 五名の駐在員の仕事も無いと困ります。

資材を置いて任せましょう。

建築工事のスキルはインプットして居ますからね。

食料と薪等の冬越し準備はして居ます。


 残りのアジト選定は雪が消えてからにします。

色々情報収集をしてからですね。


 その頃、フロル王国にアルザックス王国からの封書が届きました。







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