14、譜読みとは楽譜を読む?
ピアノでも、声楽でも「譜読み」という作業がある。
文字通り、楽譜を読むことなのだけど、ただ読めば良いだけではない。
レッスンの時に
「じゃあ次に、この曲を譜読みしてきてね」
と言って、ノートに「ふよみ」と書いておく。
そして、次のレッスンの時に
「譜読みしてきた?」
と聞くと、みんな
「ふよみした」
と答える。
で、弾かせる。
弾けない。
譜読みしたら「弾けるようになっている」と私は思っている。
譜読みしたら「音符はかろうじて読める」状態になっている、のが生徒さん。
違うんだよー。読むだけじゃなくて、読んで弾いてきてくれないと、レッスンにならんのだよー。
つっかえつっかえでも良いから「自分で弾ける状態」になってないと、レッスンはできない。
生徒さんが曲を弾いていて、音が違ったら「そこ違うよ」と教えてあげるのがレッスン。
生徒さんが曲を弾いていて、「もっとここは滑らかに」などとアドバイスするのがレッスン。
なのだよー!
楽譜を先生がいちいち読んであげて、生徒さんにこれは「ド」だからこの「ド」の鍵盤を弾くんだよ、と言うのは、レッスンではない。
しかし、ほとんどの生徒さんとお母さんはこれがレッスンだと思っている。
これでも良いよ?
でも、ここからスタートだと、1曲仕上げるのにひと月かかってしまう。
頼むから、譜読みしてきてくれ。
全然話は違うけど、幼稚園の生徒さんは「楽譜」のことを「がふく」という。
可愛いので直さない私。




