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新しい出会い Ⅰ





 艦長室で落ち着いて考える。失敗だったな。

警護の者達を金庫室の中に残した。不思議がるだろうな。


金庫を開けられるのは、領主か家宰だけだろうな。

大量の金貨が行方不明に成って居る。

強盗団でも押し入らないと出来ない仕事だ。

警護の者達が手引きをしたと疑われたら良いのだけどな。


【角兎 538羽】 【鷲の羽 四枚】 【オーク八十五体】 【オーガ十二体】


【ロープ 五本】 【石材 十三個】 【薪 十五束】 【水 1,582ℓ】 


【木の棒 一本】 【蜻蛉切 一本】 【金貨 3,529枚】 【銀貨 5,688枚】


【銅貨 523,378枚】


 収納内の一部を見て見る。お金が大変な事に成って居るな。

三十六億は有るのかな。

指名手配されたら、懸賞金も随分付けられそうな金額だな。


今回は、殺人事件は犯しては居ないよ。

でも、あの五人は処刑されるかも知れないな。


 これだけのお金が有れば、此の世界でも老後もゆっくり過ごせそうだな。

やはり、住み易い安住の地を探す旅に出た方が良いな。


「ヘラ、お金も十分に集まったから何処かでゆったりと暮らせる所を

探したいな」


「アラアラ、その年齢でもう楽隠居ですか?若い内には苦労は買ってでも

生きなさいと言う格言が有りましたよね。お爺様に叱られなければ良いのですが!」


 やはり、ヘラはあの爺の監視役だな。


「お前は俺にこの世界で何をさせたいのだ?」


「ご主人様、当初の目標の美人な嫁探しはどうされました?」


「考えて居るよ、でも恋人とか嫁とかは赤い糸が関係するからな。

難しい所だよ。縁だよな」


「この近くで評判の美人姉妹の話を聞きたいですか?」


「何、その取って付けた様な話題は?」


「例の豚男爵が女好きなのはご存じでしょう。お隣のモーガン伯爵の領地に

それはそれは、美人な姉妹が居る様です。豚男爵が拉致監禁を夢想して居ましたよぉ~!」


「へぇ~、そうなんだ。でも興味は無いな」


「興味は無いのですね。残念ですね。エルフのハーフで美女姉妹がぁ~。

豚男爵にあんなことやこんなことをぉ~!フフフ」


「何ですとぉ~!エルフのハーフぅ~!それを先に言ってよぉ~!直ぐに

救出に行きましょう!嫌、絶対に行きましょう!」


「ご主人様、まだ、慌てなくても良いですよ。豚男爵の妄想の段階ですから」


「でも、エルフのハーフ。一度は見て見たいな。ハーフと言う事は、両親の

何方かは、純粋のエルフだろう。実家が何処に有るかが分かるのじゃ無いか」


「私が、魔法省のアーシャから仕入れたエルフ情報ですが。彼女もこのハーフ

姉妹の情報でしょうね」


「やっぱり、何をするにしても情報は大切だよな。フロル王国のこの辺りの

地図化は殆ど終わらせて居るのだろう?」


「ハルが上空を飛んで見ただけの航空写真ですね。地上を走って居ませんから

グー○ルアースとは比較には成りません。それと、レベルアップが有りましたけど。スマホ程度の容量では限りが有りました。此れからは此の艦に有る記憶

バンクにデータベースとして活用が出来ます」


「ハルに情報を集めさせる事は可能だろうか?」


「私は出来るとは思いますけど、最終兵器にはさせない方が賢明ですね。

前回の二万人殲滅も命令の出し方に問題が有りました。ご主人様に危険が

迫ったら困るから先手必勝を選んだからです。攻撃は最大の防御ですから」


「ハルは自分では判断をしないのだろうな。命令に忠実なのだな」


「そうですよ、ご主人様が美女に気を許されて閨で寝首を掻かれると。

そうなる前に、ハルは美女を排除しますね。フフッ」


「そうなると。ハルが居る限りは、俺は結婚が出来ないじゃ無いのか?」


「そんな未来が見えますね。前世と同じ道は歩きたく無いですねぇ」


 くそうぉ~!AIに揶揄われるよぉ~!


気を取り直して、出かける準備をするか。

今日は朝帰りだけど、今夜の予定は無い。昼寝はしない様にする。

夜勤はしたくは無い。


「ヘラ、モーガン伯爵の領地は此処からはどの位は離れて居るの?」


「伯爵の領地は東に約五百㎞です。美人姉妹のお住まいは此処から東に

約二百kmですよ。お父様にお会いに成られますか?結納金の金額がぁ~」


「おい! 何処まで飛躍するのだよ。でも、結納金かぁ。此の世界にも

有るのかな?でも、前世なら給料の三か月分とか言って居たな。

俺は会社員じゃ無いからな。今回の稼ぎが三十六億で三か月分。

出せないよなぁ」


「此の世界の一般人なら、億単位のお金は一生涯見る事は無いですよ。

貴族でも男爵位からでしょうか」


「その美人姉妹の親は男爵なのか?」


「その様ですよ」


 行って見たら分かるよな。

冒険者風の出で立ちで出かける。


 山脈の上空に転移して出る。ハルは護衛で上空待機して貰う。

マッサージ機状態で遊覧飛行モードに移行。

男爵領はカリペドと言う町らしい。


 時速二百キロ位の速度で飛ぶと一時間位で着くな。

上空五百mで飛んで行くと、遠方に建物の集団が微かに見えて来た。


 ふと、下を見ると移動中の馬車が見える。急いで居る様だ。

土煙を挙げながら疾走して居る。

急ぐはずだよな、後方数百メートルに馬に乗った集団が追いかけて居るのだから。遠目に見ても追いかける集団は善人には見えないな。

誰が見てもアレは、山賊と言うグループだな。


 何時もならハルに何かを頼むのだけど、今回は俺がして見よう。

山賊グループの前に行って、勿体ないけど御影石製の建材を一個落とす。

後で回収しても良いけど角が欠けて居るよな。


 流石の馬も大障害レースを経験しては居なかった様だ。

一m角で長さが二mの御影石障害物は躱せなかった様だ。

でも、馬は賢い四輪じゃ無くて四本脚を踏ん張って急停止した。


 気の毒なのは馬上の山賊様です。ヒユーンと音を発しそうな姿勢で

頭から前方に落下します。後続の山賊グループも同じ末路を辿ります。

十数人居ますから、後方の半数は障害物を躱すか停止しました。


 被害の実態は、落馬したのは五名で残り七名は無傷で、逃げて居る

馬車の追跡に掛かります。

俺の手持ちは建材だけでは無いのですよ。此の世界に来た時の過酷な

生存競争に勝ち抜く為に作った、手作りの道具がマダマダ有ります。


 悪いのは山賊です、使われて居る馬には責任は有りませんね。

馬も極悪人じゃ無い極悪(馬)なら殺して良いけどね。

残った七名の上に、鷲を捕らえる為に作った手製の網を石の重しを

付けたまま、落とした。


 先頭の三名に網が掛かり落馬。後方の四名も障害物を避け切れずに落馬。


『ハルさんや、全員にビリビリを差し上げてね』


『ご主人様ぁ~、了解しましたぁ~』


 十二名の内数名は運が無かった様です。落馬の際に打ち所が悪くてね。

その他にも顔面を馬に踏まれた方も居ましたね。南無阿弥陀仏。

全員を収納して、収納から出した物も元に戻します。

風魔法で、道路に出来た凸凹や血の跡を隠します。


 道の側に有る林の中に入り、冒険者として旅をします。

五人の男達が馬に乗って街道をカリペドの町を目指します。


【アインス】斥候 身長 172㎝ 細身 茶髪 寡黙な設定


【ツヴァイ】盾役 身長 185㎝ 頑強 銀髪 無口な設定

 

【ゼクス】 弓役 身長 178㎝ 中肉 黒髪 寡黙な設定


【ズィーベン】荷物運び役 168㎝ 頑強 薄い茶髪 無口な設定


 俺を真ん中に挟んだ隊形で街道を進む。

前世では、車の運転はして居た記憶は有る。

馬に乗った記憶は無い、でも何時の間にかスキルが生えて居た。

ロボット達はソフトをインストールされて居た。


 どの様な環境でも護衛対象を保護しなくてはならない時が有る為だろう。

オールラウンダーである。


 三十分程馬に揺られて居たら、前方に壊れた馬車が道端に転がって居る。

凸凹の街道を全速力で走らせたツケが廻って来たのだろう。

乗って居たであろう者達は、倒れた馬車の影に隠れて居る。

中には弓を構えて此方を狙って居る。


 俺達が山賊だと思って居るのだろう。

俺達が乗って居るのは山賊達が乗って居た馬だけどね。


 睨み合って居たら後方から、荷馬車がやって来た。

見た感じは山賊の別動隊みたいだ、襲った物を運ぶ運び屋だな。


「お前達良くやったな!早く荷物を荷車に積めよ!」


「マックさん!此奴ら俺達の仲間じゃ無いよ!」


「何だとぉ~!殺せぇ~!」


 はい、貴方が死んでね。


馭者と見習いの助手だけだ。

俺を守るロボット達四名は俺を守る様に壁に成る。

ハルが、素早くビリビリと武装解除する。馭者と見習いは意識を失って倒れる。


 その様子を窺って居た、山賊に追われて倒れた馬車に隠れて居た人達が

出て来た、用心をしながらだけど。


 出て来たのは、少し年齢の高めの馭者さんかな。

それと、女性が三名。一人は付き人かな。

馬車が少し品の良い貴族用かな。でも車軸が折れている。

起こしても修理が必要だな。馬も二頭の内一頭は駄目みたいだ。

足が折れている。馭者さんが安楽死を選んだ。


 三人の女性が居るが二人は頭巾を被って顔と頭を隠して居る。

頭髪が少し見えて居て銀髪だな。


 盗賊の馭者と見習いは収納出来ない。見られたく無いよな。

俺の手作りのロープで手足を縛って、荷馬車の荷台に載せる。


「有難う御座いました。私はジンと申します。お礼は致しますので

カリペドの町まで載せて貰えませんか」


「ええ、宜しいですよ。私も同じ方向に行く予定でしたから。馭者は、

お願い出来ますか?」


「はい、何時もやって居ますから出来ますよ」


 ジンさんに、山賊の荷馬車を預けて馭者を任せる。

倒れた馬車から必要な荷物を積み替える。

俺も手伝おうとしたけれど、馬車が倒れた拍子に鞄の口が開いて女性用の

下着が見えて居た鞄に手を。


 付き人のお姉様にいきなりしゃくり取られたよ。

俺の、親切心をぉ~返してよぉ~!

俺の、イメージが大きく崩れた瞬間でも有りました。

お姉様の俺を見る目が、冷たく成って居るな。


 色々有りましたけど、何とか荷馬車に乗り換えて進み始めました。

でも、時間的にはお昼が過ぎようとして居る時間です。

今日は少し寝不足とお腹も空いて来たな。

でも、残念な事に食べ物は収納の中です。


 出せないよなぁ~。

馭者のオジサンも女性陣もお腹は空いて居そうです。

皆さんは、旅慣れて居るのか固そうなパンを取り出して食べて居ます。


 まあ、俺は一食位抜いても良いよな。


「ぐうー!」


 こらえ性の無いお腹です。 メッツ!


「これ食べますか?」


 冷たい目をしたお姉様ですけど。心は優しい。


「はい、戴きます。有難う御座います」


「余り美味しくは無いですよ」


「貴女の様な、美しいお姉様から頂いた物は全て美味しいですよ」


「貴男、口も上手いのね!」


「私はアドラと言います。超田舎で生まれて育ちました。塩も無くて

角兎を焚火で焼いて食べるだけの生活を十八年も続けました。

やっと、一か月前に此の国に来たばかりなのですよ。パン何て

初めてです」


「 「 「えぇーッツ!!」 」 」


「嘘だろう。でも体格も良いし血色も良いよな」


「はい、健康だけが取り柄ですね。まだ、病気はした事が有りません」


「それで、出身地は何処なのかな?」


「フロル王国のズーート南ですね」


「バイロン辺境伯領より南なの?」


「そうですね、マニストに最初に立ち寄りました」


「そう、凄く長旅ね。でも言葉は上手なのね」


「父がフロル王国人だったので小さな頃から聞きなれた言葉ですから」


「お父様は、フロル王国のどの辺りの出身だったのかしら?」


「父と母は、僕が十歳の頃に流行病で亡くなったので聞きそびれました」


「そう、それは大変だったわね。・・・」


 その様な作り話をして居たら。城壁の有る町が見えて来た。

南門ですね。カリペドと町の名前が書いて有ります。

田舎町です、出入りする人は皆無です。朝晩が多いのかな?


 門番が居ますが、此の町も二人だけですね。


「ジンロン様! 馬車はどうされました!」


「山賊に襲われた! 兵士を呼んでくれ!」


 


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