9、熱い中学校と伴奏者
中学校の合唱コンクールの時、私は伴奏者だった。なんだかんだ3年間やった。
伴奏者は伴奏の練習だけをすればいいわけではない。
朝学活、終学活の時に教室で練習するために、まずはカセットテープに伴奏だけを録音しなければならない。
だから、ひと足先に誰よりも曲に詳しくなるのが伴奏者。
その、曲に詳しい伴奏者が、各パートの音取りをする。
こーれーが!大変なんだってば!
なんで私がやってんの!?って、毎年思った。
だけど、音楽の先生が授業でやっていたのでは間に合わない。なにせ、春から練習しているのだから、音楽の授業で合唱練習が始まる頃には、みんな音も歌詞もバッチリ歌えるようになっていなければ、コンクールでは勝てないのだ。
熱い学校だなぁ・・・
ということで、伴奏者(と、ピアノの弾ける人)は大変だった。
まあ、みんなが協力してくれるから、良いんだけどね。
そして、朝っぱらから学活の時間にどのクラスからも歌声が聞こえてくる。
隣のクラスの音量に負けじと、自分たちも歌う。
伴奏者である私は、弱いパートの後ろに回って、後ろから大声で正しい音をうたってあげるというサービスまでしていた。
サービス・・・じゃないか。




