冷たくあしらわれる話
夢を見ていた。
とても不快な夢だ。
『・・・・・・』
真っ暗な視界に、ふわりと浮いているうt主。
上も下も分からない全てが黒塗られた空間だ。
《キャハハハハ・・・》
ほつれるかほつれないかの意識。一人の女の子がうt主を見て笑っている。
《うt主笑笑》
闇、そのどこからもまったく分からない。声がしている。
あっちからも、こっちからも。
《www》
今度は男性の声。どうやらA氏もうt主を笑っている。
《笑笑笑。》
先生の声もする。腹を抱えて笑っている。
《これはアカン》
《酷すぎるww》
《さすがに草》
《作品を出す以前のレベルだわ》
四方八方から笑われる。いじめられっ子の気分だ。
声を出そうとした。
意識がバラバラで声が出ない。
《才能www》
心臓が止まっているように感じる。
身体が冷たくて、動いてくれない。
《こりゃ、ダメだな》
一人のため息と、パチリという音が響いた。
急速に世界が回転する。
回って、うねって、からまって・・・
「・・・・・・。」
古くさい天井、真っ白なベッド、壁掛けの古い木枠の掛け時計。
「夢か」
ぼんやりと愛着のわく部屋が映る。
そうだった。確か、昨日、
「作品を出したんだった。」