22、服装と音高お嬢様
私の通った音高は、私服だった。校則に服装の項目があっただろうか?
まあ、高校生らしい格好をしていけば何の問題もない。私はポロシャツにチェックのスカートといういたって普通の格好で通学していた。
髪型も勿論自由で、パーマや茶髪も普通だった。ピアスもしていたし、化粧も似合えばOKだった。
どこのモデルですか、というようなファッショナブルな方々と、そうでない人の差が大きかったようにも思うけれど、やっぱりすごいのは何と言っても「お嬢様」と呼ばれる方々。
音高はお嬢様率が高いと思う。
時代もあったと思うけれど、普通女子高生が買うことのできないようなブランドものを着ていたり持っていたりするのがザラだった。
そしてそれらを着こなすことができるのがお嬢様という生き物だったりもする。
彼女たちは、自分で着替えるということを知らないのではないか。
体育の後に、ワンピースの背中のファスナー全開で誰かが閉めてくれるのを待っている人もいた。マジですか!?
年に一度の音楽会の日には、親子でつるんで毛皮で登場とか。
ありえん。
ちなみに、ファスナー全開の彼女は、お茶の淹れ方も知らず、茶筒からお茶葉をそのまま急須にザラザラ注ぎ込んでいた。
それがお嬢様という生き物らしい。




