山賊の襲撃?
お待たせ致しました。
マッサージ機 二章 9
「 「アッ !お前は」 」
そうです、この前冒険者組合の中でトラブった冒険者達です。
「ダリル! アドラさんはお客様だぞ!王都まで無事に着かないと
お前達の報酬は無いと思え!」
サンスさんの一声で、冒険者達の顔色が変わります。
俺が、顧客様なのだ。
「アドラさんは、私と一緒の馬車に乗って下さい」
二頭立ての軽くて早そうな馬車に誘導される。
これなら、外敵に襲われても逃げきれそうだ。
冒険者達も乗馬する者や、馬車に乗る者。徒歩の者は居ない。
王都まで、速さ重視の隊商だな。
「それでは、出発!」
サンスさんの合図で隊商は出発する。
東門から出てから北に伸びる街道を北上する様だ。
マニストの街に北門と西門は無い、魔物達から町を防御するには
門は少ないに限る。
北には、地下に避難用の地下道が作られて居る。
東門には、此の街の兵士達が軍需品を運ぶのだろうか。
沢山の車列が並んで居る。
「ヘシオド様、お世話になります。王都までよろしくお願い致します」
例の第一街人だよ、
一緒に王都迄行くのだろうか、軍隊と一緒に行った方が道中は
安全に行く事が出来る。
魔物は辺境に多く生息して居るのだろう。
王都近辺に行くにつれて、少なく成るのかな。
サンスさんが挨拶から帰って来たので聞いて見るか。
「騎士の方と一緒に王都迄行くのですか?」
「ええ、そうですよ。アドラさんが此の街に来た時では無かったですか
魔物が大量に押し寄せて来て、誰かが魔物を一瞬の内に殲滅したと」
「犯人が分かったのですか?」
「誰がやったのかは、どうでも良いのです。魔物の死体はお金になります。
今回の王都行も、魔物の部材を王都迄運ぶのが兵士たちの仕事ですよ」
そうか、肉や皮とかは売ればお金に変わる訳だ。
サンスさんは、それよりも価値が有る物を手に入れたと言うわけだな。
人参とオークの睾丸でどれ程の富を得るのだろう。
人参を乾燥させて粉末にしてどれ程の割合で混ぜ合わせるかに因るな。
王都の薬師の腕の見せ所なのだろうな。
丸薬一個に幾らの値段が付くのだろうか。
前世の麻薬とかと一緒か?
それとも、バイ○グラ並なのか。俺も試した事は無かったな。
医者の診断を受けて処方箋を貰わないと手に入らないのだろう。
保険が効くのか、無保険だと高いだろうな。
病院に行って診察を受けるだけでも結構な金額だな。
一回で無保険なら、一万円は掛かるな。
薬一個で一万円はするだろうな。
此の人参一本で丸薬が何個出来るかに因って儲けが分かるな。
それに、この薬の効果が問題だな。
貴族社会なら跡継ぎ問題が有るからな。
世継ぎが出来なければ、お家断絶になるな。
前世日本でも、皇室の女系天皇問題も有ったな。
世界には、女王の国も有るけど子孫繁栄するにはやはり男だよな。
女性一人がどう頑張ってもサッカーチーム位が関の山だよな。
男なら、女性さえ与えれば何人でも可能だろうな。
でも役に立たなければ残念な結果に成る。
そこで、この薬の出番になるのだな。
それなら、幾らでもお金を出す人は居るだろう。
「サンスさん、これで薬を作って幾ら位で売れるのでしょうか?」
「アドラさん、難しい質問ですね。人参だけをオークションに出品。
腕の良い薬師に人参やオークの睾丸その他色々な物をアレンジして
薬として発売する。一番簡単にお金にするにはオークションですね。
でも、お金を儲ける。それはやはり薬として販売が一番ですね」
「手間暇掛けた方が、楽をするよりは儲けが大きいのですね」
「それと、私の父が見た人参と、今回のアドラさんの人参は違うと
思いますよ。大きさと言い見た目の良さ。それ以上に生きて居ます。
新鮮さが断然違いますからね。父が見た物は日にちが経って居た様で
干からびて居たそうですよ」
「下処理をするにも新鮮な方が良いのでしょうかね」
「何事も新鮮な方が良いと思いますよ。今回の魔物騒ぎでオークの肉も
塩漬けにして運んで居ますが、新鮮だったので良い物に仕上がって居る
そうです。王都では高値が付くでしょうね」
その様な事を話し合いながら馬車の旅は長閑に過ぎて居た。
辺境の街マニストから次の町オルコットまでは三日程の旅程だそうで。
オルコットは、宿場町らしい。
辺境伯領の領都バイロニアまでは一週間掛かる様だ。
マニストの街を出発して三日程経った昼過ぎ頃だった。
宿場町オルコットが見えて来たけど、何かが可笑しい。
『ご主人様ぁ~、大勢の人がぁ~、町を襲ってぇ~居ますよぉ~』
『ヘラ、何が起こって居るか分かるか?』
『ご主人様、ハルの視覚情報を精査して居ます。多分山賊に扮した
他国の兵士達ですね。統率された行動をして居ます』
『俺は何処の国にも属しては居ないけど、襲われたら身を守らないと
行けないな。それにこの世界で生き残る為の財政的基盤作りの途中
だからな、其処も大事な事だよな』
『ご主人様、侵略者に対しては徹底的に対応すべきでしょう。此処は
私と、ハルにお任せ下さいませ』
『ヘラに任せるけどな、マニストの街に来た時の様にはしないでくれよ。
俺が居る時に同じ様な事が起きると疑われるからな』
『ご主人様、了解いたしました。隠密行動にて対応致します』
俺達の隊商は、先頭にマニストの兵士達が先頭と後方に居る。
サンスさん達は、兵士に守られる様に中団に居る。
先頭の兵士達はオルコットの町までは数㎞は有るだろう。
でも、異変に気付いたヘシオドさんが命令を発して居る。
兵士達が戦闘態勢でオルコットの町に向かって駆けだした。
その時に異変が起きる。
オルコットの町全体を覆う様な空気の乱れ。
ハルが、上空から町に向かって音波攻撃を行ったのだろう。
町を襲って居た山賊達も町人も、パタパタと倒れ伏して居る。
数百人は居た山賊達、町の中に居た者は昏睡状態で倒れて
助かったのだろうが、町の外に居た後続部隊は悲劇に襲われて居た。
体から湯気が出て居る。
『オイオイ! ヘラそれって電子レンジじゃ無いか!』
『ハルが、電磁波攻撃の練習もしたいと言い出しまして』
『ハル!殺すなよ!』
『ご主人様ぁ~、五千万年振りだからぁ~、手加減がぁ~』
『ハルぅ~!人殺しを楽しむなよ!』
『ご主人様御免なさい』
これでは、疑われても可笑しく無いな。
言い訳を考えなくてはならないな。
マニストの兵士がオルコットの町に駆け込んだ時には全てが終わって居た。
町中には、傷ついた町人も居たが多くの人が倒れて居た。
山賊紛いの他国の兵士も彼方此方に倒れて居る。
ヘシオドさんが数人の者を調べているが。原因不明で有る。
多くの者は無傷だったが、中には耳や鼻から血を流して居る者も居る。
ハルの超音波攻撃の副作用である。
前世の医者なら分かるだろうが、此の世界の騎士では分からない。
倒れ伏しては居るけど、皆息をして居て死んでは居ない。
「皆の者!元気そうな山賊は捕らえて手足を縄で捕捉しろ!町人は
介抱してやれ」
ヘシオドさんが、村長を探し出して事情を聴くようだ。
今夜は此の街で泊まる予定だったので手配は済んで居た様だ。
夕方に成る頃には、山賊騒動も落ち着いて来た。
俺達はお客さんなので、数少ない宿屋に泊まって居る。
夕食も終わった頃に来ましたよ。ヘシオドさんが。
「又、逢いましたねぇ。少しお話がしたいですね」
含み笑いを浮かべたヘシオドさんが来ます。
「サンスさん、アドラさんと個人的なお話が有ります」
案に人払いを進めるヘシオドさん。
サンスさんは、気配りの出来る男です。
二人切りに成った時に。
『ハル、軽く気を失わせてくれるか』
『ご主人様ぁ~、了解ですぅ~』
ヘシオドさんが、崩れ落ちます。護衛の兵士二名と共に。
直ぐに収納内に納めます。
後は、ヘラが慣れた作業を進めます。
・・・・・・
数分後には、少し疲れた様子のヘシオドさんが現れます。
「アドラさん、これからもよろしくお願いします」
部屋から出て行きます。
これからも違和感を覚えられない様に行動しよう。
次の日は早朝から、マニストの兵士達百名の内三十名が町の人達と
手分けをして未発見の山賊の残党狩りを行う為に残った。
作業が終わり次第、先行部隊に追従予定に成った。
俺達は、王都迄運ぶ荷物の方が重要なので予定道理の行動に。
まだ、辺境なので時々は魔物達が襲っては来るが。
その都度、ハルが殲滅する。俺が後でコッソリと収納する。
偶々、不思議な光景が目撃される時も有るが。
ヘシオドさんが、カバーしてくれる。
一週間間が過ぎた頃に、辺境伯領の領都バイロニアが見えて来た。
広大な平野の中に、街が整然と並んで居る小高い丘には豪華な城が見える。
前世の写真やテレビで見た西洋の街と城だ。
その街を取り囲むように高い城壁が立って居る。
城門に着いて俺達は兵士達と専用の入り口から入門した。
一般の者達は入門手続きで随分待たせられて居る様だ。
俺達はサンス商会の辺境伯領、領都の支店で今夜は泊まる。
此のバイロン辺境伯領は、人口が五十万人は居る様だ。
伯爵の次男の記憶の中に有った。
大きな都市だな、一割が戦える兵士だとしたら五万は居るのかな。
隣の国アイザック王国とは犬猿の仲の様だ。
時々戦争をして居たら男性は少なく成るだろうな。
冒険者組合の窓口の女の子達も男に飢えて居る様だったな。
腕の立つイイ男から順番に戦争に駆り出されるのだろうか。
碌でも無い男が残って居るのかも知れないな。
俺に絡んで来た冒険者達の様に。
サンス商会での夕食に呼ばれた、多分女中さんだな。
貴族なら、メイドになるのだろう。
夕食に出て来ましたよ、多分これがオークの肉だろう。
「アドラさん、此方が兄のリーブルです。バイロニア支店の支店長です」
「君がアドラ君か、弟が世話になった様だね。私も宜しく頼むよ」
「いえいえ、此方こそサンスさんにはお世話になりました」
「兄さん、折角の夕食です暖かい内に食べましょう。アドラさんも初めて
でしょう。これがオーク肉のシチューです」
見た目は前世の豚肉だよな、箸は無いので木製のスプーンとフォークで
オーク肉を切り分けて見る、柔らかい。
柔らかい中にも野生の固さを併せ持って居る。
猪とも違うな、これは。
色々な薬味と煮込んで居るのだろう。美味しそうな匂いがする。
一口、口に入れて噛締めて見る、前世でも食べた事の無い味だ。
美味い、確かに美味い。これなら一般庶民の口には入らないだろう。
歯応えの有る噛み心地、だけど噛み切れる柔らかさ。
でも至福の時は一瞬にして砕け散った。
「貴男ね!私の夫に成る男は!」
お読みいただきありがとうございました。




