25、ノロウィルス恐るべし?
地元でコンサートに出演すると結構怖い。
ポスターで面が割れるなんて生易しいものじゃない。
それは、コンサートが終わってひと月ほど経ったときのこと。
毎冬恒例のノロウィルスにかかって、息も絶え絶えだった私。
近所の病院に行くと、受付で
「この間、○○ホールで歌われた方ですよね?」
と、看護婦さんに聞かれた。
う・・・そうだけどさ。
ちょっと待ってよ。
あの時は良いよ。ドレス着てお化粧して、キラキラしてたさ。
だけど、今は、ジャージ着て、お腹痛くて髪の毛ボーボーですっぴんよ?
見ないでー!
そう思ってるのに、それを聞きつけた患者さんが
「あら、あなた、あの方なの?まあ、みなさーん」
みたいになった。なぜか、病院で見世物。
やめてくれ。しんどいんだから。
それにしても、みんなクラシックのコンサート行くんだな、と妙に感心した。
確かに、地元のコンサートでちょっとお祭りみたいなノリだったけど、まさかここまで名前が知れてるとは思わなかった。
その後、診察室に入っても
「おや、マロンさん、○○ホール、僕も見ましたよ」
おーい、先生もかい!
良いから、早く診てー!
お読みいただきありがとうございます。
「声楽家編」はこれにて終了となります。
次回からは「うちの子編」となります。我が家の子どもが主役になります。
引き続きお読みいただけると嬉しいです。




