取り調べ
お待たせ致しました。
連鎖反応ですね、他の作品も読まれて居ます。
有難う御座います。
マッサージ機 二章 2
「処で! お前は誰だ!」
見つかったよ。
「怪しい物では御座いません。通り掛かりの者です」
「通り掛かりの者だと・・? それは余計に怪しいな?おい!
テンダとテーゲ二人で、詰所迄連れて行け。他の者は手の空いた者を
連れて、魔物の死骸を片付けろ。冒険者達にも手伝って貰え」
【鑑 定】
名前:テンダ
種族:人間(白人種)
年齢:42
職業:バイロン家 兵士
状態:良好
【能力値】
(生命力) : 85/87
(魔 力) :50/55
(体 力) :48/52
(筋 力) :53
(攻撃力) :48
(防御力) :42
(素早さ) :55
(知 能) :38
(器用さ) :28
(感 知) :65
(抵抗値) :61
(幸運値) :50
【スキル】
両手剣Lv3 格闘Lv3
一兵卒は大した事は無いな。
もう一人も同じ様な物だな。
俺は、部下二人に両側から捕まえられて連行される。
『ご主人様ぁ~、どうされましたぁ~?』
『ハル、そのままでじっとして居ろよ。俺の指示を待てよ』
『了解致しましたぁ~』
ハルの奴は、ステルスのまま上空に浮かんで居る。
俺の今の姿は、冒険者風の出で立ちだ。
司令官の秘蔵品で唯一使えそうな防具がこれだった。
多分、ミスリルとオリハルコンを繊維状にして織物にして服を
作った様だ。色も目立たぬ様に、今はグレー色にして居る。
その場所に応じてカメレオンの様に色が変わるのだ。
靴も同じ様な物で、空が飛べるとか説明書には書いて有った。
まだ、怖くて試しては居ない。
頭にも兜の様な防具を被って居る。
トボトボとドナドナされて、城門を潜り近くに有る兵士の
詰所に連れて来られた。
先程鑑定した騎士が取り調べをするかと思ったが、専門の取り調べ官が
居る様だ。
机の前に椅子が有る、その椅子に座らせられて。対面に取り調べ官が座る。
取り調べ専用の調書が有るのだな、印刷した様な枠が書かれたA4サイズの
羊皮紙が机の上に置かれて居る。羊皮紙か初めて見たな。
「お前の名前は?」
「エ~と、俺の名前は何だったかな?」
「貴様! 自分の名前も分からないのか!」
『ご主人様、名前は アドラですよ』
『あッ、そうだったな。有難うヘラ』
「俺の名前は、アドラだ。良く覚えて置く様にな」
「貴様!偉そうに。何様だ! どうしてアソコに居た!」
「どうしてと言われましても。旅をして居たら偶々アソコに居た
だけですよ。駄目だったのですか?」
「貴様! 俺の質問に答えるだけにしろよ! どうして魔物と居たのだ?」
「だから、言いましたよ。偶々です。魔物が街を襲って居たのを見ていた
だけですからね」
「魔物はお前が連れて来たのじゃ無いのか?」
「無理ですよ、魔物に友達は居ませんからぁ~」
嫌、待てよ。ドラゴンのグレイプルは友達になるのかな?
「分かった、分かったよ。それで何処から来たのだ?」
「え~とですね。ずぅ~~っと南からですね」
「ずぅ~~っと南からと言ってもどの位だ?」
「どの位と言われましてもね。物凄い田舎だったので距離の測り方も
知りませんからね」
「分かった。教育を受けて居ないのだな。ずーっと南と」
取り調べ官は、調書に記入して居る。
【鑑 定】
名前: リュシアス・デモステ
種族:人間(白人種)
年齢:35歳
職業:バイロン家 (職員・調査官)
状態:良好
【能力値】
(生命力) : 85/88
(魔 力) :42/87
(体 力) :48/48
(筋 力) :49
(攻撃力) :48
(防御力) :38
(素早さ) :35
(知 能) :58
(器用さ) :58
(感 知) :74
(抵抗値) :66
(幸運値) :52
【スキル】
両手剣Lv1 格闘Lv1
【マスタースキル】
鑑定 Lv1
こいつ、鑑定持ちなのか。だから取り調べ官なのか。
名前:アドラ
種族:人間(白人種)
年齢:18
職業:無職
状態:良好
【能力値】
(生命力) : 85/87
(魔 力) :50/55
(体 力) :48/52
(筋 力) :53
(攻撃力) :48
(防御力) :42
(素早さ) :55
(知 能) :38
(器用さ) :28
(感 知) :65
(抵抗値) :61
(幸運値) :50
【スキル】
両手剣Lv2 格闘Lv2
俺のレベルを、あの兵士と同じに様に偽装する。
鑑定レベルが低いので多分。見破れないだろう。
「リュシアス 調査官殿、少し良いですか?」
取り調べ室の外から呼び出しが。
リュシアスと言う調査官が出て行った。
呼び出した兵士が、耳打ちをして居る。
「し・いがの。・・しいの・です」
耳の調子が頗る(すこぶる)良いのだ。
色々と、聞こえて来る。内緒話も出来ないな。
調査官が帰って来た。
「ところで、お前は旅をして居るのか?」
ほう、切り口を変えて来たな。
「私の父が、もう大きくなったので此の世界を見て来いと言いまして。
それと、成人も過ぎましたので嫁さんも欲しいので」
「そうか、見聞を広める為と。嫁さん探しか?良い事だな。で、お前が
此処に来たら、魔物がマニストの街を襲って居たと。お前は魔物の死骸を
見たな。あれは誰が殺したのだ?」
「嫌、知りませんよ。私が来た時には戦闘は終わって居ましたから」
「そうか、魔物との戦いは見て居ないのか」
「此の街の兵士の方が見て居たのでは無いのですか?」
「う~ん、それがな。皆が見て居たのだがな、城壁の近くから
光が出て魔物を薙ぎ払う様子は見て居たが。誰がと言うとな。
犯人が見えなかったのだ」
「近くで見て居た方が分からないのに! 遠くに居た私は余計に
分かりませんよ!」
「そりゃそうだな、長々と引き留めて悪かったな。所で此の街には
長く居るのか?」
「私も聞きたいのですが、あの魔物達は頻繁にこの街を襲うのですか?」
「嫌、滅多には来なかったぞ。十年振り位かな?」
「十年に一度ですか?」
嫌々、何か引っ掛かるな? そういやあ、彼奴が言って居たな。
食料を得る為には、十年毎に場所を変えるか。
彼奴の性じゃ無いか! くそったれ彼奴の性で酷い目に遭ったな。
でも、此処で奴との関係はバラせ無い。
バレたら、俺が悪者に認定される。嫁どころでは無くなる。
此の街の全住民から袋叩きだな。
あの山周辺に居た魔物全てが一斉に逃げたのだな。
ドラゴンの食料にはなりたく無い。
はあぁ~溜息が出るよ、それが分かったら此の街に暫く居ても良いな。
暫く情報取集してからもっと住み良い所に行けば良いだけだ。
「此の街で働くなら良い仕事は有りますか?」
「そうだな、何か資格か特技は有るのか?」
此の調査官、狸だな。俺を鑑定して居るはずだ。
俺は、一般兵士位の能力しか無い設定だ。
「いやあ、特に無いですね。やはり無いと難しいですか?」
「そうでも無いが、何も無ければ。子供でも出来る薬草の採取かな」
「それって、冒険者と言われて居る方達の仕事ですか?」
「そうだ、良く知って居るな」
「ええ、私の居た田舎でも時々来ていましたから」
「それをするなら、登録をしないといけないぞ。身分証明書も
要るな。此処で引き留めた迷惑料として身分証明書をやるぞ」
「はい、有難う御座います。やはり、冒険者に成るには登録料が
居るのですね」
「登録料は銀貨一枚だな。今回は、魔物が大量だからなお前に
銀貨一枚やっても、罰は当たらないな。ワハハ」
くそったれ目、ハルの御蔭なのに言えないな。
「少しお聞きしても良いですか?」
「何だ、此の街の広さとか人口は軍事機密だから言えないぞ」
「イエイエ、その様な大それた事は聞きませんよ。魔物は売れるのですか?」
「ああ、売れるぞ。特に大物はな。ドラゴンなら国が買えるかもなウハハ」
上機嫌だな、やはり魔物の大漁は嬉しいのだな。
グレイプルの親父の体を、貰って来たら国が買えるのか。
名前を貰ったから出来ないな。
「因みに、銀貨一枚に成る魔物はどの様な物なのです?」
「儂は詳しくは無いが、角兎が一羽で銅貨五枚位かな。冒険者組合で
聞いたら一番詳しいな。買い取りもそこでしてくれるからな」
「分かりました、有難う御座います」
「よし、身分証明書も書いたから。これを持って冒険者組合に行ったら良いぞ」
「色々有難う御座いました」
身分証明書と銀貨一枚貰って詰所を出る。
冒険者組合の場所も宿屋も聞いた。
『ハル、上空から此の街の地図を作ってくれ』
『ご主人様ぁ~、了解いたしましたぁ~』
『終わったら、帰って寝て居ても良いぞ』
『ではぁ~帰りますぅ~。でもぉ~、ご主人様のぉ~後をぉ~
付けて来ていますよぉ~』
そうだよな、完全には信用なんかされない。
でも、ハルが居たら尾行も難しいな。
手際の良い奴だ、俺が取り調べ室に居た頃に済ませて居たのだな。
此処が、冒険者組合か。
石造りの二階建て、十年毎の魔物の襲撃に備えた作りなのだな。
玄関のドアを開けて中に入る。
中に、併設の食堂が有るのだな。
良い匂いがして居る。
「ぐう~」
お腹が鳴って居る
そう言えば、俺、昼肉を食べて無かったわ。
お読みいただきありがとうございました。




