6、仕上がったらシールを貼る作業
ウチのピアノ教室には男子が多い。
男の子というのは、なにやら興味があるものが多い。女子より多い気がする。
例えば、恐竜が好きな子がいる。
「よく弾けました。合格」
「やったー!」
レッスンで1曲合格すると、楽譜にシールを貼る。
シールは(あらかじめ、私が一つ一つ切っておく)缶に入っていて、自分で好きなのが選べる。
「どれにしようかな、あった。トリケラトプス。あ、プテラノドンもある、どっちにしようかな」
「へ~、恐竜好きだね」
「うん、僕はね、肉食のより草食のこういうのが好きで、あのね、肉食恐竜はね、爪がこうなってて、草食恐竜は身体の大きさがこのくらいのから、○○紀のだともっと小さいんだけど、○○紀よりあとのどこどこで発見された・・・」
ゴメン、先生説明されてもさっぱり分からないよ。とりあえず、うんうんと頷いている。
「それでね、日本でも発掘された恐竜が☆a∩◆ヨ?↓幽ィД簸ш?Ю・・・」
聞き取れなくなってきた。
「そろそろシール決めようか。決められないなら、先生がこのどら焼きのシールを貼ってあげよう」
と、言い終わらないうちにちゃんとシールを選んで貼ってくれる。
先生のどら焼きシールは速攻却下された。