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いきなり音楽教室  作者: marron
うちの子編
55/200

5、夏休みに突然

あす君が小学2年生になる時、お引越しをした。

急にお引越しをしたため、近所にお友だちがいなくて、放課後遊べない。夏休みも遊ばない。

これではいかん。

夏休みは、いつもできないことをするように、学校からのお手紙にも書いてあった。

よし、ピアノを弾こう!


ということで、突然その夏はピアノを教えた。

後にも先にも、私からピアノを弾けと言ったのは、この時だけだったはず。


簡単な曲(ブルグミュラーの曲)を、週に1曲仕上げるつもりで、まあ、余裕を持って4曲選び、1日2時間弾くように命じてみた。

1曲目、アラベスク。(アラベスクというのは、アラビア風のという意味)

2年生くらいになると、ピアノを習っている子はみんな弾く、あの有名な曲。多分、学校の音楽室で誰でも聞いたこと、あるんじゃないかなー。

あす君は、それが気に入ったらしい。


しかし!

あす君は、非常に不器用だった。あの速い16分音符を1週間で仕上げられるはずがない。

そして集中力が15分しかない。

15分毎に1枚シールを貼って、1日8枚分、頑張って弾きつづけるあす君。

やっとのことで、夏休みが終わる頃には、ノートはぎっしりとシールが並び、あす君のアラベスクも完成した。


その1曲がものすごく大変だった。

やっぱり、我が子のピアノを見てやるのは、これっきりにする、と誓った母だった。


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