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いきなり音楽教室  作者: marron
うちの子編
53/200

3、リズムマシーンな息子

ウチには明日(あす)()という息子がいる。

彼はアスペルガーであると、診断されている。そのせいか、非常に耳が良い。音感がよく、そして音が好きでもある。


彼は電車も好きである。いわゆる小鉄であった。

以前住んでいたところは、風向きによっては電車の遮断器が降りるときのカンカンが聞こえてくる。

そうすると、それだけで大興奮してしまって、彼も警報器になってしまう。


駅に行けば、ホームドアメロディを正確に歌い、慣れてくるとハモりまで勝手につけて歌う。全ての駅のドアメロディを覚えている。電車が走る音も真似る。


耳が良いので、怖い音もたくさんある。

居間から出た廊下にある、24時間換気システムの音を「おばけのおとがする~」と泣いて、トイレトレーニングができなかった。

扇風機の風の音や、見えないところにある機械の唸る音。雷や雹の音が嫌い。一番嫌いなのは、夜鳴きソバのラッパの音。



そんなあす君は、いつも音を発している。

彼が起きるとすぐにわかる。

タカタカ、ドンドン、パチパチパチ

音は寝室から廊下を通って階段を下りる。

カンカン、ゴトゴト、パパーン

あす君は誰もいない居間でご機嫌でいるらしい。


もうちょっと寝てて欲しい。

と、家族全員が思っているが、リズムマシーンは今朝も一番に起きる。


アスペルガー症候群:IQが高く、EQが低く、その差が顕著に出る人のこと。

あす君はIQが非常に高いものの、EQは普通より少し低いくらいなので、あまりアスペルガーとは見られない程度。とても真面目で純粋なので、私は彼を天使君と心の中で呼んでいる。

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