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いきなり音楽教室  作者: marron
3-18歳(私)編
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6、合唱の写真



小学4年生になると、課外クラブというのに入ることができる。

コレは強制ではなくて、入りたい人だけ、入りたいクラブに所属できる小学校の部活。

私の通った小学校には、ミニバスケ部と合唱部があった。

私は合唱部に入った。


顧問は音楽のW先生。厳しいと評判で、髪の毛がもじゃもじゃで口紅が赤い若い先生だった。

先生はいつも立ってピアノを弾いていた。

椅子にどっかり座っていると、指導がしづらいのか、いつも立っていた。

ピアノ、弾きにくそう、とは思ったけれど、先生のピアノはとても上手だった。


とっても厳しい先生だったけれど、私たちはみんな先生が大好きだった。

よく叱られて、泣いたこともあった。


だけど、先生は褒めるのも上手だった。

合唱祭の写真が貼りだされた時、わざわざその中から一枚を持って来て、みんなの前で披露した。

その写真は私の歌っている顔だった。

ちょうど「オ」の口をしている顔で、見事なまでの縦長の口をしていた。

先生は皆に見せながら

「マロンさんの口はいつもお手本のようです」

と、言ってくれた。


当時の私は、非常な恥ずかしがり屋で、人前にお手本で立つことができなかった。先生はそれをわかっていて、本人ではなくて写真を使ってくれた。

今でもあの写真は大事に持っている。



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