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Silver Queen 魔法の国の女王様  作者: 中村千歳
第1話 サクラの辞書に、不可能の文字はない
3/50

第1話-3

 行き詰まってきたので、ちょっと気分転換しないか。

 正殿を出て、屋外にある噴水広場に行ってみる。


 ハコザキ王国の王宮は、中央に噴水広場、正面に儀式などが行われる正殿、左右に内務省や宮内省などの事務所、正殿の裏に王族が生活する後宮がある。

 建物の中は駄目だけど、噴水広場までなら、市民は自由に入っていいことになってるんだ。


 噴水広場の中央、空色のワンピースを着た女の子を発見。まあ、別に珍しいことじゃないんだけどな。

 身長はあたしやヒバリと同じくらいなんだが、立ち居振る舞いがまだちょっと大人になりきれてない感じ。高校生くらいかなと予想してみる。


 とりあえず声を掛けてみよう。おーっす。何してるんだ?

「あ……えっと……キリハラ高校から参りました、サクラ・シロカネです……よろしくお願いします……」

 面接でも受けるのか?

「あ……えっと……その……」

「アカネさん、とりあえず自己紹介しましょう」

 そうだな。まずは自己紹介から……なのか?なんか違う気がするんだが。


 まずはあたしから。

 アカネ・コヒナタ、25歳。公立ミヤギノ高校体育科出身。中卒じゃない。これ大事。

 ヒバリには中卒っていじられてるけど、本当に高卒だからな。

 内務大臣ってのは、この国の政治のナンバーツーだ。一応ナンバーワンは女王様だけど、ほとんど政治には口を出さないから、実質内務大臣がトップだったりする。

「アカネさんは高校のときに魔法決闘選手権で3連覇して、特別に内務大臣に採用されたんっす。中卒だから政治の知識が全然無くて、周りの人に助けられてばっかりで」

 ヒバリ、その辺にしておこうか。あとアカネさんは高卒です。


 ヒバリの自己紹介。

「宮内省所属、女王様侍女のヒバリ・センカワ、22歳っす。女王様と一緒に生活し、女王様のお世話をするのが私の役目っす」

 今はちょっと変なことになってるけど、本当は女王様と一緒に過ごして、身の回りのお世話をしたり、話し相手をしたり、そういうのが侍女の仕事だ。

 ヒバリは確か、国立魔法大学だったよな?

「アカネさんは中卒っすけど、ヒバリは大卒っすよ。大学では魔法理論専攻だったっす」

 アカネさんは高卒です。

 とにかく、あたしは魔法の実技はすっごく強いけど、理論的なことはヒバリの方が詳しい。政治とか歴史とかの知識もヒバリの方が上だな。

「大卒っすからね。中卒のアカネさんとは比べ物にならないっす」

 アカネさんは高卒です。

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