7、出張オペラ教室
もうここ数年、オペラなぞ大きな舞台には出演していないけれど、時々頼まれるオペラがある。
それは、小学校(又は中学校)への出張オペラ教室。
その名の通り、小学校でオペラを演る。
実際のオペラよりも少人数で、ピアノ伴奏という小規模オペラをやるわけだけど、ちゃんと原語でやるし、演目も子ども向けに考えるので、結構人気がある。
勿論ボランティアなので、一銭もお金にはならないけれど、お金とは違うものを得ることができる。
これは一度やると結構楽しい。
たいていの小学校では高学年向きなので、時間も午後が多い。
午後ということで、なんと給食をいただけることが多い。すごく懐かしい味を楽しめる。昔はなかったような、斬新なメニューのこともある。キムチチャーハンは絶品!
場所は学校の体育館。夏は暑く、冬は寒い。ハンパない。こんなに条件の悪いオペラもあったもんじゃないけれど、小学生の生活圏なのでしょうがない。
生徒はみんな、体育座り。
舞台上から見ると、なごむ。
そして、何よりも嬉しいのが、感想文を文集にしてくれる。
原語で上演されるオペラを見て、何を思うのか、とても参考になる。
子どもたちは実に率直な感想をくれる。
『高い声がきれいでした』というのが一番多い。
『いつもドレスを着てるんですか?』というような質問もある。答えが返せないのが辛い。
面白かったのは『とてもお上手でした』となぜか、上から目線のやつ。
ありがとうよ。




