15、譜読みはしない
前回、譜読みについて少し書いた。
今日はその逆の話になる。
クラシックのピアノ教室では、普通楽譜を読んで弾く。楽譜は読めなければならない。
だけど、たまに小学生になっても楽譜を読むことが嫌いだったりものすごく苦手だったりする子がいる。
それは成長過程がどうとか、あるのかもしれないけれど、まあ、個性の一つだと私は思う。
日本語をスラスラ喋るのに、本を読むのは苦手、というのに似ている。
そういう子には、二段構えでレッスンをする。
まずは、指の練習。テクニックは繰り返しが多いので、楽譜を見なくてもできる。
次に、曲の練習は、私が弾いてあげたものを真似させる。
一応、楽譜も見せる。
音を聞いて弾くので、音感は良い。楽譜を見ない子というのは、総じて音感が良い。
最後に、ものすごーく簡単な楽譜を見せる。音が10個くらいしかないもので良い。楽譜を読むのはそれくらいでかんべんしてやる。
だから、弾いている曲が両手の立派な曲(聞いて覚えた方)と、片手ずつの簡単な曲(楽譜を見た方)とで、レベルが違う。
保護者から見ると、あんなにすごい曲が弾けるのに、なんでその後にあんな簡単な曲もやらされるの?と思うだろう。
だけど、この両方の作業がないと、楽譜は読めるようにならない。
楽譜が読めれば、習うのを辞めても、自分で楽譜を読んでまた弾けるようになる。
3段構えじゃーん!と、ここでツッコんでおく。
今週は硬い話ばかりになってしまったので、どうしようかと思ったのだけど、今回の話が555文字だったので、そのままにしてみました。
次回はまた子ども話です^^




