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Silver Queen 魔法の国の女王様  作者: 中村千歳
第1話 サクラの辞書に、不可能の文字はない
7/50

第1話-7

「サクラさんがどのくらい魔法が使えるのか知りたいんで、アカネさんと魔法決闘しませんか?」

 ヒバリが変なことを言い出した。


 魔法決闘は、ハコザキ王国で一番メジャーなスポーツ。ルールは分かるよな?

「長方形のコートの左右に分かれて魔法を打ち合って、先に倒れた方が負け……ですよね……?」

 大体合ってるな。先に魔力切れになるか、場外に出たら負け。

「あ、場外でもいいんですか……」

 まあ8割は降参、2割は魔力切れで決着するからな。場外で決まるのはほとんどない。風魔法のプロフェッショナルが相当強い風を出して、やっと場外に出せるかってくらいだ。

 一応言っとくけど、あたし、高校時代に3連覇してるからな。それで王宮に入れてもらえたっていう感じだから。

「王宮に入ってからも、シニアの大会で6連覇っすからね」

「そう……なんだ……勝てるかな?」

 はっきり言うけど、絶対あたしが勝つ。

「はっきり言いますけど、100%サクラさんが勝つと思うっす」

 だからヒバリは順応が早すぎないか?

「えっと……頑張ります……」


 噴水広場の近くに作られた公設決闘コートに移動

 愛用の杖を構えて……と思ったら、杖がない。大広間で作戦会議したときに置いてきたのかな。急いで取ってくる。

「サクラさんの魔法でテレポートできないっすか?」

「やってみます……」

 サクラが右手を広げる。虹色の光が生まれ、次の瞬間には杖が握られていた。

「できました……」


 ちょっと待て。

 何が起こ「もういいっすよ!」


 とりあえずサクラがテレポートさせた杖を受け取る。間違いなく、あたしが使ってる杖だった。


 そういえば、サクラは杖とか持ってるのか?

「持ってませんけど……」

 魔法を使うのに必要なものが2つある。杖や指輪などの魔力制御装置と、呪文を唱えること。

「魔力制御装置っていうのは、自分の体の中にある魔力を増幅して制御して、思い通りの場所に飛ばすための魔法具っすね。1番人気が杖で、2番目が指輪って聞いたっすよ」

 ちなみにあたしは杖派。今使ってる杖は、高校の大会で3連覇した時に賞品でもらったものだ。

「ヒバリは指輪っす。大学卒業記念に買ってもらったっす」

 サクラは?

「えっと、杖も指輪も持ってないです……」

 ヒバリの指輪、貸してやろうか?

「何もなくてもできそうな気がしてるので……」

 なんだその絶対的な自信は。

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