表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いきなり音楽教室  作者: marron
お教室編
16/200

16、きれいな手

どのお母さんも、ピアノを弾く時は手をきれいに、ということを知っているので、家を出る前になるべく手を洗って来てくださる。ありがたい。

とはいえ、相手は小学生又は幼稚園男子。

うちに来た途端に

「せんせー、見てー!へんな石~!」

ああ、石?じゃなくて、それは煉瓦のかけらだね。どこで見つけたんだろう?

「そこで、見つけたんです。すみません、先生」

と、お母さんがその子から石を受け取って隠す。

だけど、手は石を掴んだ手。

せっかく洗って来てくれても、ウチの直前で石を触ることなど、いくらでもある。

ということで、速攻トイレで手を洗う生徒さん。



手だけではなく、全身が汚れている場合もある。

「うぎゃー!」

泣きながら、ウチに入ってくる生徒さん。

見ると、顔面に土がついている。良く見れば膝も血が出ていて、手も泥だらけ。

どうしたー!

「そこで転んだんです」

うわ~、ソコで転ぶか。

だから、ウチに入ってきた瞬間から大泣き状態でドロドロ。

「よしよし、こっちおいで」

普段は入れない居間に行き、顔と手足を拭いてやり、血が出ているところを消毒して、絆創膏を貼ってあげる。

「痛いの痛いの、飛んでけー!ほ~ら、もうあんなところまで飛んでっちゃったよ」

「ほんとだー!せんせー、すごーい」


ちなみに、コレ、程度の差こそあれ、ほぼ毎月誰かしらやらかしてくれる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ