7、音楽委員会
小学校5年生から、委員会活動が始まる。
私は音楽委員になった。
音楽委員だけは、他の委員会にはない決まりがあった。それは「楽譜が読めること」だ。
音楽委員会は演奏をしなければならないので、楽譜が読めないと仕事にならない。
授業ではないので、先生もいちから教えるヒマはないのだ。
ということで、音楽委員になれる人自体が少なかった。
仲の良いお友だちが「一緒にやろう」と誘ってくれたので、音楽委員になったけれど、本当は体育委員とかのほうがやりたかった。
とはいえ、活動をしなければならない。
最初のうちはアコーディオンを弾いていた。メロディラインなので地味に重要だった。
そのうち、先生に
「マロンさん、姿勢が良いから、大太鼓やりなさい」
と言われ、大太鼓に変更した。
その頃の私は、クラスで一番前というちびっ子だった。その私が、あのデカい大太鼓を腹に抱えて行進をする。(ちゃんとベルトと金具で固定します)
一見、重そうに見えるけれど、慣れてしまえば大丈夫だった。
ただ、一度だけ朝礼中に貧血を起こして、大太鼓を抱えたままぶっ倒れた事があった。
すごい音がしたらしいけれど、気を失っていたので知らない。




