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Baseball Love 主砲の一振り  作者: sky-high
優勝争い
129/138

この世界から足を洗え!

ヤンキースが猛特訓をしていたのとは対照的にエンペラーズは練習を休みにした。


コンディションを整える為らしい。


利根川のほとりのバーチーヤンキースタジアム周辺は徹夜でチケットを求めるヤンキーで長蛇の列を作る。


そして割り込みをしただの、ガン飛ばした等と理由をつけてはケンカをしているグループがあちらこちらで見られた。


このヤンキー同士のケンカで、どちらが勝つかという賭けも球場の名物だ。



決戦を控えた前日の夜、エンペラーズの選手が宿泊するホテルに、ひろしが現れた。


ロビーで相変わらず出会い系サイトに精出し、マメにメールを送っていた。


「ひろし、待たせたな」


現れたのはナダウ・ヤマオカのトレードマークである、ヒゲとサングラスを外した珍太郎だった。


「また今日も会う事ができません(>_<)


私また業者に騙されました(>_<)_」


サイトにいくらつぎ込んだのか解らないが、いまだに出会えてないみたいだ。


「お前、ゲストで呼ばれたらしいが、解説なんて出来るのか?」


「私プロ野球選手です(^-^)」


「元プロ野球選手だろ」


「私わかります(^-^)」


「何一つ分かっちゃいねぇよ」


「静岡はサーカー大国です(^-^)」


「そんなもんはねぇ。サッカーならある」


「私アレンジ得意です(^-^)」


「ただ滅茶苦茶にしてるだけじゃねぇか」


「恋人でいいかなぁ(^-^)」


「お前まだ童貞だろ」


「そういうことです(^-^)」


「お前、解説断れ」


珍太郎はひろしとは金輪際手を切ろうと思い、ひろしをこの場所に呼んだ。

生放送の解説で何を言うのか、何でこんなアホをゲスト解説として呼んだのかサッパリ理解出来ない。

ひろしが口を開けば、放送事故になるのは明らかだ。

大事は一戦をコイツの爆弾発言で台無しにしたくないからだ。

それが親としての責任であり、日本のプロ野球界の為でもあると考えた。

親子と言われているが、実際は血の繋がりはなく、失脚したハードパンチャーズのオーナー結野 穴男の実子だからだ。


珍太郎はこのバカヤローがいまだに球界関係者としている事が諸悪の根元だと思い、球界から抹殺すべきだと思った。


「ひろし、お前もうプロ野球の世界から足を洗え」


「私問題ないです(^-^)」


「お前に問題大ありだ」


「私油使わないで中火でチャーハン作れます(^-^)」


「お前の言ってるのは冷凍食品だ」


「私人生相談の先生言われます(^-^)」


「お前は他人に人生相談する頭なんかないだろ」


「そういうことです(^-^)」


「そういう事なら今すぐ野球界から消え失せろ」


「私負担かからないようアドバイスしました(^-^)」


「お前に言われたら負担どころか人生おしまいだ」


「私ルーからカレー作ります(^-^)」


「お前が言ってるのはレトルト食品だ」


「醤油と塩で香り付けしました(^-^)」


「香り付けじゃなく味付けだ」


「朝の朝食にカレーライス、チョコもなかジャンボ、あさりの味噌汁ありですか?」


「食欲失せる!テメーも失せろ!」


…どうやら珍太郎は徹夜覚悟で博之を説得しるみたいだが、徹夜でも理解は出来ないだろう…


理解できなきゃ、また珍太郎の必殺技、元祖ヘソで投げるバックドロップで葬り去るつもりだ。


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