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陸のアルカトラズ

挿絵(By みてみん)



 お母様の放心状態が落ち着いた頃に、インゴットを出す。

勿論、ミスリルとオリハルコンだ。

ついでに、金銀銅も出す。一㎏ずつ。

オリンピックかぁ~!


「へえー! これがミスリルでこっちがオリハルコンなのね。初めて

見たわ」


 ミスリルは、前世なら見た目はアルミニウムなのかな。

軽いけど硬さはアルミより凄く硬い。オリハルコンはチタンかな。

前世でもチタンは加工が難しかったと聞いた事が有る。


「お母様は、エルフですよね。ドワーフと言う種族はご存知無いのですか?」


「アドラ! あの様な穴倉が好きなちんちくりんの事は話題にしては

駄目ですよ!」


「アドラよ、ドワーフは優秀な鍛冶職人が多い。しかしながら人族の前には

姿を現さないのだ。まあ、エルフも一緒だがな。何故か知らないが、エルフとは

仲が悪い様だ」


「奴らは、鉱石を探して地面を掘り進む土竜よ。山の木々も切り倒して

製鉄の為に炭を造るの。でも中には植林もしない連中も居るのよ。

その地域を掘り尽くしたら、又別の場所に移動をして同じ事をする奴らなの」


 前世の地球人も同じだったな。化石燃料を掘り尽くして使い倒して。

環境の悪化、温暖化、自然災害の巨大化。まるで地球と言う生き物に

寄生して居る生物。人間だってウイルスに感染したら体温を上げてウイルスを

死滅させようとする。防衛本能が有る。

地球と言う惑星も、人類を死滅させる為の行動を起こして居るのかな。


 俺は、もう彼方の世界には帰れないだろう。

此の世界で生きて行く為には、中世ヨーロッパ程度迄の文明が良いのかも

知れないな。

産業革命以降の文明が、地球人類の終焉を速めたのだろう。


 人間は欲が深い生き物だから、腹八分目が出来ないのだよな。

多分、ドワーフと言う種族も、体質的に地球人と同じなのだろうな。


 対するエルフ達は、地域同化型の種族なのかな。

森と共に生きる。農耕文明かな。知らんけど。


『ヘラ、俺の収納内で金属の精錬と言うか鉱石からの不純物を完全に

取り除いた物は造れるけど。合金系は作った事が無い。良い方法は無いのかな?』


『ご主人様、簡単じゃ無いですか。此の世界には魔法が有ります。収納も

魔法の一種ですから。収納内で重力魔法を使って無重力を造りその中に

混ぜ合わせたい金属を重量比でも体積比でも入れて風魔法なら対流か

旋風魔法で混ぜ合わせられます。重力が及びませんから綺麗に混ざりますよ』


『なるほど、流石はヘラだな。でも無重力は遣り過ぎかもしれないな。

腕の良い鍛冶屋なら、ハンマーの一振りで気が付きそうだ。少し品質は

落とした方が良いかも知れないな』


『これから先で、腕の良い鍛冶師を見つけたら確保したいですね。ご主人様と

私とで、鍛冶作業も出来ますけど規格品止まりですからね。芸術作品は

やはり、長年の職人経験でしか到達出来ませんから』


 此の世界でも、無形文化財とか人間国宝とかは居るのか?

生きるのがイッパイイッパイの世界で芸術とかに打ち込めるのかな?

国王とか国の上層部が感心を持たないと無理だろう。


 まあ、武器に関しては皆さん必死にならざるを得ないだろうけど。

武器性能の良し悪しで死ぬか生き残るかの瀬戸際に成る。

金属製の武器、剣と槍かな。弓に関しても鏃は金属製だな。


 奴隷達の住まいが出来てからだな。

プリズンブレイクされてもいけないから、塀は作った。

でも、出入り口の門がまだ完成して居ない。

 

 門扉をどうするかだな。動物園の猛獣を出し入れする様に。

二重に部屋を造って門扉も二重にする。

門扉も引き戸にするか、ドアにするか。

ギロチンの様に上から落とすか。


 色々な開閉方法が有る。門の大きさもどうするかだな。

広すぎると門扉の強度が問題になる。

大きく重い門扉は開閉が大変になる。


 特にギロチン方式は重い門扉を持ち上げないといけない。

ギロチン式が一番良いと思う。囚人が脱走しようとしても。瞬時に

門扉を落として閉められる。


 引き戸門扉のスライドは労力が居る。衛兵が大変だな。

ギロチン式も門扉を巻き上げる労力が大変だ。

前世なら、電気が有ればモーターとギヤやチェーンを組み合わせたら

問題無く巻き上げられる。


 今回は、金属製のギヤとチェーンを利用して作ろうと思う。

門扉の重さを相殺する様にカウンターウエイトを付けて。

ハンドルを廻せばギヤを介して門扉が引き上げられる様にする。


 取り敢えず、試行錯誤の毎日を過ごそう。

でも、簡単なのですよ。ヘラさんが居ますからね。


 収納内で、図面道理に魔力で鋳型を造って部品ごとに最適な配合で

金属を造って型に流し込むだけです。

試作を少し繰り返したら、AIは忘れませんからね。


 今日は、ヘラが書いた図面道理に作って行きます。

失敗を糧に幾つか造りました。

門の試作品を造りました。今は、鉱山には誰も行きません。

でも、新カラカス村には行き来する方は居ます。多くは無いですけど。


 カリペド男爵領のお暇な方が、カリペ湖へ魚釣りに行くのですよ。

出来たばかりの溜池ですけどね。私が魚も放流した物ですから。

アルガス湖には結構な大物が生息して居ました。

小魚も入れないと食物連鎖が途切れますからね。


 誰が最初に釣りをしたのかは不明ですが。口を滑らせたのか。

釣果を見られたのか。

水分が少なめの土地です。川も水量が少なくて大きな魚は居ませんでした。


 溜池が出来て、魚が釣れる。夕食の献立が一品増えますね。

釣り人が増えても不思議では無いです。


 その釣り人達が通ります。

高さ五mの塀で囲われた所。


 前世では、広さが十㎡以上の建物を建てる時は確認申請をして。

許可を受けたら、建築場所に皆さんに見える様に確認済証を掲げないといけません。


 建築主と建設業者がどの様な建物をこの場所で建てるのかを、

工期と共に知らせないと行けないのです。


 でも、此処は異世界。俺も異世界の建築基準法知りませんね。

有るのかな? 有った方が良いかも知れませんね。


 領主権限が有りますからね。

何も掲げませんよ。


 釣り人の皆さんやその他の通行人の皆さんが見たがりますね。

塀だけでも長さが百m以上は有ります。

でも、見せません。ロボット達にカリペド男爵領の衛兵の制服を

着せて巡回をさせて居ます。

一種の嫌がらせかな。


 人間の皆さん、何事にも興味は有りますよね。

特に、目隠しをして居たら余計に見たくなります。

塀は、特級の御影石製です。墓石並みに表面はツルツルですよ。

手に吸盤でも付いて居たら登れるかな?


 アッ、そうだ塀の上に忍び返しを付けないと上る奴も居るかも。

でも、棒高跳びのブブカさんだったかな。世界記録を出せば

塀を飛び越えそうだな。


 でも、グラスファイバーも炭素繊維も無い世界だから大丈夫かな。

門の所は作業スペースを広めにして作業をして居ます。

正式な門が完成したら、撤去します。秘密の作業を見られない為です。


 門の高さは塀より高くします。門扉を引き上げる巻き上げ装置の高さが

必要ですからね。エレベーターも塔屋が必要です。


 数日を要して門が完成いたしました。

門扉の可動試験も繰り返しました。十万回はしませんよ。

私は通りませんからね。絶対に、転移します。


 運悪く通行中に頭上から門扉が落下したらと思うと。

数トンは有りますからね。串刺しですよ。即死ですね。


 それから、暫くして。

マロニー商会カリペド出張所の所長ダニエルさんから連絡が有った。


 と言うか、前回は色々なお話が有ったので出向きました。

本来なら、カリペド男爵領の御用商人です。

男爵邸に呼び付けたら良いのです。”お主も悪よのう”ですね。


 用件は、農業指導者が見つかった様です。

一度見学に来るようです。

でもね、携帯電話も無い世界です。手紙か冒険者に連絡を頼む位しか

連絡手段が無い世界です。


 数週間単位の時間が掛かります。仕方ないことですけど。

スローライフですね。慌てても駄目ですよ。


 それよりも、忘れかけて居た事を思い出しました。

帝国兵を、収納内の肥やしにして居ましたね。

九十六人も、まあ、時間が掛かったのは語学の睡眠学習をして居たのも

有りましたが。


 彼らの宿泊施設も、奴隷達の所に造りました。

奴隷達は、自分達で造らせましたけど。


 帝国兵は奴隷では有りませんね。捕虜扱いかな。

勝手に拉致誘拐しましたけど。

優秀な人材ですよ。三日三晩寝ずに走り通したのですから。

殆どが貴族出身の三男以降で家督が継げない者達です。


 中に特別な人材が居ましたね。

リスタル・ガルバー 皇位継承順位が十三位ですけど。

アドリアン・ガルバー帝国皇帝の息子です。


 約十万人の帝国兵を率いて居たら。将軍クラスの指揮官も居ないと

指揮は出来ません。それに加えて、皇位継承順位が上位の皇子達は

戦争に従軍はさせませんが。それ以下の皇子は数名居た様です。

その中で十三番目が一番優秀だった様です。

生き残ったのですから。


 彼らには、ヘラが忠誠と従順さを植え付けて居ます。

反乱は起こさないでしょう。カリペド男爵領の立派な将校候補です。

約十万人の中から選び抜かれた精鋭です。

体力も魔力も有り、体格とイケメン度も私が独自の基準ですが選びました。


 でもね、率いるカリペド男爵領の兵士は百人程しか居ないのですよ。

何処の国に将校の方が多い軍隊が居るのかなぁ~!


 横道にはそれましたけど、これで、カリペド男爵領の軍隊が倍増しました。


 それとですがね、副次作用も有りましたよ。

妹のエイミーに念願の夫ができました。


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