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Baseball Love 主砲の一振り  作者: sky-high
一抹の不安
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GM宇棚ひろし

「GMの宇棚ひろしじゃないか?」


若手の1人が言った。


「何故ハードパンチャーズのGMがここに?」

高梨は唖然としていた。


宇棚はエンペラーズの選手達の方を向き

「私、宇棚ひろし言います(^-^)」


「んなこたぁしってるよ」

榊がだからどうした、というように返した。


「私ハードパンチャーズの選手です(^-^)」


「選手じゃねーだろ!」


一斉に突っ込まれた。


「ムッシュ私埼玉スーパーフライヤーズにいました(^-^)」


宇棚ひろし。


かつて存在した埼玉スーパーフライヤーズのスタープレイヤー。


走攻守3拍子揃った外野手で、日本球界を代表するスラッガーだった。


数々のタイトルを獲得し、将来の殿堂入りとまで称された。


しかし週刊誌による黒い噂で(いまだに女性経験なしという記事)かつてのプレイスタイルは鳴りを潜め、超一流から超駄作にまで成り下がった。


そしてシーズン途中に失踪し、その後は消息不明とまで言われた。

一説によると、当時の監督だった宇棚珍太朗うだな ちんたろうの元祖ヘソで投げるバックドロップを食らい再起不能とまで伝えられた。


あれから時を経て宇棚は出会い系サイトを頻繁に使用し、サクラ相手に待ち合わせ場所に着いても相手が現れないという失態を繰り返し、たどり着いたのが高知県だったらしい。


そして土佐ハードパンチャーズのオーナー結野と知り合い、ジョークグッズのモニターとして日銭を稼いでいたが、スタッフの中に往年の野球ファンが宇棚だと知り、結野は彼にGMのポジションを用意した。



静岡エンペラーズは埼玉スーパーフライヤーズの球団買収で野球界に新規参入したが、スーパーフライヤーズの残党はウェイバー公示(契約期間中にチームが支配権を放棄した選手)

され流れる形でエンペラーズに入団。


エンペラーズは、しばらく宇棚姓を名乗る選手ばかりで、初年度の成績は、個人選手の打率より低い勝率でダントツの最下位だった。


オーナーの阿佐は、宇棚姓を名乗る選手を即刻戦力外通告を言い渡し、宇棚姓の排除に躍起になった。


故にエンペラーズでは、宇棚を忌み嫌われた姓として現在でもタブーとされていた。


そのタブーが今エンペラーズの選手たちの前に現れた。


「私分かります(^-^)」

宇棚は続けた。


「私ハードパンチャーズのGMです」


「だからなんだよ!」

榊はつっかかる。


「朝の食事に鮭弁当にコールスローサラダ、わかめの味噌汁ありですか?」


「…」


「Who is the guy that stupid look ?(あのマヌケ顔は誰?)」


トーマスJr.が吉田に聞いてみた。


「 It is general manager of Tosa Hard Punchers(土佐ハードパンチャーズのGMだ)」


「ww Does this fool seem to be general manager? www(ダーッハッハッハッハ!このマヌケがGMだと?)」


トーマスJr.は思わず笑った。



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